「プロの経営者」の危うさ | 営業は科学だ!  Welcome to the Science of Sales

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昨日でしたか、日本マクドナルドが大規模なリストラを発表しました。
最近の業績から見ればやむを得ないことかと思います。c

かつてはファーストフード業界の王者でしたが、このような状態に今は陥っています。もちろんチキンナゲットの鶏肉の問題も大きな要素ではありますが・・・・

日本マクドナルドの創業者である藤田田(ふじた でん)さんはカリスマ的な社長でした。しかし安売り戦略により2000年ごろには赤字転落となりました。
その創業者からバトンを受け継いだのが、現在ベネッセの社長をされている原田泳幸さんです。
アップルコンピュータの日本の社長からの転職であり、「プロの経営者」と言われていました。

しかしWikipediaには次のようにあります。
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原田氏が日本マクドナルドHDで行った構造改革に対しては、「彼は破壊屋であって再生屋ではない。一時的に利益をもたらしたが、現場は荒廃した。見せかけの利益を出すために、メニューだけでなく店舗が劣化してしまった」との批判も多い
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この評価が正しいかどうかは私には何とも言えませんが、これが正しいのであるならば現在のマックの信用失墜による業績低迷の原因はこのころからあったのではないでしょうか。
現在社長をされているベネッセでは昨年顧客情報の漏えい事件が起きたことは記憶に新しいところです。
直接的な原因とまでは言えないでしょうが、何か会社の文化に歪がおきていたのではないかという気もします。

日本マクドナルドは原田さんの後任に米国から社長を受け入れました。このカサノバ社長もいわば「プロの経営者」と期待されて赴任してきたわけです。
しかし、鶏肉事件の際の記者会見の様子を見ると、現場を知っていると言う気はしませんでした。

「プロの経営者」は短期的な利益を上げることが最重要視される傾向があります。そうでないとクビになるからでしょうね。
その為、コスト削減やリストラなど短期的に財務に反映される施策に頼りがちです。
現場やお客様についての理解や配慮が欠けてしまいがちです。日本マクドナルドとベネッセの事件の際の記者会見を見ると痛切に感じました。

いわゆる「プロの経営者」の危うさを理解しておかなくてはいけません。