高槻を南北に流れて淀川へと注ぐ川が始まるあたり、ねこ福の山里よりさらに奥へと分け入った地に日本料理店があります。
茅葺古民家の風情も味わい深い「心根」さん。
とうとう暖簾をくぐらせていただきました。
GWは山里を満喫すると決めて久しくなりました。
満喫の流儀にも色々ありますが、まだ体験できていなかった境地があります。
今年はそちらへ。ちょっと決意要りましたけど。
カウンターで手捌きを拝見しながらコース料理をいただきました。
連れ立った友人がお品書きを書き出してくれたので、写真を添えて仕上げてみました。自分たちの覚書です。
窓越しの目に沁みる新緑もご馳走でした。
うすいえんどう摺り流し
鰹出汁が効いておりました
柏葉包みのお膳
ほたるいか、わらびお揚げ巻、甘海老、そら豆、黄身味噌漬け、野草の花束、ちまき寿司、白和え
野草の花束は、スライスした鹿肉とライスペーパーでラッピング
〜クレソン、シロツメグサ、カラスノエンドウ、スイバ、コメツブツメクサ
ちまき寿司ニジマス？
白和えはゼンマイと利休麩
お吸い物
サワラ？、胡麻豆腐のたまご焼き、じゅんさい、みょうが、いんげん
器は魯山人
初夏の畑を見立てた一皿
鯉の昆布締め醤油ゼリーとわさび和え、鯉鱗揚げ、鯉皮湯引き、イクラ
スナップエンドウにうすい豆、ジャガイモとマグロの炭、抹茶
木の芽、からし水菜、赤紫蘇青紫蘇の新芽、カラスノエンドウ、コメツブツメクサ、日本たんぽぽ
混ぜていただく
泳ぐかのような稚鮎の天ぷら
こごみ？、クレソンのラッキョ酢添え
器に鮎漁師の曳舟図
サクラマスのたたき
新たまねぎ黄味噌、うど
猪鍋
筍、セリ、こごみ、花山椒の佃煮、白味噌仕立て
かつお寿司とお漬物
花山椒の煮汁に漬け込んだカツオ、生姜、浅葱
シラスかき揚げごはん
たけのこごはん
デザート其の一
マスカルポーネチーズアイス、いちご、ピスタチオ、野草茶
デザート其の二
ゆり根あん、こしあん、おうす
風になびく柳
以上12品
白魚のような手で紡がれていく作品を見つめ、いただくこと２時間。
下拵えの美しいしつらえ
調理に使う器さえ伊万里のような九谷のような
同席のご夫婦は何度も通われている様子で、「ここの料理はスッと喉を通って、変なものが残る感じがしないので、満腹まで味わえる。」っとおっしゃっていました。
深く深く納得。
清らかな余韻に満たされ帰路につきました。
お土産にどら焼きを持たせていただきました。
日常にまで大将の想いがスッと入り込んできた感覚。
背筋が少しだけ伸びました。
大人の食のエンターテイメント。
山里に居ながらにして極上体験。
