施設長の若山三千彦が書いている犬のエッセイです。
本日より、うちの法人は年末年始の体制に入ります。
もちろん、ここさくらの里山科は、年中無休、1日24時間体制で動いているので、お正月もお盆も関係ありません。
介護職員は交代でお休みを取ります。
最近は究極の人手不足のため、なかなかまとまったお休みが取れないのが本当に申し訳ないのですが…。
年末年始体制に入ると、法人本部は休みとなります。
さくらの里山科の事務職員も、普段は日曜日と祝日以外は2人勤務体制なのですが、年末年始は1人体制となります。
そのため、本ブログも、本日12月29日から1月3日までは、最小限の記事のみ予約投稿でアップすることになります。
ご了承下さい。
さて、ここからがエッセイの本文です。
文福は、2012年4月、さくらの里山科の開設と同時にやってきた時、推定2~3歳でした。
ですから、来年の4月で、推定14~15歳となります。
犬としては、そこそこ高齢な歳になりました。
文福は雑種ですが、柴犬系です。
柴犬の平均寿命は14.8歳(アニコム損保2022年度版家庭動物白書より)です。
この平均寿命に文福はほぼ達していることになります。
日本人男性の平均寿命が81.05歳(厚労省、2023年)であることと比べると、文福は人間の80歳代に匹敵することになります。
平均寿命を越えてるかもしれないので、そこそこ高齢ではなく、かなりな高齢と言った方がいいかもしれません。
それほど高齢なのに、文福はとても元気です。とても活発です。とても陽気です。
天真爛漫です。
それでもやはり確実に歳は感じられます。
毛の色もだいぶ白くなり、艶がなくなりました。
この写真は2012年の8月に撮影した物です。
文福が推定2~3歳の頃です。
こちらは今月、つまり2023年12月に撮影した物です。
比べると、毛の色が白くなり、艶がなくなっている。すなわち色あせているのがわかりますよね。
さらに大きな違いが、笑顔が減ったことです。
特に今年の秋口から、大幅に笑顔が減りました。
本ブログでも、文福の笑顔の掲載が少なくなっていることに気づいている方もいらっしゃったかと思います。
ただし、これは悪いことではないのでご安心下さい。
減ったのは、若々しい、はじけるような笑顔です。
また、はつらつした様子、快活な雰囲気も減りました。
その代わり、深く、穏やかな表情が増えたのです。
かすかに笑いをたたえたような、明るく落ち着いた顔をすることが増えたのです。
無邪気な子供のままだったのが、成熟した大人の男性に変わったかのような感じです。
もちろん、まだまだ文福は無邪気に大はしゃぎすることはあります。
快活に動き回ることもあります。
ただ、全体として、そのような無邪気、快活、子供っぽいという雰囲気よりも、落ち着いた雰囲気の方が増えたのです。
少し寂しくは感じますが、文福が穏やかに、着実に、齢を重ねてくれていることに安心します。
「老いてますます盛ん」というのは、今の文福のことを言うのではないかと感じます。
「老いてますます」ですから、老いないのではありません。
いつまでも子供のままいるのではありません。
老いても、歳なりに頑張っているから、ますます盛んなのです。
それこそ、現在の文福なのだと思います。
文福にあとどれぐらいの時間が残されているかはわかりませんが、
このまま、まだ数年は歳を重ねて行ってくれるのではないかと期待しています。
皆さんも、高齢犬となった文福を見守って下さい。
よろしくお願いします。