ミニバスケットから見たオリンピック銀メダル | 桜町Wingsミニバスケットボールクラブ sakuramachi.wings@gmail.com

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桜町小学校のスポーツ教室として活動するミニバスケットボールクラブの紹介

オリンピック女子バスケットボール銀メダルの快挙は、今までマイナーとまで言われていた女子バスケットに光を与えてくれました。長年ミニバスケットボールに関わってきた者として、自分が生きている間にこのようなことが起きるとは思いませんでした。


日本女子チームの素晴らしさは私が語るまでもありません。日本チームの平均身長は出場国の下から2番目という低さでした。当然高さに対してどのように戦うかが問われてきます。ミニバスケットボールについても同様で、小学生の年代は大人以上に身長差を感じるものです。昔の話になりますが、中国のチームと戦ったことがあります。その時の小学生の中国チームは170cmを超える女子が5人揃っており、とてもバスケットにならなかったことを覚えています。ただ高さに圧倒されたという思い出だけが残っています。

残念ながらミニバスケットには3ポイントのルールがありません。しかし、背の低い子どもたちにロングシュートを一生懸命に教えた時期もありました。しかし、シュート力をつけるという単純なことではありません。相手チームの厳しいチェックがある中、一瞬のチャンスを生かしてシュートを決めることは至難の業です。
次に誰もが認めるガードの活躍です。町田選手や本橋選手のゲームコントロールと視野の広さ、高さのある相手に果敢に挑戦する姿に世界が注目しました。
ミニバスケットボールでは将来の子どもたちの成長を考え、あまりポジションを決めずにオールラウンドプレイヤーを育てようとします。今回活躍した選手の多くはミニバス経験者です。多くの指導者がそのように育ててきた成果と言っても過言ではありません。

 

しかし、決勝戦では全ての面でアメリカが勝っていたことは間違いはありません。高さだけではなくパワーやディフェンス力も優れていました。3ポイントシュートにも必ず長い手が出てきてチェックにきます。ガードからセンターへのアシストパスも、見事に止められる場面が多々ありました。相手チームのやりたいことをさせないアメリカチームのディフェンスには圧倒させられました。

現在、ミニバスケットボールではゾーンディフェンスが禁止されています。それはミニバスケットボールの時代からディフェンス力とそれに対応したオフェンス力をつけることを目標としているからです。ミニバスケットボールのチームとしてもディフェンス力を付けることが、チームが確実に成長できる唯一の方法です。


次の夢は金メダルです。その夢は果たし得ない高い目標かもしれません。しかし、予想を超えた銀メダルを取ったのですから、その夢は今のミニバスケットボールの子どもたちに託すことにしましょう。
(ジジコーチと呼ばれることを恐れている小島)