福祉のまちづくりのガイドラインを作るということで、区が2016年度から予算をつけて準備を進めてきたので、時折議会で取り上げてきました。(直近は1年前。こちら

 

ようやくその具体的な内容が出てきましたので、9月27日の決算特別委員会、都市整備費について質問する機会に改めて質疑をしました。

 

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〈かとうぎ桜子〉

福祉のまちづくり関連経費についてうかがいます。

ユニバーサルデザインのガイドラインについて、今までに何度か質問をしましたが、今回は7月の環境まちづくり委員会に示された資料に基づいて質問したいと思います。

2017年度に実施したアンケートやワークショップの内容と参加された方のご意見はどのようなものだったかをまず、伺います。

 

〈建築課長〉

すべての人が安心・快適・自由に外出できる環境を実現することは、今現在、まちづくりの大きな課題の一つと考えています。

本年8月に主要な公共施設と駅等を結ぶ経路のバリアフリー化について配慮すべき事項を取りまとめました公共施設へのアクセスルート、ユニバーサルデザインガイドラインを策定しているところです。

ガイドラインの検討に当たりましては、高齢者、障害者、乳幼児連れ等のさまざまな区民や関係団体の皆様にご意見を頂戴いたしました。

平成29年度には、2回の区民参加ワークショップ、それから区役所本庁舎に来庁した方々へのアンケートを実施しております。

その中で、段差の解消などのほか、案内板などサインがわかりやすいことや、外出中に休憩場所があることなどもさらなる外出しやすさとして重要であるというご指摘をいただきました。

またガイドラインのまとめ方として、すぐに改善が難しいものについての代替案を示すとか、行政、住民民間事業者がともに改善する取り組みを進めてほしい等のご意見をいただき、ガイドラインに反映しています。

 

〈かとうぎ桜子〉

委員会の資料によると、今後の予定としてアクセスルートの指定候補の選定や点検調査取りまとめを今年度中に行なうということですけれども、どのようなポイントを見て候補を選定していくのかという点、それから点検調査の実施方法をお聞きしたいと思います。それから、関係機関との調整など、どのように行っていくかをお聞きします。

 

〈建築課長〉

三つお話がございました。まず指定に当たってでございます。

公共施設へのアクセスルートの指定に当たりましては、不特定多数かつ相当数の高齢者、障害者、乳幼児連れの利用が見込まれる主要な公共施設を対象に最寄り駅との経路を指定したいと考えます。

指定に当たってのポイントです。高齢者、障害者、乳幼児連れなどの区民の皆様とともに、ガイドラインに沿ってまち歩き点検を行い、現状と課題を整理し、改善方針を取りまとめていきたいと考えています。

さらに当事者の声がより反映される調査や点検方法については、来年度以降実施するモデル事業を通じて検討してまいりたいと考えています。

それから三点目です。関係機関とどのように調整を行うかです。アクセスルートの大きな課題の一つには、施設や道路等のそれぞれの整備者や管理者が個々に整備を進めてきたために、管理境界の段差や動線のずれなど、バリアフリー整備に不連続が生じていることにございます。

本ガイドラインによって、関係者間の共有理解を築き、繋がりを意識した整備が容易になることを期待しています。まずは関係施設の管理者にガイドラインの趣旨をご理解いただけるよう、丁寧な説明と改善の要請を行ってまいりたいと考えています。

 またモデル事業等も通じ、商店街や周辺地域のまちづくりの取り組み等との効果的な連携についても引き続き検討していきたいと考えています。

 

〈かとうぎ桜子〉

今後、進めていくに当たって、ガイドラインの中で継続的・段階的な改善、点から線、線から面への取り組みを進めていくことが書かれています。こういう取り組みを進めていくためには、今、いろいろとこれから連携されていくとお話がありましたけれども、区だけの取り組みでは物理的にも難しい面が出てくるかと思います。

そういった点をどのように進めていくかを改めて伺いたいのと、ガイドラインの中にヒント集があって、具体的に写真がついていてわかりやすく示してありますので、そういうものを多くの区民の方が分かりやすいようにホームページなどに載せるであるとか、色々な区民の方が参加できるワークショップを行うとか、例えば他のみどりとか農業とかそういう趣旨で行われているイベントとの連携であるとか、そういうことも考えられると思います。こういった点でどのように区民参加を進めていくかをお聞きします。

 

〈建築課長〉

線から面に広げることと、それから区民参加の点と2点のお話がございました。

外出しにくさを感じていらっしゃる高齢者・障害者の方たちが安心して行動できる環境づくりは、区民や事業者の理解と協力が不可欠と考えてございます。モデル事業を行うことにより、駅からの主要な公共施設への整備がなされます。

それを見た区民や事業者が整備、維持管理への認識を深めていただければいいかと思ってございますし、先ほど委員からもございました、指定したルートについてはホームページ等での周知も予定しています。

区民、事業者への周知を契機として、区民一人ひとりが気づきを増やして外出しやすいまちづくりを広げて行ければと思っています。

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ここで時間切れでした。

例えば車いす、ベビーカーを利用している人にとって、まちの出歩きづらさは日常的に感じる課題だと思いますので、当事者の声を聞く機会を充実させる必要があることとあわせて、まちのあり方を当事者だけの問題にせずに皆で考えていくことができるよう、幅広い区民参加を進める必要があると考えています。

「まちを歩く」という取り組みは、観光、みどりの保全など、さまざまな観点でおこなわれていますので、そうした、他の施策との連携も必要ではないかと考え、質問しました。