今週の火曜日の、喫茶山科のテーブルを飾った、ご入居者様のA様の作品。
いつも通り、A様ご自身が書かれた紹介文と共にアップします。
ところで、皆さんお気づきでしょうか?
このシリーズ、回を重ねるごとに、A様が書かれる文章がどんどん詩的になっていることに。
作品の解説、というような文章が減って、絵と共に思いを語る詩、のような文章が増えています。
とっても素敵だと思います。
それでは今回も、A様と絵と詩をお楽しみ下さい。
今回は「束の間の光景」です。
春の長雨に束の間の陽の光
人々は待っていたかのように眼を外に向ける。
一寸外の空気を吸いたいと、言い訳がましく思いながら。
友と待ち合わせ。
束の間のティータイム。
どこで飲んでも同じなのに、
なぜか美味しさが違うのはどうしてだろう。
きっと日頃、溜まりに溜まった不平、不満が一挙に吹き出せる
腹蔵ない友の居ることが
美味しい香りと一緒に味わえるからだと思う。
帰りの道すがら
路傍に愛らしく咲く野花へ一言
「目立っちゃ駄目。ひっそりとだよ…」
と心の中で祈る。
友への申し訳なさが残った。
幾つになっても成長の心が持てない我を。