『アニメファンの聖地巡礼による地域活性政策の事例研究』?



研究背景

 様々な地域振興政策が実施される中、地域資源を活用して、映画やテレビドラマなどのコンテンツ制作を行う試みが日本各地で行われている。

その中でも近年注目されているのがアニメのロケ地巡りである。

アニメのロケ地巡りのことを、ファンの間では『聖地巡礼』と言われ、埼玉や仙台、京都などで盛んに行われている。

この『聖地巡礼』による経済効果は全国でおよそ900億円を超えるなど、今後もその可能性は計り知れない。



研究目的

 埼玉県鷲宮町におけるテレビアニメ『らき☆すた』から始まる一連の地域活性化活動を中心とした研究行う。

『らき☆すた』は、美水かがみによる4コマ漫画が原作で、角川書店の月間ゲーム雑誌『コンプティーク』において20041月号より連載されている。

その他、アニメ・ゲームなどがある。

このアニメ版における、キャラクター(柊かがみ・柊つかさ)の家としてロケ地となった場所、東京都心から電車で約1時間のところに鷲宮神社(埼玉県鷲宮町)がある。

ここには、週末になると2040代男性が続々を集まる。

駐車場にはアニメキャラクターのイラストやステッカーが貼られた痛車が目につく。おそらく、興味のない人から見れば異様な光景であろう。

ただ、鷲宮町の事例は、ただ『らき☆すた』に興味がある人が勝手に賑わいを見せているというわけではなく、鷲宮町商工会における独自の策があり、地元商店に誘導することに成功したといわれている。

 おそらく、鷲宮市はこの現象を予期したわけではなく、現地を訪れるファンが増えていくに従って、そのファンのニーズに沿った誘導をしたのであろうと考えられる。

この『らき☆すた』に関連した様々な地域活性化政策や支援を実施したことに着目し、分析していく。


研究方法

・現地の商店街や食堂の人や、鷲宮近辺でのフェス関係者へのインタビュー

・ブログ

・新聞

など


【めも】

・『らき☆すた』による地域活性化事例研究

・『萌えフェスIN鷲宮』

・その他のアニメによる地域活性化事例

(ハルヒ、かんなぎ、けいおん、BASARAなど)

・『けいおん』による経済効果

  →CDやDVDだけでなく、キャラの所有するグッズがメーカーを公開していないのにも関わらずバカ売れ。おそらく、ライセンス商品だなくここまで反響を呼んだのは史上初。

  EX.Tommy Hilfigerバッグ、LAMYのシャーペン、AKGのヘッドホン、フェンダーのベースなどなど。





研究テーマについて・・・


現時点で興味があること→

 アニメを制作会社別にチャートにして考察してみるのもアリかと思ったけれど…変更。

(やっぱり、あまり面白くないかもという理由で。)

現在は、『アニメにのめり込む人の精神分析』?みたいなことを様々な年齢・性別・立場などから考えてみたいと思っている。でもこれも、王道過ぎて面白くないかもしれない・・・


やってみたいと思った理由→

 アニメキャラクターの多くは、思春期あたりの子供がメインとなっている。

これは、子供向けアニメだけでなく大人向けアニメであっても一部を除外して、多く存在する。

 その思春期あたりのキャラクターに没入する、視聴者であるリアルの子供~大人達。

それぞれの年齢・性別・立場になどより、没入する感覚はどのように違うのか。

なぜ、子供も大人もアニメキャラクターと同じ所有物を持ちたがるのか。

 そのような観点から、過去、現在、未来で物語に没入する感覚はどのように違うのか、変わっていくのか研究・推測していきたいと思っている。


 また、最近では、顔をあらゆる方面に露出するアイドル的な声優が多く、声優で観るアニメを決める人が多い。登場回数の少ないキャラクターであったとしても、人気声優を使うだけでそのキャラクターはメインキャラクターを差し置いて人気になったりする。それは、もはやリアルのアイドル(モー娘。オタ、akbオタ、ジャニオタ)等とかわらないのではないか。

それか、同じ声優が使われるだけで、他のアニメの好きなキャラクターを照らし合わせたりすることが出来る(同じ声優だと同系統キャラを担当することが多かったりする)という意味ではある意味、キャラ萌えなんだろうか。

そんな、2次元⇔2.5次元⇔3次元の間にあるものは何か、心理学を通して考えてみたい。



ということで、現在も迷走し、研究テーマが定まらない。

誰かがやっていることと同じことをやるのは、面白くないし、かといって開拓出来ない状態。


でもどこかで、フィールドワークはしたい。


やりたい項目をメモ程度に。

●アニメに没入する大人(性別によってキャラに感情移入する感覚は違うのか) 

●子供(思春期の子供に与えるアニメの影響はどの程度あるのか)

●ジャニオタ、アニオタ比較

●2.5次元に熱狂する大人

●2次元、2.5次元、3次元間にあるものとは?

●精神分析から考えた、今後のアニメ産業


【読み進める予定の書籍】

・『動物化すすポストモダン』 東浩紀/講談社現代新書

・『アニメと思春期のこころ』 西村則昭/創元社

・『思春期女性の心理療法』 菅佐和子/創元社

・『アニメビジネスがわかる』

・『ユング心理学入門』

・『精神分析入門』

【アニメ産業発展の秘密】後編


≪なぜ、日本のアニメは伸び続けるのか≫

☆ファイナンスシステムの多様化も第三次ブームの要因。(⑤)

●「製作委員会方式」→アニメ製作のリスクの分散。


●1990年代中盤以降の新規事業プレーヤー参入の増加によって、資金面だけでなく、プロモーションにおいても各企業のシナジー効果が期待できる。今では、製作ファイナンスに主流。


●委員会に名を連ねるメンバーは、通常では、ビデオメーカー、テレビ局、出版社などの何らかの形で作品にアニメ事業が関与している企業が多いが、最近では直接事業に関与しない一般企業、金融機関、機関投資家、個人投資家などから資金調達するファイナンスシステムも現れ始める。


●「商社はアニメに本格参入!?」(まだわからないが・・・)

 三菱商事→スタジオジブリへの出資や、ディーライツという会社を基軸に、50億円に及ぶ電通とのアニメ制作ファンド構築など積極的。

 伊藤忠商事→「スカパー!」のアニメ専門チャンネルである、「カートゥーン ネットワーク」をターナー・エンターテインメントとの合併で立ち上げ、最近ではターナーと30億のアニメコンテンツファンドを設立、また、石ノ森章太郎の石ノ森グループと新会社を作り、アニメ化や実写化を図ろうとしている。

 住友商事→2006年に子会社化した、映画配給会社のアスミック・エース エンタテインメントを通じ、アニメ制作への投資を大幅に引き上げようとしている。(『妄想代理人』、『ハチミツとクローバー』、『茄子 アンダルシアの夏』など)

 三井物産→2006年6月にアニメを含む映像事業で松竹と連携し、2007年には出資額を1%から3%に引き上げる。


≪日本アニメ成長の秘密≫

☆日本アニメの持つ3つの優位性は「エンタテインメント性」「経済性」「生産性」

●「エンタテインメント性」

 マンガから受け継いだ、徹底した物語性(ストーリー性)。

 苦悩しながら成長するキャラクター


●「経済性」

 <低予算製作システム>

 唐津一が提唱する「コンセプトエンジニアリング」のような、やるということを決め、それを達成すべく既成の概念にとらわれないシステムを組み立てた。(←しかし、これによる低予算のしわ寄せや、製作現に低賃金、過重労働などをもたらすという弊害もあった。)

 <価格破壊の日本アニメが世界を席巻した>

 TV局が低予算システムを歓迎→アメリカアニメが姿を消す→気がつくと日本のアニメばかり


●「生産性」

 <日本のアニメの優位性を支え続けてきた製作現場>

アニメ現場の「相依性」→杉並区や練馬区に集中するアニメ制作・製作会社は集積地ならではの密接な連携がある。(お互いに成長しあう)




≪参考文献≫

『アニメビジネスがわかる』/増田弘道/NTT出版/2007年8月6日発行/「第4章 アニメ産業発展の秘密」