コーヒー1杯330円。
これを
‘高い’と感じるだろうか?
‘安い’と感じるだろうか?
私は少し高いと感じつつ、おいしいコーヒーにお金を支払う。
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先日、フェアトレードを求める
『おいしいコーヒーの真実』
というドキュメンタリー映画を観た。
フェアトレードとは、発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通して、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す取り組みだ。
コーヒーが主産業のエチオピア。
しかしエチオピアのコーヒー農家の人々は、消費国でコーヒー1杯がいくらで売られているのかを知らない。
そんな彼らに支払われる金額は、1杯330円のコーヒーのうちわずか1~3%にあたる3~9円程度だ。
7%にあたる23円は輸出業者・地元の貿易会社へ、
90%にあたる296円はカフェや小売業者・焙煎業者・輸入業者に支払われる。
コーヒー農家の人々は教育を受けることも、十分に食事をすることもできず、貧困に苦しんでいる。
エチオピアは世界最貧国のひとつであり、緊急支援に依存している。
平均して年間700万人の人々が、緊急支援を必要としているそうだ。
アフリカの国際商取引の割合が1%上がるだけで、年間700億円を生み出すことができる。これは、現在支援で得ている額の5倍にあたる。
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コーヒーを手にして笑顔になる自分。
その一方、コーヒー農家の人々は不公平な取引に今も苦しんでいる。
フェアトレードが進んで、お互いが笑顔になれる回数が少しでも増えてほしい。
そしてコーヒーを手にするその一瞬でもいい。
地球の裏側の真実を思い出していただけたら、少しだけ世界が変わる気がする。
【文責:広報局1年 藤本千也乃】