総務費関連の質疑の紹介を続けます。

3月5日の全款補充質疑の日に質問した内容で、福祉事業所向けの防災研修についてです。

 

これは、昨年の秋にも質問したのですが(こちら)、今やっている福祉施設向けの防災研修は実践的でとても良いと思っているのですが、訪問系サービスの研修がないので、それも取り組むべきではないか、特に現状は地域包括支援センターが出前講座をやっている例が多いので、障害者事業所に届く研修が必要ではないかという内容です。

 

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(かとうぎ桜子)

防災学習センター維持運営費の中のねりま防災カレッジ事業経費に関連して、福祉事業所向けの防災研修について伺います。

昨年の秋の決算特別委員会での質疑の際に、福祉事業所向けの研修について、訪問介護、訪問看護などの訪問系の事業所向けにも実施しているとの答弁がありました。その後に、出前講座の実施状況について、資料(左にリンクしてあるものは、実際にもらった資料から、団体の固有名詞を外したものです。)をいただいたところ、地域包括支援センターなどに出前講座をしているということでした。どのような内容で実施しているかをまず伺います。

 

(区民防災課長)

防災学習センターでは、区民や事業所等からの要望を受け、地域に出向いて防災普及啓発を行う、出前防災講座を実施しています。

出前防災講座で伺っている事業所としては、保育や福祉の事業所、一般の企業などがあり、防災講話や起震車体験のほか、消火器での初期消火訓練、煙ハウス体験、さらには発災後の行動をシュミレーションしてみる机上の訓練など、要望に応じて実施をしています。

また、個別の事業所のほか、地域の民生委員、ケアマネジャーの方々などが集まる地域包括支援センターの地域ケア会議にお呼びいただく機会もあり、事業所の職員以外の方も一緒になった場での防災講話等を実施しております。

 

(かとうぎ桜子)

地域で暮らすご高齢の方や障害のある方を、災害のときにも支えるために、介護等の専門職だけではなくて、民生委員など、多くの地域の人に福祉的な観点から防災対策を知っていただいて、取り組みにつなげていくことは重要な点ではないかと思います。ぜひ、取り組みをより多くの地域に広げていかれるように工夫をしながら実施していただきたいと思います。また、今ご説明いただきましたけれども、現在の出前講座の状況を見てみると、比較的地域包括支援センターの開催が多いと感じました。

障害者関係の事業所には、地域包括支援センターの取り組みだと、残念ながらなかなか情報が届きづらいという面もあるのでないかと思います。一方で、現在実施されている事業所向けの防災研修は、通所施設向けの内容になっていますので、訪問の事業所が必要とする情報とは異なっているかと思います。それとは別の形で、障害のある人を地域で支える事業所向けの研修としても実施していただきたいと思います。また、これを機に高齢者分野と障害者分野が、一緒に地域の災害対策を考えられるようなきっかけづくりの工夫もしていただきたいと思いますが、お考えをお聞きします。

 

(区民防災課長)

防災学習センターの出前防災講座や、防災学習センターにお越しいただく、防災学習コースメニューでは、高齢者を対象とした訪問介護ヘルパーや、障害者を対象とした居宅介護事業所の職員の方々へ、事業所での防災対策のほか、訪問家庭での防災対策について、防災講和や各種防災体験を通じてお学びいただいているところです。

訪問家庭での防災対策につきましては、例えば家具転倒防止装置を施しているかなどの確認をするように啓発するなど、サービス利用者の方やそのご家族の方へアドバイスをしていただけるよう、お願いをしています。引き続き、さまざまな機会を通じて、各種事業者の方々への防災普及啓発を行ってまいります。

 

(かとうぎ桜子)

出前講座などの内容で、まず最初に知っていくきっかけとして、消火器を使ってみるとか、起震車とか、そういうところから入り口として入っていくイメージがあります。それも大切ですが、福祉的な取り組みとして何ができるかを考えるために、出前講座を活用していただくことも、より広げていっていただけたらと思います。