「中東」
このワードを聞いてどんな言葉を思い浮かべるだろう。
「危ない」「怖い」「汚い」
ネガティブのオンパレード。
数日前までの自分はそうだった。
いま、ヨルダンの地。価値観は一新する。
美しい建物。アラビックで四角い建物。壁は石。
魅惑的な音楽。エキゾチックで魅惑的な音楽。とてもゆったり。
香しいかおり。独特な甘いかおり。心地いい。
広大な大地。無限を感じさせる大地。ただただ広い。
そして、陽気で親切な人々。たくさんの人が話しかけてくれた。
時折のゴミにも、なぜか愛着を感じてしまう。
ある男が言った。
“No difference”
「違いなどない」
キリスト教とイスラム教が混在する町、マダバにて。
あたたかい紅茶を僕らにふるまいながら。
男はキリスト教徒とイスラム教徒について言ったようだが、私には違う意味にも聞こえてしかたがない。
中東の人も僕らと同じ時を生きていた。違いなどない、一人の人間なのだ。
どれほどの人がこの事実を受け止め、生きているのだろうか。
荒野の空、一羽の白い鳩が飛んでいた。
この地への偏見の目がなくなるのを願うかのように。
いま、ヨルダンの地。価値観は一新した。
【文責 広報局7期 岡勇之介】