カンボジアプロジェクト2日目 | 学生団体S.A.L. Official blog

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こんばんは!
広報の原口さとみです。

1日遅れてしまいましたが、25日の活動報告です。

この日はkilling fieldとプノンペン市内にあるゴミ山、トゥールスレン博物館に行ってきました。

killing fieldとは、1970年代カンボジアがポルポト政権下にある時、
ポル・ポトによる虐殺が行われた場所です。
彼は知識を「悪」とし、自分の国の国民であるにも関わらず当時の知識人を次々に大量虐殺していきました。その数は当時の国民人口の半分に及びます。

彼の時代の話は教科書や書籍で読むことが出来ますが、
今回私たちはお世話になっているMAKE THE HEAVENさんの通訳を務めている現地の方に解説・お話を伺うことができました。

彼はとても気さくな方で、いつもなんでそんな日本語知ってるの?!と思わせるようなことを言う本当に面白い方なのですが、
彼の口から聞いた話はどれも生々しいものでした。

彼は今23歳で、小学校時代は遊び場にしょっちゅう頭蓋骨や腕の骨が落ちていて、見つけたら警察に連絡、キリングフィールド内に持っていき、開放されているケース内に入れる、ということが日常茶飯事だったといいます。
また、今年はポルポト政権崩壊して丁度30年で、(今ももちろんですが)彼がまだ幼かった頃は国民の中で話題として扱うにはまだ温度が高すぎるものだったらしく、彼の親戚などから直接聞くことはなかったといいます。近所のお年寄りから聞いたり、今も自分で調べるしか情報を得られないそうです。

こういった話を聞いたり、その場を五感を通じて感じることが出来るのはやはり実際に足を運ぶしかないと改めて感じました。
そして、カンボジアのアイデンティティをもっている彼はきっとポルポトの話をするのは辛く苦しいものだと思いますが、日本と日本人が大好きな彼はとってもラフに、思い出話をするように話してくれました。


他国民である私たちの見るポルポトの虐殺、
当時のカンボジア国民が見るポルポトの虐殺、
その子孫であるカンボジア国民が見るポルポトの虐殺。

ただ自分の主観だけを頼りに物事を考えるのではなく、
あらゆる見地から物事を「視る」ことがどういうことなのか、
なんとも言葉では言い表しにくいのですが、体で感じることの出来た訪問でした。