自分の作品の編み方を教えるということ | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤直孝です。

 

 

◎お知らせ

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・編物講習受講(予定)の皆さまは、以下の3つの記事を一度お目通しください。

「講習シートについて」「ご協力ください」「スケジュールについて」

 

New! 7月28日(日)にKeito(日本ヴォーグ社本社)でシェットランドレースのワークショップをやります!下記リンクの記事より詳細をご覧のうえ、ぜひご参加ください!(残席残りわずかだそうです!)

 

 

ちょっとSNSで見かけたのですが…

いわゆる「なんかみた」というやつです。

 

ある編み物作家さんが、SNSでご自身の渾身の手編み作品の画像を披露していました。

そこに、リプライという形で、編み方を教えてほしいというメッセージが付きました。

それに対し、その作家さんは編み方を気軽に聞いてくるということ自体気に障ったようで、苦言を呈していました。(実際はそれだけでなく…)

 

作家活動をしている端くれとして言いますと、編み物の制作の仕事は、編み方を広める前提で進める仕事と、上記のように編み方は外部に教えない前提で行う仕事というのに分かれると考えられます。

 

たとえば、前者は出版社や毛糸会社などの依頼により、編み物の本に載せたり毛糸の販売促進のためだったり、ユーザーに編んでもらうのが前提の作品。

この場合は、作品の完成品とともに編み図原稿を納品します。

ですから、編み方はむしろ積極的に教えたい、伝えたい、編んでもらいたいという種のものです。

そして、その編み図の権利は多くの場合は依頼元が持ち(依頼元と作家の関係性によって変わります)、その場合は勝手に編み方を他人に譲渡したり複製した作品を販売することは基本的にはできません。

その分、デザイン料や編み図の原稿料などが依頼元から支払われます。

 

一方、後者は作家が極めて個人的なアクティビティとして制作するものが多く、大抵は一点もの、あるいは作家が権利を持って自身の責任で複製して販売するものです。

そのため、編み方を他人に教えるということはそもそも考えていません。

そもそも編み図はメモ程度にしか作っていない場合が多いです。

よって、こういった作品の編み方を教えてほしいと言われると、基本的にはできないことがほとんどです。

よっぽど、多くの皆さんに編んでほしいという特別な狙いがあるのでなければ、教えることはまずないでしょう。

場合によっては、冒頭のエピソードのように編み方を尋ねられること自体に強い嫌悪感を覚える作家もいます。

というのは、自分のオリジナリティを発揮し、苦労して考案して編み上げた作品の編み方はそう簡単には教えられないという心理が働くからです。

 

もしどうしても教えてもらいたいのであれば、それに対する対価を支払うことになります。

でも、一点ものの作品の編み図をわざわざ起こしてたった一人のために譲るとなったら、いくらかかるでしょう?

デザイン料や、アイディアの手の内を明かすことに対する料金、編み図を整える作業代などを考えると、少なくとも4桁円では全然済まないでしょう。

 

実は私も、過去に何回か、SNSに載せた作品や作品展・作品販売会にディスプレイした作品の編み図を譲ってくれないか(売ってくれないか)という話が来ることがあります。

私の場合は、それが何らかの媒体に編み図が載ったものであれば、その媒体名をお伝えし、一点ものとして作ったものであれば、基本的にお断りしています。

やっぱりね、自分のものとして苦労してデザインして制作したものの手の内を明かすのは抵抗があり、もし編み図にするとしてもやはり先述のように編み図を作成するコストなどを考えると、とても1枚百円台、千円台とかではお譲りできないのです。

毛糸会社が編み図を配る、あるいは格安で販売するのとは事情が違うのです。

 

ただ、編み方を教わるということに対する事情にあまり詳しくない人からすると、どれが編み方を教わることができて、どれが編み方を教えてということ自体憚られるのかはわからないかもしれません。

けれども、たとえば毛糸会社が無料あるいは安価で編み図を提供するのは、その裏には糸を買ってもらいたい、会社を宣伝したいという目的があります。

やはり何らかのコストがかかっているうえでのことであります。

ましてや、オリジナリティが高い作品で勝負している作家、一点もので勝負している作家は、編み方を教えてほしいと尋ねること自体、作家の逆鱗に触れるリスクがあります。

作家からすると、何かを生み出すということはそれなりにエネルギーやクリエイティビティを消費するものなので、そう簡単に教えてと言ってほしくないところがあると言えるでしょう。

 

まぁただ、難しいですよね。

ユーザー側からしたら、素敵な作品を目にしたら、可能なら自分も編んでみたいというのも自然な心理ではあります。

その一方で、人が苦労して作り上げたものにはそれ相応のコストがかかっているということを心に留めておくのが必要なのかもしれません。

手芸店などで編み図を無料でもらうノリで、作家さんに編み図を気軽に求めるのは、個人的にはあまり…どうかな。

 

※)上記の考えについては、賛否両論があるところだと思います。

以前、同じような記事を書いたところ、激しい反論があったこともありますし。

 

 

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自由なスタイルでレッスンをします。

フリーレッスンのほか、(公財)日本手芸普及協会の手編みカリキュラムに沿った資格取得のためのレッスンにも対応します。

毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。

受講料は、1コマ2時間半で3,000円です。

ご予約はメール(workshop@sakuraknittinglab.com 迷惑メール対策のため@は全角で書いてありますので、半角で入力し直してください(そのままコピペしただけでは送れません)。メールが不調の場合は各種SNSのDM(Instagram, X(旧Twitter), Facebook, Ameblo))で受け付けます。

原則として2営業日以内に返信しますが(制作に没頭しているときや体調不良時、休業日などはさらにお時間をいただく場合があります)、返信がない場合はアドレスに間違いがないか今一度お確かめください。アドレスがGmailから独自ドメインに変わりました。

※)前日、当日など急ぎの連絡の場合は、従来通り iton13579@gmail.com (@は半角で)にお願いします。

 

1) 銀座の編物教室(金曜日月2回、日曜日月2回)

銀座の会議室を借りて講習をします(最寄り駅:銀座一丁目駅、京橋駅、宝町駅、銀座駅など)。

この記事をアップした時点での残席状況

7月21日(日)(午前1、午後2

7月26日(金)(午前2、午後1)

8月4日(日)(午前3、午後1)

8月9日(金)(午前2午後2

8月18日(日)(午前3、午後1)

8月23日(金)(午前3午後2

 

金曜日は午前の部10:15~12:45、午後の部14:00~16:30

日曜日は午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00

詳しくはこちら


2) 東京都区内の編物教室(月2回程度)

この記事をアップした時点での残席状況↓

7月20日(土)東新宿教室(午前満席、午後2

8月3日(土)東新宿教室(午前満席、午後3

8月24日(土)東新宿教室(午前3午後3

※)8月は変則で第1・第4土曜日です。

午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00

基本事項は銀座教室と同様です。

※)東新宿会場は靴を脱いでスリッパで入室していただきます。

※)16時完全退室厳守のため、午後は可能ならば少し早めにお越しください。

※)東新宿会場へは必ず東新宿駅A3出口のエレベーターからアクセスしてください。ここからなら横断歩道も交差点も渡らずに済みます。これ以外の出口から出ると道に迷いやすいです。

 

3) 佐倉の編物教室(月2回程度)

地元・佐倉の貸しラウンジで編物教室を開講します。

「さくら住建」のSAKULOUNGEまたは別館リビングで行います(最寄り駅:京成本線志津駅)。

この記事をアップした時点での残席状況↓

7月17日(水)ラウンジ(午前満席、午後1)

8月7日(水)別館2階リビング(午前1、午後満席)

8月21日(水)ラウンジ(午前1、午後1)

午前の部10:30~13:00、午後の部14:00~16:30

※)別館2階リビングは靴を脱いでスリッパで入室していただきます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。