ひとりでできるワイ | アメリカ暮らしほぼ30年おじさん

アメリカ暮らしほぼ30年おじさん

留学でアメリカへきていつの間にやら30年近く経過。日本への永住帰国のプランはもはやなし。誠に遺憾です。

キャリアアップなどのために転職するのが当たり前の国に住んでいる。雇用の仕組み上、内部昇進の機会はそんなに多くない。内部昇進だとそれに伴う昇給もほとんどなかったりする。とにかく今のポジションより上に行きたいとかもっと給料が欲しいとか思ったら転職。

 

転職となるとき、多くの人がいわゆる「コネ」を利用、よくあるのは以前同僚だった人に紹介してもらったりするパターン。笑っちゃうのだが、A社にいた人たちがそっくりそのまま何年後かには全員B社で働いてた、なんてことがある。最初に誰かが転職して、あとからその人の紹介で残りの人たちもそこへ行くという。採用する側からすると、自社員からの紹介は、バックグラウンドチェックの役割を果たすんだと思う。理屈としてはよく分かる。

 

こういう現実を見ていると、アメリカは実力社会というよりも、信用社会だと思うことが多い。仕事の能力は普通にちゃんとあれば凄いのは期待しない。それよりトラブルメーカーなのだけはやめてくれ、って感じ。

 

ところが自分は毎度転職活動の際、意地になってコネは絶対使わずに次の仕事を見つける。誰かに紹介してもらうというのが、なんだか自分が自立していない人間のような気がして嫌なのだ。技術職なのに実力で掴んだ仕事じゃないように感じてしまう。だから自分の場合、コネなしで転職するたびに職場の人間関係も100%リセットされる。前の職場とのつながりが一切ないから。

 

このような自力でという考え方は日本にいた頃から持っていた。会社に守られた状態を解かれた途端あたふたする中年親父とか死ぬほどダサいよな、と思った。自分のことは基本、外でも家でも何でも自分でできるように。大抵のことはひとりでできるもん、と言える自分でありたいのだ。

 

本当はそんな難しく考えず、利用できるものは利用しちゃえばいいんだよな。でもそう思えるようになった今、もう転職活動の方をする気がなくなってる。