中国の若者「八○后」 | 学生団体S.A.L. Official blog

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こんにちは。法学部政治学科2年の久保七生です。


突然ですが、あなたは昨日いくらお金を使いましたか?


こう聞かれてすぐに返事ができるでしょうか。
私の答えはNOです。

交通費に飲み物などの飲食代...
特に大きな買い物をしなくても、毎日私たちはお金を使い“消費活動”をしています。


とはいえ、日経流通新聞が特集した記事によると、私を含む今の日本の二十代はものに興味がなく、休日は自宅で過ごす傾向が強いといいます。
つまり行動半径の狭いミニマムライフを送っている「消費しない消費者」といえるというのです。


未来の日本の消費市場の主役になるであろう今の二十代が、このような傾向であることは深刻な問題といえるでしょう。



そこで、日本の消費市場の救世主になるのでは、と近年一目置かれているのがお隣の国、中国の若者たちです。


中国の二十代は「八○后(バーリンホゥ)」と呼ばれ大きな社会的関心を集めています。

八○后の特徴として以下の四点が挙げられます。
1. 市場経済とともに成長したこと
2. 一人っ子政策により一人っ子が多くお金をかけて育てられた
3. 大卒・ホワイトカラーが多く、給料や可処分所得が高い
4. インターネットユーザーのほとんどが八○后以下の世代


近年目覚ましい発展を続ける中国の若者・八○后は、このような特徴を持ち中国の消費活動の主体者となっているのです。

彼らは消費の主体者となるだけではなく、新しい潮流となっています。


例えば「志願者」という言葉。
この言葉は二〇〇八年に発生した四川大地震に多く駆けつけた八○后が、それまでは「ボランティア」の正確な対訳語さえも見つからなかった中国で「志願者(ボランティア)」という言葉とイメージを定着させました。

八○后はその前の世代とは多くの点において異なるため、新人類とまで呼ばれる存在なのです。


私がこの八○后に興味を持ったのは、中国語の先生が一冊の本を貸してくださったことがきっかけでした。
渋谷や新宿など、東京の都心のでは多くの中国人が買い物をしているのをよく見かけます。勝手なイメージではありますが、そういった彼らを見ていると何か強く大きなエネルギーを感じます。


物に溢れた生活がいい、とは決して言えません。
でも何かを得るため、また目標を実現するために努力をするという姿勢はいつも忘れずにいたいなと思います。


【参考文献】
原田曜平『中国新人類・八○后が日本経済の救世主になる!』(洋泉社)