提案書のストーリー作り | 営業は科学だ!  Welcome to the Science of Sales

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3K(勘、経験、気合)で語られる営業ではなく理論的に体系だった手法により、第一線のセールスのスキル向上とともに適切な部下の指導や業績管理を行い会社に貢献できる管理職、経営者の一助となる。

前回、自分を売り込むストーリーについて書きましたが、思い返してみると営業の特に重要な仕事である提案書についてもストーリーが考えられていないっものを多く見ます。

特にIT業界ではエンジニアが提案書の多くの部分を書くことも多く、この間違いが目立ちます。

提案書を書くにあたってチームが組まれ、作成会議が開かれます。
そこでリーダーが目次を作成し、次に誰がどのパートをいつまでに仕上げるかが決められます。
これで最初の提案書会議はお開きになります。

大きな提案プロジェクトになるとチームにも優秀なエンジニアが集められ、出来上がった提案書は見事なものとなります。
時には社内で提案書コンテストなどが行われて賞をもらったりもします。
さて、その提案書でお客様から契約書をいただけるのでしょうか?
もちろんおざなりな提案書よりはましですが、努力のわりには結果が報われないことも多いようです。

前回を読んでいただいた方ならお分かりかと思いますが、ストーリーのしっかりしていない提案書では、必ずしもお客様の購買意欲をそそるとは限りません。
技術的な説明は素晴らしくわかりやすいとしても、それだけでは提案書にはなりません。教科書にすぎません。
ストーリー作りをしっかりしなくてはいけません。

そしてそのストーリー作りを行うのが営業の仕事です。
どうも営業はエンジニアに提案書を書いてもらっているという意識の人が多いようです。またエンジニアには良い提案書を書いても営業がちゃんと説明できないから買ってもらえない、と思っている人も多いですね。

営業はオーケストラの指揮者であり、野球の監督です。
自分で演奏やプレーをするわけではありませんが、全体の構想を練り作戦を立てそれに応じてメンバーに演奏やプレーの指示を行います。そして結果の責任を負います。
営業もこれと同じです。
その意識をもってほしいものです。

ただ企業風土などで、相変わらず営業の地位の低い業界や会社があります。
そういったとことろではまずその風土から変えなくてはいけないでしょう。
そういった会社では「素晴らしい提案書なのに買ってもらえない」ことが多く、またその理由がわからないでいるようです。


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