水草レイアウト水槽の作り方|必要な器材・照明・フィルター・砂・水槽の立ち上げ方法 | す〜さんの釣行記&釣り情報・時々AQUA

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神奈川県で色々な釣りをしながら、熱帯魚やサンゴ、ウズラ、烏骨鶏と暮らしています。
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水草レイアウト水槽は部屋に置くだけで、まるで水中を切り取ったような美しい景色が楽しめるため、アクアリウム業界でも常に人気のジャンルです。
水草レイアウト水槽は世界的なレイアウトコンテストが開催されるほど世界的に親しまれています。

水草水槽は海水・サンゴ水槽と比較して高価な器材も必要なく、比較的安価に水槽を立ち上げられるのも魅力ですね。

今回は水草レイアウト水槽の立ち上げが初めての人でも分かりやすく、水草の育成に必要な機材や用品、水草レイアウト水槽の立ち上げ方法を紹介します。

水草レイアウト水槽の魅力
水草レイアウト水槽の魅力は美しい水中の景色を部屋に持ち込めること。自分好みのレイアウト水槽で優雅に泳ぐ魚をを鑑賞できる実に贅沢な趣味と言えますね。

●水草レイアウト水槽は初期費用が安い
水草レイアウト水槽は初期費用が比較的安く、初心者が挑戦しやすいのも人気理由でしょう。
定番の水槽サイズとなる60cm水槽で水草レイアウト水槽に必要な機材を全て揃えても、だいたい40000円も有れば水草まで全て揃います。

水草レイアウト水槽は外部式フィルターと照明が付属している熱帯魚水槽セットを購入すれば、後はCo2添加機材と砂を追加すれば基本的な水槽器材が揃います。

●水草水槽に適した水槽サイズ
水槽サイズですが高さが低い45cm水槽などはレイアウトの自由度が狭く、水草が成長すると直ぐに水面に到達してしまいます。
初心者には少し大きく感じるかもしれませんが、高さや縦横の比率的に60cm水槽がレイアウトしやすい水槽サイズになります。


水草レイアウト水槽に必要な機材と価格
●水槽:3000円/バックスクリーン:600〜1000円
●水槽台:7000円
●照明:5000〜12000円(1〜2灯)
●外部式フィルターなら:8000〜10000円
●Co2添加機材:8000〜15000円
●砂:4000円
●肥料
●カルキ抜き
●ヒーター
●ピンセット、ハサミ

●水草:6000〜?
●石や流木・レイアウト用品:4000円

費用は機材のグレードやセット内容によってかなり変動します。水草と流木などレイアウト用品も種類にこだわると価格は高くなりますね。

個別に水草レイアウトに必要な水槽器材を揃えるのが大変なら、全ての用品がセットになった水草レイアウト水槽セットもおすすめです。


水槽
水草レイアウトでは縁がなくインテリア性の高いオールガラス水槽を使用する事が多い。
オールガラス水槽はガラス板をシリコンだけで貼り合わせた水槽で、水を入れると水中を切り抜いたように見えて非常に美しい。

とは言え、水草の育成に水槽種類は関係なく、通常の黒い縁が上下に付いたフレーム付き水槽や、アクリル 水槽でも問題ありません。

●バックスクリーン
水槽の背面にバックスクリーンを貼らないと水槽の背後が丸見え。黒やブルーなどお好みカラーのバックスクリーンを貼りましょう。


フィルター
状態良く沢山の水草を育成するにはCo2の濃度が重要で、水草の密度が高い水草レイアウト水槽ではCo2の添加が必要となりますが、添加したCo2を逃さない構造のフィルターを選ばないと意味がありません。

基本的には外部式フィルターの使用がスタンダードで、小型水槽では「外掛け式フィルター」や「水中ポンプ式の底面フィルター」、「水中フィルター」も使用することができます。

上部式フィルターやエアーリフト式のフィルターは水と空気が接触するため、いくらCo2を添加しても直ぐに空気中に放出されてしまいます。

【水草レイアウト水槽に使えるフィルター】
●外部式フィルター
水草レイアウト水槽では大抵の場合「外部式フィルター」を使用します。外部式フィルターは密閉式フィルターとも呼ばれ、循環する過程で水と空気が触れないため、添加したCo2をほとんど逃しません。
レイアウトコンテストで作るような本格的なレイアウトの大半で外部式フィルターが使用されています。

●外掛け式フィルター
45cm以下の小型の水草水槽では外掛け式フィルターも使用できる。水を水槽に戻す落水時に多少Co2は逃すが小型水槽ならCo2の添加量を増やせば対応できる範囲だ。

●水中フィルター
水中フィルターは水中にフィルター本体と排水口を沈めて使えるので、外部式フィルター同様にCo2を逃さない。
60cm水槽以下の小型水槽用のフィルターとなる。

●水中ポンプ式の底面フィルター
底面フィルターには電動の水中ポンプで動くタイプがあり、エアーリフト式と違い水草レイアウト水槽にも使用できる。

底面フィルターのデメリットとして使える砂の種類に制約があり、あまり目の細かい砂は通水性が悪くなるため使用に適さない。
底面フィルターを使うなら粒が2〜3mmあるソイルやセラミックサンド、大磯砂などを使用することになる。




水槽台

水槽台はキャビネットやアングル台など複数の種類があるので基本的に好みで構いません。
ただ、高さが低い水槽台は台の下に外部式フィルターが収納出来ない場合があります。
インテリア性を考えるならフィルターや用品を収納できるキャビネットタイプの水槽台がおすすめです。



照明
綺麗な水草レイアウト水槽を作るなら水草の育成に適した照明が必要不可欠です。60cm水槽なら照度が1500lm(ルーメン)は無いと育成が容易な水草でも上手く育ちません。
 LEDライトだとハイパーな製品で1灯、安価な製品で2灯は必要です。明るさが2000lm以上なら前景草の育成も安心ですよ。

水草レイアウト用の照明は波長が重要!
水草レイアウト水槽では水草が成長する照明を使用しないといけません。当たり前のようですが、明るい照明を選べば良いわけではなく、水草が光合成を行う波長が十分に含まれているかが重要です。
水草の光合成に必要な波長は400〜450nm(ナノメーター)と600〜650nm(ナノメーター)付近で、この波長が含まれていない照明は、いくら明るくても意味がないのです。



CO2添加機材/レギュレーター
水草レイアウト水槽ではCO2・二酸化炭素の添加が必要不可欠です。
CO2の添加にはレギュレーターやCO2ボンベ、耐圧チューブなど色々な器具が必要になるので、初心者さんは特に必要な器具がフルセットになったCO2添加機材を購入する様にしましょう。

CO2セットにタイマーと電磁弁が入っているなら決まった時間にCO2添加のオンオフが忘れずにできて便利ですよ。

【CO2の添加に必要な機材の内容】
●CO2レギュレーター
●スピードコントローラー
●CO2拡散機
●耐圧チューブ
●CO2ボンベ
●ボンベスタンド
●電磁弁
●タイマー





ソイル・砂
水草レイアウト水槽ではソイルと呼ばれる土を焼き固めて作られた人工の砂がメインに使用されます。
ソイルは多くの水草が好む弱酸性・軟水の水質を容易に作り出せるし、自然の土で作られているので根張りも抜群です。
このソイルのおかげで水草の育成が簡単になったと言っても過言ではありません。

ソイルには肥料入りの物と肥料を含まない物がある。初心者なら肥料を含まないソイルを使用して、必要な分だけ液体・固形肥料を添加する方がコケのリスクが少なくなる。

大磯砂や川砂、田砂も水草の育成に使えますが、多少なりとも硬度とPHを上げたりしますし、根張りもソイルに及ばないため、現在は水草レイアウト水槽ではあまり使用されていません。
ソイルと違って掃除すれば半永久的に使えるので、水槽のリセットや砂の入れ替えをしたくない人は検討しても良いでしょう。
大磯砂を使うならPHを上げない酸処理済みの大磯砂をおすすめします。

●必要な砂の量
水草レイアウト水槽では手前から後ろにかけて厚くなるように傾斜をつけて敷くと水草を植えた際に見栄えがします。
60cm水槽の場合ですが、水槽の手前を4〜5cmに、後ろを6〜8cmの厚みにすると良い。60cm水槽に必要な砂の量は9〜12リットルほどになります。
砂の厚みが足りないと余分に用意しておいた方が良いでしょう。

エキノドルスなど大きな水草は根張りが良いので、砂の厚みはできるだけ厚い方が良いですよ。

【各水槽に1cm敷くのに必要な砂の量】
45cm水槽:1cmにつき2リットル
60cm水槽:1cmにつき3リットル
90cm水槽:1cmにつき5リットル


●化粧砂
化粧砂はソイルなどメインに敷いている他の砂の上に敷いて見た目を良くするための砂のこと。
黒いソイルが嫌だけど水草の育成にソイルを使いたい場合など、前景の砂が見える部分に川砂など好みの砂を敷くと良い。


肥料
水草の育成にはカリウムやリンと言った肥料が欠かせません。
ソイルで解説したとおり、初心者は肥料分を含まないソイルに適量肥料を添加物するのが1番コケの発生リスクを減らせるでしょう。
肥料の添加量が調整しやすいプッシュ式容器の肥料が使いやすいですよ。

【水草の育成に必要な栄養素・10元素】
水草の成長に必要な主な栄養素は、炭素C、水素H、酸素O、窒素N、硫黄SリンP、カリウムK、カルシウムCa、マグネシウムMg、鉄Feの10種類です。

●各栄養素の働き
C、H、O→炭水化物や脂肪成分 
C、H、O、N、S、P→タンパク質や酸素の成分 
C、H、O、Mg→クロロフィル(葉緑素)の成分 
Fe→クロロフィルをつくり、呼吸に関わる 
K、Ca、Mg、P→浸透圧と代謝の調節 

●不足した場合の症状
K(カリウム)が不足→成長不良や黄白色、枯れてしまう。 
Ca(カルシウム)→根毛がでない、葉や根が褐色になり枯れる。 N(窒素)→根や茎は伸びるけれど、葉は小さく弱い。 
Fe(鉄)→白化現象。 
P(リン)→根が伸びず、果実や種子がつかない。 
S(硫黄)→根が伸びず、葉が淡緑色になる。 
Mg(マグネシウム)→白化現象。 
プランツグリーンは上記の水草に必要な栄養素が全て含まれた人気の液体肥料です。


カルキ抜き・水質調整剤

水道水の塩素は魚やバクテリアに有害なため、カルキ抜きを使用して中和してから水槽に注水しよう。
魚やエビがいるなら重金属のマスキング(無害化)効果が付いた調整剤の使用もおすすめ。


バクテリア

バクテリアは必ず必要な訳では有りませんが、バクテリアを添加すると濾過サイクルの立ち上がりが早くなります。早く濾過が安定すると立ち上げ初期のコケの発生が少なくなるとも言われますね。
バクテリアには液体と立ち上げ時に土壌に撒いて使う粉末タイプが存在します。基本的は液体タイプのバクテリアを立ち上げ時に添加すれば問題ありません。


ヒーター

水草は南米や東南アジア原産の種類が多く、冬場は熱帯魚と同様にヒーターを使用して、水温を約26度に加温する必要があります。

ヒーターを選ぶ際は容量に余裕を持ったワット数のヒーターをで選んで下さい。ヒーターには水草と接触しても大丈夫なようにヒーターカバーを取り付けておきましょう。

【水槽サイズとヒーターの容量】
30cm水槽:30w
45cm水槽:80w
60cm水槽:150w
90cm水槽:300w

東北地方など寒さが厳しい地域ではワット数がワンランク上の容量を選んでおいた方が良いでしょう。
ヒーターの故障など安全性に配慮するなら、必要な容量の半分のワット数のヒーターを2本使うと、片方が故障しても水温が急降下することによる生体への影響を最小限に抑えられます。


ピンセット/ハサミ
水草の植え込み・トリミングにピンセットとハサミは必須アイテム。
水草用に使うなら長さ20〜30cmで先が細くなっているピンセットとハサミを購入しましょう。

ハサミは通常の使用なら拘らなくて良いのですが、植えてある水草をトリミングする場合は細長い持ち手が付いたハサミがとても役立ちますよ。
トリミングしやすいように刃の部分がカールしたハサミもあります。

ピンセットとハサミは安物は錆びやすいので、できればアクアリウム用を購入するのが良いと思います。


流木・石

流木と石は水草レイアウトに自然な雰囲気と迫力が出せるアイテムです。
流木や石にも様々な種類があるので、アクアショップでお好みの物を探して下さい。

流木
流木には塊状の太い幹の一部から、枝状の物まで色々な種類がある。木の種類も様々で販売名も異なり「ブランチウッド」など形にこだわったブランド的な流木もある。

流木は直ぐにはレイアウトに使用できず、水に浸けてアク抜きをし、水に沈むようにしないといけない。なかなか沈まない流木もあるので、流木は早めに水に浸けて準備しておくと良いですね。

沈まない流木は鍋で煮るなどの対象が必要です。下記リンクで沈まない流木の対処方法を紹介しています。

石のなかにはアルカリ成分を含んでいて、PHをアルカリ性にしてしまう石もあるので、購入する際は店員さんに確認しておくと安心です。



水草
水草は非常に沢山の種類があり、レイアウトでの使い方も様々。育成方法や飼育の難易度にもかなり差があります。
一般的な草に近い姿をした水草が「有茎草(ゆうけいそう)」や、ほうれん草の用に根元から葉が展開する「ロゼット型」、石や流木に活着(かっちゃく)させて使える水草と種類は豊富だ。

●有茎草
一般的な草に近い見た目をした水草です。
上へ向かって伸びるのでトリミングでは差し戻しで高さを調整します。
有茎草の特徴として頂点を切り落とすと残った株の節から2〜3本の芽をだすため、トリミングによって1株から3〜9本枝分かれさせてボリュームを出すことができます。

これは有茎草で茂みを作る定番のテクニックで、ロタラやパールグラスなどで綺麗な茂みを作る場合に有効です。

●ロゼット型
ロゼット型の水草は根元から葉が展開している水草のこと。構造は野菜のほうれん草をイメージしてもらうとわかりやすい。
エキノドルスとクリプトコリネが代表的。

●活着系
活着系の水草は流木や石に活着させて使える水草です。釣り糸などで巻き付け固定しておくと3週間くらいで活着します。

ミクロソリウム、アヌビアス、ウィローモスは定番の活着できる水草。

【育成の簡単な水草】
有茎種:ハイグロフィラ・ポリスペルマ、ロタラマクランドラ・グリーン、グリーンロタラ、バコパ、ウォーターウィステリア、アマゾンチドメグサ、アンブリア、カボンバ、アナカリス

ロゼット型:アマゾンソード、エキノドルス・ルビン、エキノドルス・オゼロット、チェーンアマゾン、キューピーアマゾン、クリプトコリネ・ウェンティー(グリーン、ブラウン)

活着系:ミクロソリウム系、アヌビアス系、ミクロソリウム系




水草レイアウト水槽の立ち上げ方法・手順
水草レイアウト水槽の立ち上げ型ですが、水槽機材のセッティングは熱帯魚の飼育水槽と変わりません。まずは水槽と器材を説明書に従ってセッティングします。

【簡単に水槽器材のセッティング手順を説明】
①水槽台を設置して水槽を水槽台に乗せる、バックスクリーンを貼るなら先に貼っておく。
②ソイルを敷いて、流木と石を使うなら配置する。
③フィルターやヒーターを設置、通電させないように注意。

④水を注水する。砂の上にビニールを敷いて注水すれば砂が舞い上がらず濁りにくい。カルキ抜き・塩素中和剤で塩素を中和したはバクテリアを添加します。
⑤フィルターを作動させてヒーターの電源を入れる。
⑥水槽が26度前後に安定して濁りが収まったら水草を植えられますよ。

⑦水草を植えよう。いよいよ水草を植える時がやってきました。本やネット画像のレイアウトを参考に水草を植えて好みのレイアウトを作りましょう。

水草を植える際は下から3節(葉が生えてる部分)までしっかり植え込みます。
細かいロタラやパールグラスみたいな有茎草は2〜3本纏めて植えると良い。

⑧照明を点灯しCO2添加を始めよう
CO2の添加量は最初は3秒に1滴から初めて、水草とエビの様子を見ながら添加量を調節しよう。

水草はCO2を添加しても光量が少ないと気泡を付けないこともあるため、水草の気泡を添加量の目安にすると添加し過ぎてエビや魚が死んでしまう可能性がある。

魚の呼吸が早くなりエビが暴れるように泳いでいたらCO2の濃度が高過ぎる可能性が高い。直ぐにCO2の添加を止めてエアレーションか水換えを行いましょう。


【水草水槽の立ち上げは完了】
CO2の添加量が調節できたら水草レイアウト水槽の立ち上げは完了です。あとは水換えなどのメンテナンスと魚やコケ取り生体を追加していきましょう。


魚の追加は水草水槽の立ち上げから2〜3週間後

魚は水草よりも水質の変化にデリケートで、立ち上げ初期の水槽ではバクテリアも定着していないため直ぐに魚を導入することは出来ません。
例外的にコケ取り生体のオトシンならエサやりが不用なので茶苔が生え始めたら導入しても大丈夫です。

立ち上げから2〜3週間経ったら、まずは2〜3cmの小魚を飼育予定の半分くらい入れて様子を見て下さい。
1週間くらい様子を見て大丈夫なら数を増やしましょう。

水草レイアウト水槽はコケ対策から魚メインの水槽より飼育できる数は少なくなります。あくまで魚は水草の引き立て役くらいに考えるのが良いですね。

数を入れない代わりにブリーディングが楽しめるアピストグラマやエンゼルフィッシュを飼育するのおすすめ。

【水草レイアウト水槽で飼育できる魚の目安】
水草レイアウト水槽に投入できる魚の数を計算する目安として「魚の体長1cmに対して1リットルの水が必要」と言う計算方法があります。

3cmの魚1匹の飼育に2リットルの水を確保したい訳で、砂の容積を差し引いて約50リットルの水が入いる60cm水槽なら25匹くらいは飼育できることになります。
厳密にはもう少し多く見積もっても大丈夫ですが、魚の飼育数が増えると餌の量も増えるためコケが発生しやすくなりますよ。

コケがエサになるコケ取り生体は餌が不用なので収容可能な数に入れないで計算して構いません。

【収容数の目安】
30cm水槽:小魚を8〜10匹
45cm水槽:小魚を10〜15匹
60cm水槽:小魚を25〜30匹、8〜12cmなら3〜4匹
90cm水槽:小魚を40〜50匹、8〜12cmなら8〜10匹


水草水槽のメンテナンス

水草水槽の主なメンテナンスは、魚の餌やり、肥料の添加、水換えと水草のトリミング、CO2ボンベの交換などです。

●水換え
水換えは毎週1回、全水容量の40〜50%行いましょう。
水換えは魚の餌やフン、水草の枯葉がバクテリアに分解されることで蓄積する、リン酸や硝酸塩の排出が目的です。
低いPHを好む水草や魚が居なければ、一般種の水草水槽で水換えが多くて害になることはまずないので、水換えだけはサボらずにしっかり行いましょう。

●トリミング
水草レイアウト水槽で重要なのが、綺麗なレイアウトを作り維持するためのトリミングです。
トリミングは伸びすぎた水草を切るだけでなく、有茎草から脇目を複数出させて茂みを作ることもできます。

有茎草の高さを低くする場合は根本付近からカットし必要な長さになるように切り揃えて植え直します。元株は引き抜いて廃棄します。

ロゼット型と活着性のある水草のトリミングでは枯れた葉や変色したり穴が開いた見栄えの悪い葉をカットします。
ロゼット型の水草なら外側の葉からカットしていくのが普通ですね。



水草水槽のコケ対策
水草水槽で悩まされるのか苔・コケの存在です。水槽立ち上げ時に沢山生えてくる茶ゴケに悩まされる人も多いですね。
コケのせいで水草の育成を挫折してしまう人もいるほどですが、対策方法さえ覚えておけば基本的は問題になりませんよ。

茶ゴケ
茶ゴケは立ち上げ時に特に沢山生えてくるほか、水質が安定してからも生えてくるので対策が必要です。
茶ゴケの対策はコケ取り魚のオトシンを投入するのが1番効果的で、オトシンなら細かい水草の葉に生えた茶ゴケも掃除してくれます。

ガラス面の茶ゴケ掃除なら石巻貝やカノコガイも有効です。
貝類は殻のカルシウムによりKHを上げるので、一部の飼育難易度の高い南米産の水草を育成するなら貝の使用は避けることもあります。

糸状ゴケ
糸状コケは緑のトロロ昆布状のコケで、水草の葉や流木の表面に生えてきます。糸状ゴケにはエビが有効で、ヤマトヌマエビやミナミヌマエビ、サイアミーズフライングフォックスで除去しましょう。 

スポット苔
スポット苔は水槽立ち上げから1〜2ヵ月くらいすると岩やガラス面に生えてくる丸い緑色の硬い苔。
硬いので貝や魚もなかなか食べてくれないので、ガラス面のスポット苔はスクレーパーやカッターの歯でこそげ落とすのが1番。石のスポット苔は酷くなったら取り出してタワシで擦り落とす。

髭ゴケ
髭ゴケは黒い髭ゴケ状のコケでポツポツと点在するように生えてくる。コケの中でも非常に硬く大きく成長してからでは硬すぎてエビも食べてくれない。

髭ゴケは水が古くなりリン酸や硝酸塩が溜まってくると生えやすくなるので、予防するには水換えをしっかり行い栄養素の少ない水質を維持することが重要です。
サイアミーズフライングフォックスとエビを入れておけば髭ゴケの発生予防になりますよ。

酷い髭ゴケは水草なら生えている部分をカットしましょう。石や流木なら水槽から取り出して木酢液を塗ると死滅して赤茶色くなりエビが食べるようになります。

油膜
油膜は浮遊するバクテリアの膜と言われている。
油膜は水面を波立たせると減るので、夜間にエアレーションを施すのも効果的。
物理的にはキッチンペーパーで吸い取らせたり水換え時に汲み出す。
魚のブラックモーリーは油膜を食べると言われるが、必ず食べるとは限らない。


【まとめ】
水草レイアウト水槽の立ち上げは簡単だと思うので、アクアリウムが初めての初心者でも是非挑戦してみて下さい。
綺麗な水草レイアウト水槽が有るだけで癒されますし、部屋のインテリア性も高くなりますよ。