2002年2月中旬某日。オアハカを出発した夜行バスは、早朝にサン・クリストバル・デ・ラスカサスに到着した。
つい数日前にアカプルコで海水浴を楽しんでいたというのに、ここサン・クリストバル・デ・ラスカサスは、メキシコの中でも低い緯度に位置するにもかかわらず高地のためか、この時期の早朝はかなり寒い。久しくバックパックの底に眠っていたジャンパーを取り出して着込む。
ガイドブックで目星をつけておいた宿にチェックイン。メキシコに入ってから初めて泊まるユースホステルだ。1階には大きな部屋があって宿泊客が集っているが、日本人の姿はなかった。結構滞在の長い(といっても1~2週間だろうが)ヨーロッパ人(確かドイツ人が多かったような気がする)のコミュニティーみたいなものができていて、ギターを弾いて合唱したりして、いつも溜まり場になっていた。俺とK君は挨拶こそしていたが、このグループになじむ事はなかった。
メキシコの安宿は雰囲気なども多種多様で、泊まる宿によって宿の中の過ごし方も大きく変わる。