正しいTの発音とは | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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  音声英語、つまり英会話、リスニング、発音に関して音のストリーム・ベースで学習するサイトです。

私の教えている方から次の質問がきました。


”桜井さん、こんにちは。わたしのブログで「音のストリームの疑問」というコメントがきました。わたしは、Tの音もほかの音も、ストリームで覚えているつもりですが、こうやって個々の音を意識していくのはストリームに反すると思われますか?同じTでも前後で変わるということを発見し、それをストリームで覚えていっています。”


東大の峯松信明氏も音のストリームを研究しております。彼は音素は学習した錯覚だと言っております。


「T」と言う音素は錯覚です。その音は実在せぜに、あたかもその音があるように聞こえるだけの事です。


「I don't know.」の場合に特に米人はTの音を発音しません。声門閉鎖と言いい音を瞬時に止めてしまいます。現実的には無音ですが、Tの音があったような感じがします。つまりTの音が無くても「I don't know.」が理解できれば良いのです。話者は発音し易い音を使います。


「water」のTはLに近いようにな音になります。つまりTの音が無くても「water」が理解できれば良いのです。話者は発音し易い音を使います。


「What are you doing?」場合のTはDに近い音になります。つまりTの音が無くても「What are you doing?」が理解できれば良いのです。話者は発音し易い音を使います。

言語の音は音素が並んだものでなく、音のストリームです。その音のストリームがそれらの単語や英文らしく聞こえれば良いのです。発音記号に忠実になると発音が困難で大変に不自然な音になります。


それぞれの音素はその音の前後の数個の音の影響を受けることになります。すると発音と言うのはその並びで、つまり音のストリームで習うしか学習する方法はありません。


日本語の「しんぶん」のNと「しんじゅく」のNは大きく違います。最初のNは前後の音の関係でMに近くなります。「しんぶん」や「しんじゅく」の日本語も音素を並べるだけでは日本人のような発音になりません。


犬は「ワンワン」と鳴きません。もちろん「バウワウ」とも鳴きません。でも私にはどう聞いてもワンワンにしか聞こえません。これが学習した錯覚の音素の正体です。


本当に犬のような鳴くのであれば、「ワンワン」や「バウワウ」でなく、音のストリームで犬らしく聞こえるように鳴く真似をするしかありません。


ネイティブの発音が良いのは最初から音素を学ばずに音のストリーム・ベースで学習する事です。しかも数才の子供でも手加減せずに普通の速度で話しかける事です。