手編みでどこまで求めるか | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤です。

 

※)当面の編物教室についてはこちらをご覧ください。また、受講の際はこちらにご協力ください。

※)6月の東京都区内教室・佐倉教室の情報をアップしました。詳しくは記事の末尾に。

※)5月19日(水)虎ノ門会場、席に比較的余裕があります。ご予約をお待ちしております。

※)5~8月の銀座教室に空きが出ました。詳しくは記事の末尾に。ご予約お待ちしています。

 

 

今日の話は、いろいろな意見があると思うので、あくまでひとつの個人的見解としてお読みください。

 

 

編物(棒針編み)の指導をしていると、次のような質問をよく受けます。

 

「端の編み目がガタガタしているのですが、きれいに編むにはどうしたらいいですか?」

「右上2目一度がきれいに編めません。左上2目一度はきれいに編めるのに」

「右上交差がガタガタしています。キレイに編むにはどうしたらよいですか?」

「メリヤス編みがきれいに編めません。目をそろえて編むためのコツはありますか?」

 

これらは、おそらく既製(機械編み)のニット製品なんかと比べて、自分の手編みの編み地の不ぞろいさや乱れを見て、がっかりしてしまうために生じる疑問なんだと思います。

こういうとき、私はまずは「手編みだとある程度は仕方がない」とお伝えします。

そりゃそうでしょう、機械が編んでるんじゃないのですから、完全に目がそろうなんて無理です。

 

たとえば、端の目がガタガタするのは、もし端が編みっぱなしであれば、目に棒が入るときに生じるゆるみが各段最後の目に蓄積されてしまうので(平編みの場合)、1段おきに大小大小となるのは当然です。

実際の作品では、とじやはぎ、縁編みの拾い目をすることで、端の目が裏側に隠れてしまいますし、あるいは端にガーター編みやゴム編みなどの安定した編み地を配することにより、あまり乱れないように仕上げることができます。

毎段最初の目をすべり目にすることにより、端の目の緩みを2段にわたり分散させることにより、端線を整えるという技もあります。

 

また、右上2目一度や右上1目交差が左上のそれよりもきれいに編めないのは、操作的な問題(右の目が伸びやすい)のもあるし、そもそも糸の撚りが一方向であることに起因するというのもあります。

右の目が伸びにくい操作というのもありますが、ほとんどの人が多少は乱れてしまいます。

操作を工夫することである程度は解消できますが、完全にきれいに編むのは機械ではないのでほぼ無理でしょう。

 

メリヤス編みがきれいに編めない…

まぁ、これは多くの方が悩むところかと思いますが、もし本当に少しの乱れもなく編みたいのであれば、機械のように完全に一定の動きでそれぞれの目を編めばいいので、そうなるように(果てしなく)練習することになります。

でもそれは人間の手では無理です。

多少の乱れは手編みの特権と思うことにしてはいかがですか?

 

 

まぁそうはいっても、できるだけ整った編み目で編みたいというのは人情です。

そのためには、やはり一定の手加減・動きで編めるように練習するしかありません。

ただ、それにも限界があることを認識しないと、終わりの見えないゴールに延々と苦しむことになります。

それでも満たされないというのであれば、もう機械で編むしかないでしょう。

そうなると、何のために手編みをしているの?

 

まぁね、仕事で手編みをするとなると、ある程度目のそろった技術を求められます。

手編みで稼いでいる人は、ものすごく練習したか、もともとコツをつかんで上手に編めるか。

だからあれですね、スポーツみたいなものなんじゃないでしょうか。

練習して上手になることもあるし、そもそもセンスがあって上手ということもあるし。

 

 

手編みのいいところ(特徴)は、目が完全にそろっていないことで、味わいが生まれること、編み地に温かみが生まれること。

その中で、手編みができる範囲・手編みの限界というのを見極めることができれば、力の入れどころがわかり、楽しみ方もよくわかるのではないかと思います。

 

 

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編物ワークショップのご案内

 

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また、ご受講の際は、こちらにご協力ください。

キャンセルポリシー(こちら)も必ずご確認ください。

 

1) 銀座の編物教室(金曜日月2回)

銀座の一室を借りて、自由なスタイルでレッスンをします。

フリーレッスンのほか、(公財)日本手芸普及協会の手編みカリキュラムに沿った資格取得のためのレッスンにも対応します。

毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。

定員は当面の間6名から4名に変更します。

5月は14日(金)(午前に1席空きが出ました)、28日(金)(午前に1席空きが出ました)、

6月は11日(金)(午前午後とも満席です)、25日(金)(午前に1席空きが出ました)、

7月は9日(金)(午前午後とも満席です)、23日(金)(午前午後とも満席です)、

8月は6日(金)(午前午後とも満席です)、27日(金)(午前に1席空きが出ました)の予定です。

※)キャンセルがあった場合はその都度お知らせします。

午前の部10:15~12:45、午後の部14:00~16:30

ご予約はメール(メールが不調の場合は各種SNSのDM(Instagram, Twitter, Facebook, Ameblo))で受け付けます。

詳しくはこちら


2) 東京都区内の編物教室(月2~4回程度)
試験的に、水曜日・木曜日・土曜日に山手線周辺の会議室を借りて編物教室を開講します。

フリーレッスンのほか、(公財)日本手芸普及協会の手編みカリキュラムに沿った資格取得のためのレッスンにも対応します。

毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。

5月は19日(水)の虎ノ門会場(比較的空きがあります)、22日(土)の西新宿会場です。

6月は3日(木)の三田会場、12日(土)の西新宿会場、16日(水)の三田会場、26日(土)の西新宿会場です。

午前の部10:00~12:30、午後の部13:30~16:00

ご予約はメールで承ります。

詳しくはこちらの《東京都区内教室》の項をご覧ください。

 

3) 佐倉の編物教室(月1回程度)

地元・佐倉の貸しラウンジで編物教室を開講します(最寄り駅:京成本線志津駅)。

フリーレッスンのほか、(公財)日本手芸普及協会の手編みカリキュラムに沿った資格取得のためのレッスンにも対応します。

毛糸・編み図(本)の持ち込みは自由です。

5月は17日(月)です。

6月は7日(月)です。

午前の部10:30~13:00、午後の部14:00~16:30

ご予約はメールで承ります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。