ごきげんよう、ざらめの雨です。
最近あたたかくなってきて昨日の夜は窓を開けていました。
そうしたら――
外から謎の奇声が響いてきたり、
警察がサイレンを鳴らして誰かを捕まえるような音がして
「春のにぎやかさ」を感じることができました。
いろいろなものが春の陽気に誘われてそぞろ歩きする
この季節ならではですかね・・・。
さて、いつも通り「ゆる言語学ラジオ」の最新回の感想を書きます。
今回は珍しくお便りを読む回となっていました。
いろんなお便りがあって面白かったです。
あらかじめ言っておくと最後に読まれる人のお便りは、
ガッツリ下ネタになっていますので、
苦手な方や未成年はご遠慮ください。
具体的には、「34:07 助数詞ーズハイの意志を継ぐ者」のところです。
内容は小説風に仕立てたSMクラブ体験記です。
そういうのが苦手な方は無理をせず飛ばしてください。
●五十音表にひとつ足すなら、何がベスト?
2026/05/12配信
楽しそうな水野さんのサムネイルですね。
いや、本当に楽しそうでした。
五十音に追加したい音・・・?
五十音表は日本語を学習したことのある人にはおなじみですね。
5つの母音といくつかある子音が縦横に配列された、やたら合理的なあれ。
日本語の音素(認識する音)の数を決定づけているともいえるあの表の、
縦つまり母音、もしくは横つまり子音いずれかを1つ足せるとしたら何がいいか?
というような問いが冒頭から堀元さんによって紹介されました。
すっごく嬉しそうな水野さんが印象的。
音声学に関心がある人からすれば、かなり考えがいがある面白いテーマなのだと思います。
始めに水野さんが出したのがアとエの中間的な音。
でも、堀元さんが聞き分けられないと言ったので、今度は子音を検討。
Rの音(巻き舌)、破裂音、破擦音、クリック音、両唇ふるえ音、入破音・・・・・・
日本語が採用していない子音ってけっこうたくさんありますね。
かなりマニアックな内容になってきたので、
言語音声学をやっている言語音声マニアのだいじろーさんの話題が出ました。
実は、まだコラボしたことがないそうで。
いつかコラボしましょうと堀元さんが言ったので、今後期待できますね。
言語音声学は言語学のひとつの領域です。
YouTuberであるだいじろーさんとコラボしていない方が不思議なくらいだというコメントも見かけました。
感想としては、クリック音が誰でもできるのでよさそうかなと思いました。
ただ、日本の文化ではあまり印象がよくないですよね。
考えたのは、「ゆる言語学ラジオ」でよくやっているtrue / falseの判定に使ったらいいんじゃないかということ。
例えば、true敷居が高い(=高級すぎて行けない)、 false敷居が高い(=気まずすぎて行けない)みたいなことを「ゆる言語学ラジオ」では語の意味を明確にするために言うんですけど、それに活用したらどうかな?
クリック音1回ならtrueの意味、クリック音2回ならfalseの意味、みたいな。
でも、これだと子音ではないし、五十音表にも掲載できないという欠点があります。
む、難しいですね・・・。
みなさんはどう思いますか?
子音でも、母音でも1つ足すとしたら何がいいでしょうか?
坂上田村麻呂を親戚のおじさん扱い?
花丸畜産さんという方からの投稿。
「社会の定期テストで初めて征夷大将軍に任命されたのは?っていう問題があり、当時は坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が正解とされていましたが、その友達は田村麻呂と回答して、誤答になっていました。そこでその友達は、教科書を私に見せながらこれ合ってるよねと聞いてきたのです。当時その友達は坂上の田村のことを隣町の佐藤さんのようにインプットしていたようです。これは現代の語用から推察したミステークなのでは?と思い投稿しました」
ということで、友達が、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)について、
坂上が「坂上の」という地名を表していると勘違いしてしまったというエピソード。
すかさず堀元さんは逆のエピソードを披露。
子どもの頃に北海道に遊びに来た叔父さんを「亀戸の五郎」さんと親が呼ぶので、名字を「亀戸」と思っていたが、よくよく聞くとそれは地名で名字ではなかったそうです。
水野さん「なんか親戚って地名で呼ぶよね。」
堀元さん「親戚って二つ名がありがちなのよ。これ不思議だよね。」
水野さん「確かになー。」
堀元さん「だからそれと同じ感覚で坂上田村麻呂を処理したら、確かに田村麻呂になるかも。」
この話から、「単語の切れ目」についてフォーカスしていくことに。
「清少納言」が「清」「少納言」で切れることに驚いたことがあるという堀元さん。
「少納言」は役職名ですから、その知識があれば「清・少納言」であることは理解できますが、耳で聞いたときには完全に1語になっていてわからないよね~というお話。
これは日本語のアクセントについての話です。
難しいので、詳細は割愛します。動画を見てね!
水野さんによると、日本語のアクセントは単語を区切る目印になっているようで、作詞作曲を手がける方の中には、メロディラインが日本語の自然なアクセントに合う形になるように気をつけている人もいるんだとか。
もちろん、日本語のアクセントとメロディは全く別のものとして、気にしない派閥の人もいるそうで。
勉強になるね!
そういえば、日本語のアクセントとメロディがちぐはぐになっている曲として、一番有名なのは童謡「赤とんぼ」であると聞いたことがあります。
自然なアクセントの上がり下がりと音の上がり下がりが逆になっているので、難しいのだとか。
音楽と歌詞の話
音楽の話からの流れで、「関係ないかもしれないけど」と前置きした上で、東京事変『閃光少女』の歌詞と椎名林檎さんの歌っている言葉が違うんじゃないの?と気付いた話をする堀元さん。
(この話もちょっと下ネタです!)
「関係ないです」と一蹴する水野さん。
とはいえ、その話を引き継いで、椎名林檎さんの『丸の内サディスティック』における歌詞の意味と音の受け止め方の違いについて示唆的な話をしていました。
Cメロ「青 噛んで熟(い)って頂戴」の部分の話です。
よくそんなこと知っているなって、驚きました。
『丸の内サディスティック』は何度も聞いたことがあるけど、書かれている歌詞は知らなかったし特段意味を考えたこともなかったなぁ・・・。
音で聞いたときの受け止め方は、えー、動画を確認してもらうことにします!
こういうの、性的な表現とか、そのまま言っちゃいけない言葉に使われがちなテクニックだと思います。
私が好きなThe Yellow Monkeyの『This is for you』にも「昨日触れた人でもいい」という歌詞があるんですけど、歌っているときには「気のふれた人でもいい」と歌っているんですね。
この微妙なズレが仕込まれているの、歌詞カードを読む楽しさでもありますね!
さて、堀元さんの疑問「椎名林檎さんが実際に歌詞通りに歌っているのか?」は、結局わかりません。
「実際になんと言っているか?」をきっちり掴むために必要な技能について、フィールド言語学を引いてお話しする水野さん。
立命館アジア太平洋大学の学祭で、留学生から彼らの母語を学ぶ機会があり、ナイジェリアのヨルバ語を習ったそうです。
そこで聞いたヨルバ語の発音がわからなかったので、終わった後にフィールド言語学者の伊藤雄馬先生と一緒に話者を捕まえて、お願いしてもう一度発音してもらったら、伊藤先生が「はいはい、クチの中はこうなってますね」と即座にリバースエンジニアリングした、と。
伊藤先生「これができなければ仕事にならない」
とおっしゃっていたとのことで、椎名林檎さんが何と発音しているのかは、このリバースエンジニアリングの技術があればわかると水野さんは断言。
「本当かな?そのアプローチ合ってるかな?」と堀元さん。
この後、面白い歌詞の話として、マキシマム ザ ホルモンの『絶望ビリー』が紹介されていました。
『DEATH NOTE』とのタイアップの曲ですね。
仕掛けられた歌詞の工夫は、ホルモン好きな皆様にはたぶん有名な話なので割愛します。
追加情報として、『丸の内サディスティック』について、「ラットひとつを商売道具にしているさ」の歌詞の「ラット」は楽器の一部であって「実験用ラット(ネズミの仲間)」のことではない、といううんちくが堀元さんからありました。
理系の生物学でラットを扱っている人は、この歌詞を聴いて「自分もそうだ!?」と思いがちであると言ってましたが、本当かな?
楽器の一部である「ラット」が何なのかは、わかりませんでした。
難読地名クイズ
23:45からは難読地名クイズになっていました。
まず、冒頭、お手紙を寄せてくれたリスナーの自己紹介のインパクトが強すぎて首が攣っちゃう水野さんに大笑い。
「マンションのベランダでコンポストから土を作り、綿と藍を育てて 5年かけてジーパンを作っています。」
そんな人、いる?ってなってますが、たま~にInstagramとか見ると綿を育て糸を紡いで何か作っているという人がいるので、いるかいないかで言えば、いるんだと思います。
どんぐりさんというそうですが、その方がお母様と関西の難読地名で盛り上がった話を寄せてくれたので、堀元さんから水野さんに難読地名クイズが出されます。
出されたのは以下の3つ。
・京終(場所:奈良)
・水走(場所:大阪)
・喜連瓜破(場所:大阪)
分かりますか?
上2個は知らなかったけど、一番下のやつは有名なので知っていました。
答え
・京終(キョウバテ)
・水走(ミズハイ)
・喜連瓜破(キレウリワリ)
ドラッグして反転させてくださいね。
こういうの、正解がわかると嬉しいですよね!
どんぐりさんは、最後の地名について「なんで重重箱箱読みやねん!」とツッコミを入れたそうです。
それはそうとして、「ジュウジュウバコバコ」の音が楽しい♪
水野さんからは、難読が関西に多いわけではなく、文字に当てられた読みは方言と関わっているという話がありました。
例えば、渋谷(シブヤ)の谷(ヤ)は、音読みではなく訓読み。
「谷」の音読みは「コク」で、渓谷などに見られます。
では、なぜ「タニ」以外の「ヤ」が訓読みとされているかというと、実は関東の方言で谷のことを「ヤ」と読ませるのだとか。
関東方言の「ヤ」読みが辞書に収録されたことで、谷の訓読みが「タニ・ヤ」となっているのだそうです。
だから、たとえば九州や沖縄で谷のことを「タン」と呼ぶので、その読みが辞書に収録されていれば、北谷(チャタン)などは難読と思われなかったかもしれない、と。
知らなかった!すごい話。
これを知ってしまうと、辞書に収録されている語で、方言だけど関東のものなので標準語っぽく振る舞っているものって意外とあるのかもしれない・・・・・・って思ってしまいますね。
まとめ
このあとは、冒頭で注意したi grecさんの「助数詞ーズハイの意志を継ぐ者」の話が来て終わりです。
ざらめの雨はいい大人なので、それ系の小説も読んだことがないわけではないのですが、音読されるのを聞くとなんか変な汗が出てきますね。こっちきて感情がぐちゃぐちゃになるというか。
才能がある人はいろんなところにいるのだと感心しました。
今回は寄せられたお便りを手がかりに、言語学的なトピックをいろいろと扱っていましたね。
言語音声学のうち、母音・子音の話もあればアクセントの話もあり。
フィールド言語学者の必須技能の話もあれば、難読地名の話もありました。
とっても楽しかったので、ぜひ皆さんにも聞いてほしいです。
ただし、下ネタが苦手な人は、最後だけ聞かないように気をつけてください。
時間で言うと34分からですよ!
(ちなみに、43分あたりからお便り募集とご挨拶的な内容に入りますが、復帰ポイントとして見ていいか微妙です。私が見た限りでは、大丈夫だと思うけど・・・・・・)
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では、今日はここまでとします。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
またお会いしましょう♪
素敵な一日になりますように(*^^*)
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