所長の伊藤です。
編物教室で、生徒さん（特に初級のかた）に注意というかお願いをすることがあります。
それは、「黒や濃紺など、非常に暗い色の糸ではなるべく編まないでください」ということです。
なぜか。
それは、暗い色の糸は、編み目が非常に見にくいからです。
昼間の明るいところで編んでいる分にはまだいいのですが、夜のあまり明るくないところで編むと、もう大変！
しょっちゅう編み間違えること請け合いです。
指導するほうも大変です。
それでも、黒が好きなかたって結構いらっしゃるんですよね。
どうしても黒で編みたいとおっしゃった場合は、散々脅してそれでも納得していただいた場合にGOサインを出します。
でも、たいていの場合は挫折するんですよね…
人にはそんなこと言っている私ですが、いまちょっとしたプロジェクトを進めています。
それが、黒の極細毛糸で棒針レースを編む、です。
黒い糸で編む大変さは上述した通りですが、さらに極細の糸（cobwebという部類です）で、使用棒針は2号です。
まぁなんとも無謀な。
でもそこを乗り越えたくなるのが研究者です。
とはいえ、やはり進みが遅い…
1年がかりで完成すればいいな、というぐらいでやっていくつもりです。
どうしても黒い糸で編みたい場合は、蛍光灯で手元を明々と照らして、下に白い布を敷くのがコツだそうです。
禁断の黒。
魅惑の黒。
だから、黒で編んだ作品があったら、「あー、編むの大変だったんだね」と思ってやってください。
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