9月4日から行なわれている区議会定例会で、2018年度の決算の審査をしています。質疑は昨日までで終わったのですが、順次、速報の議事録が出てきていますので、私が質問した部分についてこれからご紹介していけたらと思います。

 

まず、9月17日に総務費について質疑する際に福祉事業所向けの防災研修について質問しました。

 

これは、以前にも取り上げたことがあるのですが(こちら)、とても良い研修だと思っています。数年の取り組みを経て、繰り返し参加したり事業所内で研修をしたりと深めている事業所もありそうですが、一方でまだまったく参加したことがない事業所も多くあると思われますので、より幅広く参加を呼びかける工夫が必要であると提案しました。

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(かとうぎ桜子)

防災学習センター維持運営費のねりま防災カレッジ事業経費について伺います。

2016年度から福祉事業者向けの研修を毎年実施していると思います。

まず、改めて研修の目的や内容と参加者の属性や参加人数といった状況をご説明ください。

 

(区民防災課長)

ただいま委員からございました事業者向けカリキュラムは、平成27年度(2015年度)より実施しており、福祉事業所と保育事業所について、多くの命を預かる現場として、防災対策への取り組みが必須と考え、ねりま防災カレッジにおいて、各事業所での防災対策の構築を支援しています。

(注釈:事業所向けカリキュラムは2015年度スタート、福祉事業所向けが2016年度からスタートしているため、私と課長の言う年度が違っています。)

カリキュラムの目的としましては、事業所における防災対策の重要性を認識すること、また各事業所での防災対策の改善や取り組みを促すことにあります。

講座内では、外部講師をお招きし、実際に被災した事業所の方からお話をいただくことや、災害時に起こり得る場面について、シミュレーションをするなど、講義と演習を組み合わせて実施しております。

参加人数は、定員40名に対して、毎回それを超えるお申し込みをいただいております。

 

(かとうぎ桜子)

事業が開始した当時に質問した際には、防災学習センターの方が事業所に直接出向いて案内するなどもして、周知されたということも伺ったりだとか、あとは参加者から継続実施を望む声もあったということを伺っていました。

この研修への参加を機に、マニュアル作成や見直しへの支援をしてほしいというご意見だとか、出前講座のご希望もあったということだったのですけれども、2018年度までの3年間の継続を実施する中では、こうしたアフターフォローはどのように行っているか、お聞きします。

 

(区民防災課長)

この事業所向けカリキュラムを開始してから、福祉事業所等から防災学習センターで実施しております防災学習コースメニューに対しまして、施設職員向けの防災研修の支援に関するご要望、お問い合わせが増えております。

それを受けまして、例えば地域包括支援センターにおけるケアマネジャーや保健師などへの出前防災講座の実施や、練馬区社会福祉事業団主催の防災研修等において、防災講和と演習を組み合わせて、各事業所でのマニュアルの整備と見直しへの取り組みを促しております。引き続き、事業所向けカリキュラムと並行して、各事業所における個別の事案に対しても、支援を継続していきたいと考えております。

 

(かとうぎ桜子)

研修に参加された方の状況で、2017年度と2018年度の状況を資料でいただきました。

2017年度は、高齢者施設が31、障害者施設が16参加されていて、2018年度は、高齢者施設が28、障害者施設が5つ参加されたということです。

また、2年連続で参加している事業所は、高齢者施設が9、障害者施設が3ということでした。

繰り返し参加したりだとか、先ほどご説明があったように、それぞれの事業所ごとの工夫なども取り組んでいるところが出てきているということかと思います。

今までの研修では、最初にご説明いただいたように、被災した地域の事業所の人を講師に招いているということでそれも継続していただきたいと思うのですが、今後、区内で熱心に取り組んでいる事業所の取り組み事例を発表していただいて、共有するというやり方もできるのではないかと考えるのです。区の考えをお聞きします。

 

【参考:請求した資料で出てきた情報】

2017年度

高齢者施設  入所施設10 通所施設15 入所・通所のある施設5 その他1 計31

障害者施設  通所施設12 その他4 計16

 

2018年度

高齢者施設  入所施設7 通所施設17 入所・通所のある施設2 その他2 計28

障害者施設  学校1 通所施設4  計5

 

2年連続で参加している施設

高齢者施設  入所施設5 通所施設4  計9

障害者施設  通所施設3

 

(区民防災課長)

ほかの事業所における取り組みを共有することにより、新たな視点で防災対策への取り組みや、発見を促すことができると考えております。

限られたカリキュラムの時間ではございますが、各事業所での取り組みが共有できるようなプログラムの構成に努めてまいりたいと思います。

 

(かとうぎ桜子)

参加施設の数を見ていると、何度も参加していらっしゃる施設がある一方で、おそらく参加したことのない事業所も多くあるのではないかと思います。

特に通所施設については、高齢者も障害者も民間事業所も含めたら、多くの事業所がありますので、改めて参加していない事業所への働きかけも行う必要があるのではないかと思います。その点はいかがでしょうか。

 

(区民防災課長)

これまでカリキュラムの周知については、区報やホームページ等に加え、過年度の受講事業者や福祉避難所等へのダイレクトメールの送付、また練馬区社会福祉事業団の協力も得て募集をかけてきました。

今後も事業者にとって有意義なカリキュラムとなるよう、アンケート結果などを精査し、これまで参加いただけなかった事業所への周知についても、効果的な方法を検討し、取り組んでまいります。

 

(かとうぎ桜子)

ぜひ、進めていただければと思います。

それから、今まではどちらかというと、施設に対する研修という形でしたけれども、訪問のヘルパー等の事業所に対する研修については、どのようにお考えかお聞きします。

 

(区民防災課長)

訪問の事業者の方に関しましては、先ほどのご答弁でも申しましたが、出前防災講座の方において対応してございます。

これからも、そのような対応を継続してまいりたいと思います。