前回の最後に次回の予告をしたのですが。。。。
今はこの話題に触れざるを得ません。
申し訳ありませんが、ご容赦ください。
東京オリンピックのエンブレムの使用中止が決定されました。
それについてニュースはもちろん、ワイドショーでも大きく取り上げられています。
街頭インタビューでも多くの人が妥当な判断との評価をしています。
しかし、一部では街頭でもコメンテーターでも「そこまでの必要はない」との意見もあります。
その根拠に「法的には問題ない」ことを挙げています。
なるほど専門家の意見を聞くとエンブレムの類似の問題については法的には問題がないのかもしれません。
でもそれで良しとしていいのでしょうか。
この1か月ほどの間にこのデザイナーの過去の作品について多くの疑念が浮かびあげられてきました。
私がいつもよく言う「四つの不」で言えば「不信」を招いてしまっているのです。
一つの事象だけをみれば言い訳ができるかもしれませんが、これだけ多くの疑惑が生じれば法的にクロとは言えなくても心情的にはクロとなってしまっています。
結局一般庶民の感情としては、パクリ疑惑のある人の作品に諸手を挙げて賛同する気にはなれないということでしょう。
ある大学の先生のコメントで「デザイン業界というのはイメージ産業であるから、イメージが悪くなればクライアントにキャンセルされて当然」というのがありました。
その通りだと思います。
クライアントに不信感を持たれれば終わりです。
今回のクライアントは誰かというと、契約書上はIOC或は五輪組織委員会かもしれません。でも大きく考えると日本国民がクライアントだと思います。ただ事務的な選出作業を委員会に委ねていただけと考えてもいいのではないでしょうか。
さて、翻って営業について考えてみましょう。
「不信」というのは過ちでいとも簡単に崩れます。
打ち合わせ時間に5分遅れる、というのは一回だけなら色々と事情があるかもしれません。しかし、それが度々繰り返されるようであると「不信」が生じます。たとえそれぞれにすべて事情があったとしてもです。やれ「電車が遅れた」だの「直前に急に電話が入った」だの「交通事故に遭遇した」だの。
こういうのは言えば言うほど逆効果になります。
お客様に「不信」を持たれればいつキャンセルとなるかわかりません。
今回のデザイナーもそうですね。弁解すればするほど、泥沼にはまっていってます。
気をつけたいものです。
ところで、あの組織委員会の事務総長の記者会見には唖然としました。
ひたすら自分の責任が問われないようにとの意図しか感じられません。
あれが「お役人と言われる人種」なのでしょうか。
それと、あるコメンテーターが言っていましたが、オリンピックに対しての情熱が感じられません。
仕事を割り振られてしょうがなくやっている感じがします。
前の、新国立競技場の問題もそうですが、どうも関係している人たちに熱意が感じられません。
これでいったいうまくいくのでしょうか?
心配です。
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