さろん楓ふなだまほです。
いつもありがとうございます。
妊娠、出産、育児に関する本ってたくさんありますよね。
でも、産後と更年期に関する本って
ほとんど出版されていないんです。
理由は、ズバリ売れないから。
(ここでは産後本の話は省略させていただきますね)
それよりは「きれいに、美しく」というベクトルの本が売れる。
だから、出版社もそういう本をこぞって
出版するというサイクルが存在しています。
それって、私たち女性にとって、
直視したくないことだから?
それとも、「若く、きれい」を
オンナの価値としてマスコミが煽るから?
いったいどっちが先なんだろう?
よく、日本人の幼稚性って指摘されますよね。
「成熟できない日本人」と
私たち日本人が自虐的に言ったりもする。
「本当の意味で成熟するってどういうことなんだろう?」
メイクレッスンが終わった後、私とタリカさんは
頻繁に、かなり真剣にそんな話をしたりします。
時にビールを飲みながら、オヤジたちみたいに。
…幼虫は、さなぎになって、
そこから蝶になるわけだけど、
幼虫時代は幼若(ようじゃく)ホルモンが出ているそうです。
そこで、終齢(しゅうれい)ホルモンが分泌されると、
細胞すべてが入れ替わってさなぎになる。
ところがね、幼虫に、幼若ホルモンを与え続けると、
さなぎになることはできなくて
ただひたすら大きな幼虫になってしまうのだそう。
うーむ、これって、
三砂ちづるさんがその著書「オニババ化する女たち」で
警告していることではなかろうか。
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人それぞれに時計はある。
でも、ちゃんとその節目、節目で
意識して、目を見開いてその川を渡ったほうがはるかにいい。
目をつぶったままなんとなく渡り終えることだってできる。
漂流して、岸に流されて着くことだってあるだろう。
でも、目をつぶったままではいい渡り方はできない。
少なくとも、こんなふうに笑えるおばあちゃんには
なれないのではないだろうか。
(これは、NYという世界でも稀な都市の
しかも、お金持ちの人たちばかりかもしれないけれど)
その「人生の川」の代表的なものが、
女の更年期、閉経なのではなかろうかと話は展開する。
「生物としての女」を終えることで
女としての統合された段階、「霊化」が訪れる…。
「生理がなくなるって快適だよ」とタリカさんは言う。
それはそうだろうなー、と思う。
でも、その一方で、まだ先のこと、と棚に上げながらも
どこかで「あがった」「終わった」という言葉から連想される
下り坂イメージを払拭できなかったりする。
「女としての力を漏らさなくなるのよ」とタリカさん。
ほー!
(続く)