W杯の決勝戦が行われ、延長戦の末ドイツがアルゼンチンを破り優勝しました。
朝4時からと一番中途半端な時間だったので、超早起きという感じで、眠いです。
ドイツは88分にクローゼと交代したゲッツェが延長後半に劇的なゴールを決めました。
解説の岡田さんは延長に入ってからなかなかどちらも点が入らないと、「ゲッツェは何をやってんでしょうかねぇ。交代して元気なんだからもっと走り回って流れを変えないと。」と何度も言っていました。
確かにあまり走り回る感はありませんでした。
でも決定機にゴールを決めました。
彼も「ネコ型ストライカー」だと思いますね。(参照:2014-06-30 営業とストライカーと猛獣)
岡田さんはゲッツェがゴールすると、「彼はこの為に入ったんですよ。しかし、レーブ(監督)はよく我慢しました。」と評していました。
逆に言えば岡田さんならゲッツェを我慢して使うことはしないということですね。
「岡田武史の目」の稿でも書きましたが、岡田さんは自分の哲学に合わない人は使いこなすことができないのでしょうね。
管理職にとっては「イヌ型」の方が管理が楽です。「ネコ型」は好き勝手な行動をとって扱いにくいのです。
でも「イヌ型」だけの集団ではここぞという危機に流れを変えることはできません。
岡田さんはゲッツェに走り回って流れを変えることを期待していたようですが、彼に期待するものとは違います。
私は外資系企業に勤めてきましたが、二度ほど典型的な日本企業に出向しました。
振り返ってみると日本企業では組織を「イヌ型」で構成したがることに気づきました。
「ネコ型」は、排除されるというか、冷や飯を食わされているのをよく目にしました。その中には優秀な人も数多くいたのですが。
管理が楽だという理由で優秀な人材が活用されないのはもったいないことです。
比較してみると、外資系企業は「ネコ型」をうまくモチベーションアップさせて成果を出させるのがうまいように思います。
私は「グローバル・スタンダード」などと標榜してグローバル化(というよりはアメリカ化)を進めるのにはあまり賛同しません。
が、こと「ネコ型」の活用という点においては外国から学ぶ点は多いなという気がしています。
日本のサッカー界も代表監督に外国人を雇うことよりも、少年サッカーなどの底辺から「ネコ型ストライカー」を育てる取り組みをして欲しいものです。
でもサッカー界だけではなく日本社会全体の課題かもしれませんね。「出る杭は打たれる」文化ですから。