秩父修験古道②ありがたく受け取ること | Lovers Stone (ラヴァーズ ストーン)

秩父修験古道②ありがたく受け取ること


3月24日日曜日 

秩父曼荼羅小屋の峯龍先生 静果先生のもと、


秩父のお山に入ってひたすら歩き、


お山にご挨拶をする入峰修行に参加させていただきました🌞









↑秩父の霊峰「武甲山」。

神様がいらっしゃるお山、「神奈備」であられます🏔




その神様の山が、

ごーっそり削られているのが写真でおわかりになるでしょうか?






武甲山に入る前に、峯龍先生からお話がありました。


「かわいそうに見えるかもしれないけれど、


この山のおかげで

ビルや道路など東京という都市が造られて、

日本の高度成長期を支えてきた。


良いとか悪いとかではありません。」




武甲山は日本屈指の良質な石灰岩が採掘されるため、

令和の時代に変わった今でも採掘が続いているそうです。 



なんとなく、痛々しい。

胸がちくっと痛むお姿。


「お山がかわいそうだ」という声もあるそうです。



だけど、

武甲山の良質な石灰岩がコンクリートとなって、



道を作り、

家を作り、

高速道路を作り、

橋を作り、

ビルを作り、

現代の便利で豊かな生活があります。



もしかしたら私の家の漆喰にもなっているかもしれません。



「お山がかわいそうだ」と感じる気持ちはとっても理解できます。私もそう思う。



だけど、採掘現場の当事者でないだけで、

その恩恵を存分に受け取っています。


天然石の世界もまったく同じ。







お山から採掘された天然石を仕入れて、

店に並べて販売し、

私は暮らしを立てています。






10年くらい前から「エシカルな天然石」という言葉が使われるようになりました💎



エシカルとは、




Wikipediaさんより



「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だと思っていること」



天然石の世界の「エシカル」とは、


採掘する人の権利が守られていること、

(子供に採掘させないなど)

手掘りであること、

小規模であること、

誰かのものだった天然石を再利用すること、


などが挙げられますが、


それでも結局のところ、

お山から恵みをいただくことに変わりはありません。



そして、世界中の天然石ビジネスが無くなっても、

お山と大地から天然石はどんどん採掘されていきます。



それはなぜか。



レアメタル、天然ガス、石油などの天然資源が採掘され続けるから。






世界中の暮らしを守る天然資源。


その副産物として、

レアメタルとして利用されないもの、

宝石として分類されないものが、

天然石の世界へと流れて来ます。



レアメタルは、スマホやパソコンや

交通系ICカードに内蔵されている、

半導体に欠かせない材料です。


電車に乗るにも、

車に乗るにも、

クレジットカードを使うにも、使われています。




酸化チタンやマイカなどは、

日焼け止めやファンデーションにも使われています。



私たちは世界中のお山からの恩恵を、

いつのまにか受け取り、

豊かさを味わい、暮らしを営んでいます。



こういうことを知ると、

なんか、めっちゃ罪悪感を感じませんか?

胸の辺りがザワザワするといいますか…



環境破壊の一旦を担っているような気になりませんか?



なんとなく、生まれて来てごめんなさい_| ̄|○という気分になりません?😂 



いっそのこと、

人類は自給自足の暮らしに戻った方がいいんじゃないか、とまで考えてしまいませんか⁈🍖🌾

私は考えました🤣



↑こんな風に、

心の針が両極端に触れるような気分のときは、

ちょっと立ち止まる合図です👐



私ね、石屋さんを始めてすぐくらいから、

この件についてはずーっと考えていて、

これからも考え続けてていくのだろうけど、

今のところの、一つの結論があります。



それは、

いただいた恩恵を、

ありがたく受け取って幸せに生きる。


ということです。



私たちが得ている豊かさは、

ご先祖様が願って叶えたありがたい暮らしです。


お山から得た恩恵を、

「当たり前」のように思わせてくれる、

奇跡的な毎日です。


受け取らないことの方がもはや不可能。




それならば、ありがたく受け取って、

「ありがとう」と」「ごめんなさい」を己の内側に内包して、


幸せを味わって自分の細胞に染み込ませる🫀


もうすでに幸せ者であったと自覚する🍀


そして、大自然への畏怖の念を忘れない🏔


忘れると思い出させるようなことが起こる気がします不安

 


山が「与えてくれた」と受け取るか、

山から「奪った」と受け取るかは、

結局どちらも同じこと。



どうせいただくのであれば、

ありがたくいただいて、

幸せなエネルギーを放出した方が、絶対地球平和だ🌏と思うのです。

 



「ごめんなさい」の感覚って、なんとなく重たいです。


だけど、

ふわふわしていないこの重さが、

ぶれない幸せの「大切な一部分」になるんじゃないかな。



「だから罪の意識を持ちましょう!」ということではなくて、



忘れても

生かされている

ありがとう


↑五七五😂



神様がとても優れた忘却の魔法を人類にかけたのは、


今を幸せに生きるためではないかと思うのだよ🪄✨




今回の入峰修行の中で、

何度か唱えられていた懺悔文(さんげもん)という言葉があります。



お経もご真言も祝詞もあまりわからなかったのですが、懺悔文だけは暗記していました。



懺悔文はお経を読む前に唱える言葉です。





真言宗尼僧 悟東あすか著

「迷いをすっきり消す方法」



懺悔文の意訳


P196

始めのわからない遠い昔から、


貪り怒り愚かさの三毒の煩悩により


身と口と意(こころ)とに


私が造ったもろもろの罪とがを


今すべておわびします。



忘れてしまっている過去の出来事もすべて懺悔することでご神仏に許していただき、

心晴れ晴れと新しい出発をすることができます。





峯龍先生に伺ったわけではないのですが、


お山の神様に懺悔文を唱えて人々の罪をお詫びし、


感謝の祈りを捧げていたのかもしれません。





恩恵をありがたく受け取りますが、

やっぱりお山は残っていて欲しいし、

守りたいと思う。




秋田県の元滝伏流水



だから水源を守ってくださっている日本の企業の水を購入するし、




日常で使う洗剤も、

なるべく生態系に優しいものを使います。




除草剤を使わずに、

手で草むしりをします泣き笑い🌱




完璧ではありませんが、なるべく。



ただね、人間ってすごいの。


資源を贅沢のためだけに利用してきたわけではないんです。



水素から石油を作ることができるようになったり、


再生可能エネルギーがどんどん研究されています。



石の世界でも、


高品質の人工ダイヤモンド、

人工サファイア、

人工水晶が生まれて、

工業用に生かされています。



地球に負荷をかけない研究の最前線で、

頑張ってくれている人がいる✨



まだまだ私は地球が産んだ天然石が好きだけど、

これからどんどん差がなくなってくるのかもしれない。保守派です。



お山に負荷をかけてでも進歩した人間の叡智が、

未来の地球人を救ってくれると、

私は期待してます。



なぜなら、地球はあと50億年で、

太陽に飲み込まれて消滅すると言われているからです。



地球の寿命は30億年から50億年




最高に頭脳明晰な人たちが、


私の脳みそでは到底考えもつかないような50億年分の視野の広さで、


地球という神様と手を取り合って、

生命を繋げるチャレンジをしています。



武甲山を見て、ちくっと感じた胸の痛みが、

生命を繋いでいくための、

必要な一過程であればいいなと思っています。








次の修行に向けて、また、

四国遍路を歩くことに向けての私の課題は2つ✌️



①経本をすぐ出せるようにしておくこと



②マイ経本を作ること



非常にスモールステップですにっこり




大好きな写真。山伏の先生たち✨



①経本をすぐ出せるようにしておくこと



今回リュックに経本を入れていたのですが、

モタモタしてタイミングを逃し、

結局経本を出さないままに参加して、

なんとなーくうろ覚えのご真言やお経を唱えていました魂が抜ける



モタモタしてると祈りの流れに乗ることができないので、


心づもりをしておくことで流れと調和する。ことを一つの目標にします。



解決策として、ポケットに入れるか、

経本が入るサコッシュを探すことにしました。

 





②マイ経本を作る



雨の日対策としてパウチしたご真言なども作ったのですが、

実際に参加してみて、

流れるような作法の中では現実的でないと判明。







なので先輩たちの真似をして、

経本に印刷されたご真言などを貼ることにしました!


経本に載っておらず、

何を唱えているかわからなかったところは、

先達(せんだつ)さんが教えてくださいました。  


意味も調べて書き書き…_φ( ̄ー ̄ )



何も見ないで諳んじることができたらそれが一番なのでYouTubeを観てますが、

僧侶によって抑揚が違うのですねー!



秩父曼荼羅小屋の先生たちの抑揚やリズムを身につけたいな。