政権交代から考える国際問題 | 学生団体S.A.L. Official blog

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お久しぶりです。大津信人です!
今回は、広報局としてのブログ更新です。

先日、4年ぶりに総選挙が行われ、民主党が大勝しました。
文字通りの「政権交代」であります。

僕自身、選挙権を持つ身として各党のマニュフェストなどを考えた上で
投票をしてきました。

マスコミなどで連日報道されていた通り、民主党の政策には不明瞭な部分が多く、財源問題等々不安要素があったものの民主党に希望を託すことに決めました。(反論がある方もいらっしゃるでしょう・・・)

今、思えば初めて真剣に政治について考えた夏であった。もちろん、選挙権を持つ身としての当事者意識があったからかもしれないです。

しかし、この前テレビを見ていると民主党最高顧問の藤井裕久氏が「『政権交代』は『革命』ではない。70%は、今まで通り。残りの30%が変革なのです。」とおっしゃっていた。

今のマスコミの論調や大方の意見を考えてみると、民主党による政権交代を「革命」のごとく論じているように感じられます。

すごく無責任な言い方かもしれないが、政権を担当させてみなければわからいのではないでしょうか?(これも反論覚悟です汗)

戦後ずっと続いてきた自民党による一党独裁の政治が幕を下ろし、既存の価値観が揺らいでしまったことは否めないが、本当の意味での民主主義が日本にも根付きつつあることも鑑みる必要があるように考えます。

今の日本を変え、よくすることは難しいが是非頑張っていただきたいと
思います。


勘違いしないで欲しいですが僕は、熱烈な民主党支持者でもないし、民主党のまわしものでもないです(笑)。


さて、なぜ今回この話を先に引用したかというと上にも記した藤井氏の発言を聞いてはっと気づいたことがあったからです。


私達は、国際問題に関心があり、国際援助について考える機会が多いです。

その国際援助について考えてみた場合、援助国にある種の「革命」を起こそうとしているのではないかと思う瞬間があります。

よく指摘されているように、国際援助というのは先進国による価値観の押しつけというものがよくあります。

先進国の価値観はあくまで進んだもの。援助される国の価値観は遅れたもの。というレッテルがよく貼られてしまいます。


でも、考えていて欲しいのですが、援助される国の立場から考えた場合その国の人々にとってはある種の革命が起きたと考えられないだろうか??

革命とは広辞苑の言葉を借りると、厳密な意味での革命は「従来の被支配階級が支配階級から国家権力を奪い、社会組織を急激に変革すること。ある状態が急激に発展、変動すること」という意味になり、若干ニュアンスが違くなってしまうが、従来の価値観を急激に変えてしまうという意味ではある種の革命と言えないでしょうか。


でも、それって本当はあってはならないと思うのです。
確かに、その国その国で解決しなければならない問題はたくさんあり、論理的におかしいこともたくさんあります。

しかし、ある程度は従来の価値基準を尊重しつつ問題解決にあたらないといけないと思うのです。

その国、その地域ごとの文化や風習は存在します。その文化・風習はまず第一に尊重されるべきで、その上で援助が行われるべきだと思います。


この文脈で使うのは若干違う意味をもつかも知れませんが、「70%は今まで通り。30%は変革。」というのは的を得ている部分があるかもしれません。

特に、国際援助を考える身として、先進国に生まれた義務として援助の手法にはより真剣に考えていきたいと思います。

その国、その地域に応じた国際援助が行われ、人々の笑顔が奪われないことを切に願います。