元全日本代表FW 中山雅史のストライカー論 | 営業は科学だ!  Welcome to the Science of Sales

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3K(勘、経験、気合)で語られる営業ではなく理論的に体系だった手法により、第一線のセールスのスキル向上とともに適切な部下の指導や業績管理を行い会社に貢献できる管理職、経営者の一助となる。

私はたとえ話を考えるのが好きです。

営業もよく色々なものに譬えてみます。
その一つにサッカーのストライカー(点取り屋)があります。
いくらボール扱いが上手くても、脚が速くても、点を取ることができなければストライカーは評価されません。
営業も、いくら商品知識があっても、プレゼンテーションが上手くても、契約をいただけなければ評価はされません。
似ていると思いませんか。

昨日の朝日新聞に元全日本代表FW 中山雅史のインタビュー記事があり、ストライカーについて語っていました。
ご存知のように中山雅史はW杯日本初ゴールを決めた、日本サッカー史上に残るストライカーの一人です。

その一部を抜粋してみましょう。
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- こぼれ球を狙ったゴールも代名詞でしたが。
「バカになれるかです。こぼれるかもしれないと信じて、とにかく詰めにいく。ゴールしても『そんなの誰でも取れる』というけど、誰でもそこに行き続けられない。何度でもいっているから必然になっているのであって、1回いって1回取れたら最高だけどそれは偶然。毎回いっているから必然になる。」
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偶然と必然」という言葉にグッときました。

愚痴をこぼす営業がよくいます。
「あいつはテリトリーがいいから、どうやっても売れるよ。」とか「他社はいいよな、価格競争力があるから。あれなら誰でも売れるよ。」とか。
営業ってそんな単純なものではないですよね。

どうもそういう営業って「1回いって1回取れる」という幻想をもっているのではないかと思われます。
結局は中山の言う「偶然」を期待しているだけなのではないでしょうか。
全盛時のイチローですら、6割以上を打ち損じているのです。
営業でも、トップセールスマンの本を読むと華麗な経験談が書いてあります。でも彼の成績の大多数はごくごく平凡なものではないかと推測しています。

シュートを打たなければゴールはできません。バットを振らなければヒットは打てません。

根性論の上司が「足で稼げ!」とか言うと、陰でしたり顔で言う営業もいます。「量ではなく質だ」と

でも量が足りなくては成果は出せません。
これは根性論ではありません。科学的な確率の話です。

いくら活動の質をあげて成約率を高めても100%にはまずなりません。仮に100%になったとしても理論的にはそれが上限です。案件の数は理論的には上限はありません。

量も質もどちらも大事です。

ですから貪欲に案件の数を増やすことが重要なのです。
中山の言う「バカになれるか」
根性論ではありません。確率論を信じた言葉だと思います。