「悪いのは、あなたじゃないよ。」 | 大田区鵜の木さろん楓★料理家 印南真帆のブログ「食べることは生きること」

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「食べて元気に、食べて体調がよくなるごはん」を作っています。
銀河弁当・ケータリング・料理教室・食生活相談。

「悪いのは、あなたじゃないよ。」



前回の記事 に続いて、
この絵本の話です。


あなたが守る あなたの心・あなたのからだ/森田 ゆり
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「寝る前の絵本」は子どもの権利か(笑)?! では、

現実の生活の中での活かし方のご提案をしてみましたが、

今回は、子どもの頃の自分に語りかけるというアプローチ。


先日のACのためのヒーリングランチ会で
この絵本を読ませていただきました。



この絵本、
皆さんの心にどう響いたでしょうか。



この絵本は繰り返し言ってくれます。


「あなたは悪くないよ」って。



自分を守るために声をあげるのは、
勇気がいることだよねって。



そして、もし怖くて、それができなかったとしても、
いやなことがいやと言えなかったとしても
悪いのは、あなたじゃないよ。



安心、自信、自由の権利をとりあげられたときには
怒っていいんだよって。



私は、ここを読むたびに泣きそうになります。



「怒っていいんだよ」


あのときも、あのときも
そう言ってくれる人がいたら、
どれだけ救われただろうって。



私は、ずっと怒れない人でした。
怒らない穏やかな人というポーズをとっていたけど、
その実、自分がものすごい怒りを抱えていたので、
その正体が怖くて、怖くて仕方なかった。



「怒らないよね」と評されることは
褒められているんだって、
とんでもない大きな勘違いをしていました。



でも「ACの癒し」を続けてきて5年経った頃、
怒ることができるようになりました。



その怒りは、
爆発ではなく、
狼狽でもなく、
涙でもなく、
きちんとその怒りを言葉にできるように
前頭葉が働くようになったのです。
(=これは訓練の賜物です。この5行ではちと語れないけど)



そして、その怒りは、
物事をあるべき方向に戻す力を秘めていることを
幾度となく体験してきました。



「それ、おかしいんじゃないですか?」

言うことは、勇気がいるけれど、
それを言うことで、相手が、周囲が
何かに気付いたりするんですね。



もちろんそうならない場合もあったと思うのですが、
そういう記憶は残っていないので
取るに足らないことだったのでしょう。



それと同時に、自分の中の怒りの種類が増えたと感じました。
怒りって、3種類あるのですが、
新たに③の怒りが自分の中で熟成してきたと感じたのです。


--------------
①瞬間的な怒り
(ぶつかって痛いとかわずか15秒で収まるようなもの)
-------------
②傷つけられた怒り
(この怒りの底には、さらに別の深い感情があります)
-------------
③立ち上がる怒り
(これが行動の原動力になる前向きな怒りの感情です)
-------------



③を「希望の怒り」と表現される方もいます。
これは、周囲を、社会を変えていく原動力になる感情ですね。



①は、誰もが持ちうる感情ですね。
でも、自然に消えないで②とリンクして大爆発しちゃうという方も
昨今は増えています。



②も多くの人が持っていますが、抑圧されていることも多いです。
私も抑圧しまくって、ポーカーフェイスをしていた一人です。


ただ、この3種類の怒りは、
一人の人の中でもごちゃ混ぜになっていたりします。



特に、②を③にすりかえてしまっていて、
「物事がスムーズに進まない」とフラストレーションを
抱えている方も多いです。


私は、あのとき、
決して②が皆無になったわけではないけれど、
③が生まれたのです。



その力の感覚、爽快感は忘れられません。


新宿の雑踏の中で
それを仕事仲間に話していたときのこと、


「私は、怒っても、人に嫌われない。
私の意見は尊重される。
私はそれに値する人間だ。
自然とそう思えるようになったの」って、
話しながら、自分で驚いていました。



と同時に、改めて、それがなかったから
怒れなかった自分だったのだと強烈に自覚しました。



それが秋口のことですが、
秋の深まりと共に、
サロンをやろうという考えが降って沸いて来て
年が明けて2月、さろん楓が生まれたのです。




☆   ☆   ☆




このように、怒りという感情はとても大切な感情です。
丁寧に見つめることで癒しの突破口になるんですね。



だからこそ、この絵本の「おこってもいいんだよ」を
多くの方に読んでほしい、聴いてほしいと思いました。



1回読んだだけ、聴いただけでは、
響かない方もいるかもしれない。



でも、繰り返し、読むとまた違ったところが響くかもしれない。



「おこってもいいんだよ」


それを目にして、聴いて、涙できるあなたと
私はさらに語り合いたいと思っています。