図書館における障害者サービスについては、昨年秋の2015年度決算の質疑の中でも質問したのですが、途中で時間切れになってしまったものでした。(こちら

前回は「音声ガイドや日本語字幕がついた映画の上映などはしないですか?」というところで時間切れになったのですが、その後、図書館でバリアフリー映画会が行なわれたので、今回はそこから質問をしました。

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(2017年2月28日の予算特別委員会にて)

(かとうぎ桜子)

図書館費に関連して伺います。

2月に三つの図書館で音声ガイド日本語字幕つきのバリアフリー映画会が行なわれたということですが、参加人数と実施の状況と、参加者からのご意見にどのようなものがあったのかをまずお聞かせください。

 

(光が丘図書館長)

バリアフリー映画会です。

バリアフリー映画は、今、委員のお話にありましたが、音声ガイドや日本語字幕がついております。そこで、視覚や聴覚の障害のある方や、高齢者にも映画が楽しめるものです。

2月に3か所で行われました。参加人数を申し上げますと、2月4日が27名、2月18日が20名、2月25日が28名です。

また、参加者からのご意見でございますけれども、図書館という身近な場所でバリアフリー映画会ができてよかった、あるいは、誰もが楽しめる映画が見られることがよかった、また、ご高齢の方の印象でございますけれども、ご自分の耳の機能の衰えがわかった、また、最近耳が遠くなりかけているので大変助かったというご意見をいただいているものです。

 

(かとうぎ桜子)

それから、この企画をするに当たって、ふだん、図書館の障害者サービスを利用されている方であるとか、区内の障害者団体など、当事者の方にどのように周知したのかをお聞かせください。

 

(光が丘図書館長)

通常の障害者のサービスをご利用の方への周知に加えて、館内へのポスターの貼付、あるいは障害者施設、高齢者施設、あるいは障害者団体等にもチラシ配布をお願いする、またねりま区報、図書館ホームページ等で周知を図ったものです。

 

(かとうぎ桜子)

今、映画によっては、映画館で上映されるときにも音声ガイドや日本語字幕をつけているものもありますが、まだまだ一般的には知られていない面があるかと思います。

図書館という身近な場所で実施することで、今まで取り組みを知らなかった、こういうことがあると知らなかった人が体験してみるきっかけにもなると思いますし、今お話があったように、視覚障害や聴覚障害がある方だけではなくて、ご高齢になって聞き取りづらい、見えづらいという症状が出て、あまり娯楽を楽しめなかったりだとか、そういう人が映像作品を楽しめる場にもなっていくのではないかと思うのですけれども、区としてはこの取り組みについてどのように捉えて行っているかをお聞きします。

 

(光が丘図書館長)

障害や加齢に伴う不自由さがあることをほかの方にも理解していただけること、また、図書館内で上映することによりまして、ご参加の方に映画の原作本、あるいは関係図書にも関心を持っていただく等々で、図書資料の利用拡大につながることを期待しているものです。

 

(かとうぎ桜子)

ぜひまたこれからも取り組んでいただければと思います。

先ほど、周知についての説明で、ホームページであるとか、区報であるとか、掲示をするとか、そういったことがあったかと思いますけれども、例えばもう少し障害者サービスを図書館で利用されている方への声かけの工夫などをしたり、福祉の所管と連携するなど、さらに工夫していっていただければと思いますし、周知だけではなくて、どうすればもっと参加しやすいかというご意見を伺ったりということで、映画会のみではなくて、図書館における障害者サービスの充実につなげていただければと思います。

 

それから、もう一つお聞きしたいのは。図書館の貸し出しをする資料の中に、日本語字幕や音声ガイドがついたDVDなどはあるのでしょうか。お聞かせください。

 

(光が丘図書館長)

現在、DVDを609件所蔵しておりますけれども、そのうちの28点が視覚障害や聴覚障害に対応しているものです。

 

(かとうぎ桜子)

こういった資料についても充実させていって、ぜひ当事者の声も聞きながら、図書館の障害者サービスの充実を進めていっていただけたらと思います。

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最後のほうの答弁で、「字幕や音声ガイドつきのDVDは28点所蔵している」とあったので、この質問のあとに具体的にどんなものなのかを教えてもらいました。

 

上に、もらった資料の写真を貼り付けましたが、文字が書いた資料を写真に撮って貼り付けても視覚障害のある人は読めないっていう…おいおい!ってことになりますので、以下に文字で改めて書きます。

 

写真の資料だと、そのDVDによって「視覚障害者対応日本語音声」「音声ガイド」など表記が違うのですが、これはそれぞれのDVDのパッケージに書かれていたものをそのまま資料にしたもので、内容的な違いがあるわけではないそうなので、以下は「日本語字幕」「音声ガイド」という言葉で統一しています。

 

バリアフリー対応DVDリスト(タイトル、ジャンル、ガイド種別)
1.犬と私の10の約束 映画 音声ガイド
2.いぬのえいが 映画 日本語字幕
3.おくりびと 映画 日本語字幕
4.母べえ 映画 音声ガイド、日本語・英語字幕
5.きな子 映画 日本語字幕
6.クイール 映画 音声ガイド、日本語・英語字幕
7.グーグーだって猫である 映画 音声ガイド、日本語・英語字幕
8.しまった!こまった!だまされた!? 消費者教育 日本語字幕
9.小さいおうち 映画 音声ガイド
10.天地明察 映画 日本語字幕
11.世界の果ての通学路 ドキュメンタリー 音声ガイド、日本語・英語字幕
12.西の魔女が死んだ 映画 日本語・英語字幕
13.のぼうの城 映画 日本語字幕
14.博士の愛した数式 映画 音声ガイド、日本語・英語字幕
15.母と暮らせば 映画 音声ガイド、日本語字幕
16~28については、「まんが日本史」の1~13 教養 音声ガイド