母が亡くなり 部屋の荷物を整理していた時に
見つけた風呂敷包
大事そうに 箪笥の中に収まっていて
開けてみると 何十年も前の着物を
丁寧に 洗い張りがしてある 一着分の着物が出てきた
洗張 なんて今は もう家庭では行われないが
板にノリをつけて 丁寧に張っていたことを思い出した
洗い張りとは 着物など 縫い合わされて 衣服 の形状をなしているものから
糸を抜き一枚布の形状に解き離しての 洗浄 を行い 張り板に貼って乾燥させる方法なのだ
真夏の暑い日に 手伝ったことがあったかもしれないなぁ~
汗だくになったあの日に思いだした
そんな風に大事にしていた着物をこのまま 捨ててしまうのもなぁ~って思って
ばらばらになってしまうけど 裂き織りにしてはどうだろうと・・・
裂き織りは歴史としては 江戸時代中期の東北地方にまでさかのぼるそうです
当時は 衣類に使っている綿や絹が高価であったこと 寒い地域であるため
布そのものが貴重だったことから 使い古した布を捨てずに新たな生地の一部にするという
技術がを生み出されたそうです
江戸時代の人々はこの技術を使って 最終的に土に還る状態になるまでひとつの無駄も
出ないように使っていたといわれています
今では繊維が豊富に手に入るようになったことから裂き織りも減ってしまっているけど
日本伝統のアップサイクル方法として また織る人が増えてきているそうです
そんな伝統と母の気持ちを大事にして 思い切って 何かを作ることにした
そしてできたのが
経糸には 木綿の糸を足して
横糸は 母の着物を細く裂いて織り込んだ
縦長に 裂いていくのだが これがまた面白い^^
母には こんなにして ごめんねって言いながら
思わぬストレス解消^^
ランチマットは 娘が子供のころにはいていたスカート
ウエストがゴムで止まっていただけの単純なスカートだったので
これも細く裂いて 織り込んで作った
意外と 面白い模様が出たなって 自画自賛
母の着物も テーブルランナーに生まれ変わって 第二のご奉公だね
経糸の緑が映えて 暗い色の着物が少し明るくなったような気がする
後は アイロンをかけてお仕舞だ
久しぶりに作った裂き織りやっぱり難しいね
波打ってるし アイロンかけたら 落ち着くかなぁ~と思う櫻であります