はいあかむらさき | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤直孝です。

 

 

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「講習シートについて」「ご協力ください」「スケジュールについて」

 

※)New! 講習の予約に変動があり、いくつかの席が空きました(特に日曜銀座教室)。ご予約お待ちしております!

 

 

好きな色は何ですか?

 

こう聞かれたら、「今は」瑠璃色つまり深い紫みの青と答えます。

 

それが、約40年ほど前の幼稚園児だったときは、私は「はいあかむらさき」が好きでした。

なんじゃそりゃ?

でも覚えている人はいるんじゃないでしょうか?

幼稚園・保育園のときに使っていたクレヨンに「はいあかむらさき」(灰赤紫)という色があったのを(色数が多いクレヨンの場合ですが)。

 

はいあかむらさきとは、こんな色です。

先日、懐かしさから某店の文具売り場ではいあかむらさきのクレヨンを買いました。

大きい店ではこうしてバラで売っています(80円ぐらい)。

 

そう、この色。

言葉で言うなら、明るい灰みの赤紫、といった感じでしょうか。

この色が、幼児の私はなぜか好きでした。

「はいあかむらさき」という響きも気に入ったのかもしれません。

 

でも、なんでこんないかにもマニアックな色が、幼児用のクレヨンに入っていたのでしょう。

通常は、いわゆる純色とか原色というような、赤、黄色、緑、青、紫、白、黒、茶色などがまず真っ先に思いつくし、この年齢の子供たちはおそらくほとんど、好きな色を聞かれたらこのはっきりした色の群の中から選ぶでしょう。

それが、今の言葉で言うくすみカラーを好んでいた私。

変わった子どもだったのでしょうかね。

 

昨年でしたか、くすみカラーの幼児用おもちゃが流行っているようだということをニュースで聞きました。

つまり、先ほど挙げたはっきりした色ではなく、灰みが入ったような、いわゆるニュアンスカラーのおもちゃが人気を集めているというニュースでした。

ただ、そのニュースでは、これに対して異議を申すような内容で、乳幼児の発達心理学者のコメントなどを紹介しつつ、くすみカラーは色を見分ける力に影響を与え、子どもの発達にはよくないのではないか、と言っていました。

えーそうなの?

じゃあ、そのくすみカラーであるはいあかむらさきをこよなく愛していた私は、色に関してその後発達が異常だったのか?

でもおそらく私はその反例のひとつだと思います。

むしろ、色に関しては比較的関心が強くて敏感で、それが長じて色彩検定1級に合格するぐらい(20代のとき)ですから。

 

はいあかむらさきのことを思うと、私は途端に幼稚園児のときにタイムスリップします。

あのころは、楽しいこともあったかもしれませんが、大半は嫌な思い出でした。

当時私は泣き虫で、面白くないことがあったらすぐ泣いていました。

そうなると、大人にとって扱いにくい子どもだったのかもしれません、幼稚園の教諭にもよく𠮟られていました。

当時はまだ昭和でしたから、教諭が園児に手を上げることも珍しくなく、私は今でもその光景の記憶が残っています。

教諭の気に障ったのか、どういうわけか叩かれる。

痛いのと、なんで叩かれたのかわけわからないから、余計に泣きわめく。

今では考えられないことですが、年少のときは特にそんなだった記憶があります。

 

それだけではなく、年中のときも今でも鮮明に覚えている嫌な記憶があります。

私は教室の外の下駄箱のそばに靴が散乱していたのに気づき、教室から外に出て整理をしていました。

そうしたら、教室の中から教諭に「何やってるの!」といきなり怒鳴られ、ドアを閉められ、鍵も閉められ、私は外に閉め出されたのです。

当然私は激しく泣きわめきました。

なんで、良かれと思ってやったことで、こんなひどい仕打ちを受けなければならないのか。

私はこの教諭の顔と声と名前(フルネーム)を40年経った今でもよく覚えています(粘着質だな…)。

ひどい経験でいまでもトラウマになるぐらいのことですが、しいてよい方向に解釈するのならば、4歳児にして世の中の不条理をもろに体感できたという重要な経験だったのかも…

 

あぁ、あれもそうだ。

私が通っていた幼稚園は仏教系の幼稚園だったので、教室の本棚には「地獄」という本がありました。

これは、地獄の様子を描いた昔の絵巻物をそのまま載せたもので、これも一種のトラウマレベルの本です。

内容としては、うそをついたら○○地獄に落ちるとか、生き物を粗末にしたら○○地獄に落ちるとか、悪いことをしてはいけませんよという教育的な意味合いもありました。

ただ、それ以上に絵がリアルで、地獄に送り込まれた人間が実際に火であぶられたり(火あぶり地獄)、太い針を身体に貫通して刺されたり(針地獄)、切り刻まれてなますにされたり(なます地獄)、今思うとかなりグロいビジュアルでした。

で、不思議だったのは、これらの絵には地獄の番人として鬼の姿も登場するのですが、仕置きを受けるのは地獄に落ちた人間だけかと思ったら、中には針で刺されて絶命している鬼が描かれていたりしたのです。

えーなんで? と幼心に思いましたが、番人である側でも何らかの悪さをすれば(裏切れば)こうやって裁かれるということなのでしょうか。

まぁそれにしても、こういう生々しい本を、いくら仏教系の幼稚園だからと言って4歳前後の子どもがいる空間の本棚に置くのはどうなんだろう、と正直思います。

教育的なことよりも、このグロさがそれこそ発達に悪影響を及ぼすのではないかと思ってしまいます。

実際、40年経った今でも怖い映像がトラウマのようによみがえってきます。

 

そんなこんなで、このはいあかむらさきという風変わりな色ひとつで、私は幼少の頃の苦い思い出に浸ります。

単純ではない、何か言いたげな色。

4歳の私よ、いろいろ災難だったね。

でも安心して、40年経ってもちゃんとしっかり生きてるから。

 

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1) 銀座の編物教室(金曜日月2回、日曜日月2回)

銀座の会議室を借りて講習をします(最寄り駅:銀座一丁目駅、京橋駅、宝町駅、銀座駅など)。

この記事をアップした時点での残席状況

5月17日(金)(午前満席、午後2

5月26日(日)(午前2、午後満席)

5月31日(金)(午前満席、午後1

6月9日(日)(午前2、午後満席)

6月14日(金)(午前満席、午後3

6月23日(日)(午前2、午後満席)

6月28日(金)(午前3午後3

 

金曜日は午前の部10:15~12:45、午後の部14:00~16:30

日曜日は午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00

詳しくはこちら


2) 東京都区内の編物教室(月2回程度)

この記事をアップした時点での残席状況↓

5月25日(土)東新宿教室(午前満席、午後3

6月8日(土)東新宿教室(午前3午後4

6月22日(土)東新宿教室(午前1、午後5

午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00

基本事項は銀座教室と同様です。

※)東新宿会場は靴を脱いでスリッパで入室していただきます。

※)16時完全退室厳守のため、午後は可能ならば少し早めにお越しください。

※)東新宿会場へは必ず東新宿駅A3出口のエレベーターからアクセスしてください。ここからなら横断歩道も交差点も渡らずに済みます。これ以外の出口から出ると道に迷いやすいです。

 

3) 佐倉の編物教室(月2回程度)

地元・佐倉の貸しラウンジで編物教室を開講します。

「さくら住建」のSAKULOUNGEまたは別館リビングで行います(最寄り駅:京成本線志津駅)。

この記事をアップした時点での残席状況↓

5月22日(水)ラウンジ(午前1、午後1)

6月5日(水)ラウンジ(午前満席、午後満席)

6月19日(水)ラウンジ(午前満席、午後満席)

午前の部10:30~13:00、午後の部14:00~16:30

※)別館2階リビングは靴を脱いでスリッパで入室していただきます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。