40cm輪針はデカい手にはつらい | 佐倉編物研究所 公式ブログ

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編物をあらゆる角度から研究し、広く普及することを目指します。
所長は手あみ師範のアラフォー男性です。

所長の伊藤です。

 

 

棒針編みで、輪に編むのに便利な輪針。

私も輪針を便利に使っています。

 

輪針は、いろいろなサイズ(長さ)のものが市販されています。

おもなものとしては、40cm、60cm、80cmがあります。

それぞれの用途としては、以下のようになっています。

・40cm…帽子、衿ぐり、袖ぐりなど

・60cm…キッズ物の身頃、ネックウォーマーなど

・80cm…大人物の身頃、長い前立てなど

 

輪針の基本ルールとして、編もうとする編地の周の長さよりも短い輪針を用いる必要がある、ということがあります。

すなわち、「大は小を兼ねない」ということです。

なぜかというと、編地の周の長さよりも長い輪針を用いると、編み目が輪針に全部載って輪になったときに、その輪針の長さに無理やりに引き伸ばされてしまうからです。

逆は大丈夫なんです。

編地の周の長さよりも短い輪針であれば、輪針に編み目が縮まった状態で載ることができます。

縮まって載る分には、もとの長さに戻っても編み目に影響がないので、大丈夫なわけです。

例えば、周囲55cmの帽子を編もうと思ったら、40cmの輪針だったら使えますが、60cmの輪針だと編地が無理やり60cmに伸びてしまうので、不可です(5cmの差だったら何とかならなくはないのですが…)。

 

 

実は、40cmの輪針は、60cmや80cmの輪針に比べると、針の部分(持つ部分)が少し短くなっています。

(内側が40cm輪針、外側が60cm輪針)

手元にあるKnitProの輪針Nova Metal(付け替え式)で測ってみると、針先も含めた金属部分の長さは、40cm輪針では103mm、60cm輪針(およびそれより長い輪針)では130mmです。

この40cm輪針、私のような手がデカいユーザーにとっては、持つ部分がちょっと短くてどうしても持ちにくくて扱いにくいのです。

ちなみに、私の手の大きさは、小指の付け根部分での手のひらの幅が8.2mmで、標準より大きいほうじゃないかなぁ。

 

では、なぜ40cm輪針の持つ部分が少し短くなっているのでしょう?

輪針で編むには、針を両手に持って構えたときに、左右の針がなす角度がおおむね90度になる必要があります。

そして、この90度が、キツキツでなくある程度の余裕をもって実現できなくてはなりません。

40cm輪針の場合、持つ部分がある長さを超えると、この90度の角度を容易には作ることができず、非常に編みにくくなってしまいます。

そのため、持つ部分の長さを少しカットして、フレキシブルなコード部分の長さを確保することにより、90度の角度を保ちやすくしています。

でもその分、持つ部分が短くなったことにより、手が大きい人は針の部分をギュッと握りにくくなり(小指で十分握れなくなり)、それはそれで編みにくさを感じることになってしまいます。

ですから、これは構造上仕方のないことなのかもしれません。

 

私は、普段から輪針派ですが、糸によっては40cm輪針では非常に編みにくく、たまらず4本針に替えてしまうことがあります。

輪針は4本針に比べて針の継ぎ目で気を遣うことがなく、できれば輪針を使いたいのですが、なにかいい方法ないですかねぇ…

 

 

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6月は6日(木)、19日(水)です。

午前の部10:30~13:00、午後の部14:00~16:30

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※)毛糸店「マテリアルショップ」でのワークショップのため、原則として講習で使用する毛糸はマテリアルショップでお買い上げいただきますようお願いいたします。

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2) 千葉の手編み講習(月2回のフリーレッスン)

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午前の部10:30~12:30、午後の部13:30~15:30

ご予約はお電話(043-245-8091)または店頭で承ります。

※)毛糸店「モントリコ」でのワークショップのため、原則として講習で使用する毛糸はモントリコでお買い上げください。

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