今回ご紹介するのは、イラストレーターであり、作家であり、そして高野山の僧侶である塩田妙玄さん原作の漫画「ペットの声が聞こえたら」です。
この本は、塩田妙玄さんの、高野山の僧侶として宗教観に基づき描かれた本です。
宗教という価値観が関わるものですので、文責を明らかにするために、本記事は、施設長の若山三千彦が書いていることを最初に宣言しておきます。
以下、ご紹介です。
この本は、私どもにペットシーツをご寄付くださっている読者さんから薦めて頂いたので、読みました。
原作者の塩田妙玄さんは、現職(という言い方が適切かどうかわかりませんが)の高野山の僧侶です。
ですから、正式な宗教家です。
その宗教観に基づいて書かれています。
一方、それを読む私(施設長・若山)は、一切宗教を信じていません。
ですから私は、ファンタジーとしてこの漫画を読みました。
漫画の内容は、塩田妙玄さんのエッセイの形です。
塩田妙玄さんが、数多くの人のペットの看取りや供養に関わった経験が描かれています。
そして、塩田妙玄さんが、病床にあるペットや、なくなったペットの声を聞くシーンが描かれています。
しかし、塩田妙玄さん自身が、「私には霊感は一切ない」と語っており、あやしげな霊感ものではありません。
また、世の中に出回っているアニマルヒーリングとか、アニマルコミュニケーションとか言われる、ペットの声を聞く霊能力者みたいな存在についても、塩田妙玄さんは否定はしていないものの、明確に一線を画しています。
つまり、正式な宗教家として、ペットの看取りや供養を行った体験を語っているんです。
そして、私は、塩田妙玄さんがペットの声を聞くシーンを、ファンタジーとして読んでいました。
この漫画を読み、宗教的価値観に共感して、救われたと感じるか、私のように、心温まるファンタジー(フィクション)として、自分も愛犬や愛猫の声が聞こえたら嬉しいだろうなと空想して楽しむか、それは人それぞれだと思います。
いずれにせよ、ペットを愛する人は、ほろりと涙する本ですよ。
塩田妙玄著、オノユウリ・イラスト
ペットの声が聞こえたら(全3巻)
朝日新聞出版
842円
ご紹介くださった読者様、ありがとうございました。