教科書英語を使っているつもりがHな英語に | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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 同書は登場人物が多彩なので、ビジネスに限らず日常生活の中で使う英語の言い間違いも多数紹介されている。例えば、奥さんと知り合ったきっかけを聞かれたとき、「街で見かけた」と伝えたいために“I met my wife on the street.”と言ったとしよう。すると、それを聞いたネイティブは、「私は妻と、彼女が街で客を引いていたときに出会ったんだ」と理解する。街で見かけたことを言うために“meet on the street”と使ったが、この表現には街で客引きをするニュアンスもある。

 

“meet on the street”という使い方は、教科書英語のレベル。だが、セイン氏は「気をつけないと教科書英語を使っているつもりがHな英語になってしまうことに…」と警鐘を鳴らす(※21ページ)。

 中学や高校で学ぶ教科書英語に、こんな危なっかしい面があったとは……と思わず絶句した。ネイティブがニュアンスも含めて、状況や場面に応じた適切な英語表現を指南してくれる点が嬉しい同書だが、読み終わったら、あることを考えさせられた。

 

 なぜ、日本の学校では実用的で、相手に伝わる英語教育ができないのであろうか? 日本人は、遅くとも中学生になったら英語を学び始め、多くの人が少なくとも中学、高校の6年間は英語を学ぶのに、苦手な人が多すぎる。英語教育の根本がおかしいことを痛感すると同時に、これからさらに進展するであろうグローバル化に日本が取り残されやしないか心配になる。

 

これは悪意を持った解釈であり、話し手の問題ではありません。悪く解釈する人はどんな英語を使っても悪く解釈するものです。