過去において3人の方が怒涛のような学習をされ、3人とも3ヶ月以内で止めております。非常に残念です。私とすれば継続できれば、どういう結果になるのか知りたいと思っています。私はそのような怒涛のような学習が効果的かどうかを知りたいのです。
現在の3人の結果から判断する怒涛の学習は効果が無いと判断せざるを得ません。
怒涛の学習者の方には次の類似性があります。
第一に私の方法に大変感動して、長い長い自己紹介のコンタクトくれます。それまでどれほど私のようなホンモノの学習を探していたかを伝えてくれます。
第二に最初の数週間は毎日に近いレッスンを望みます。私も試したい気持ちがありましたから、ほとんどその学習者の方の要望に応えました。
第三に1か月を過ぎた頃から疲れが見え始め、急に週に1回か2回かのレッスンになります。私の時間が有効に使えるようにと、段階的でなく急にレッスンを減らすと言ってきます。
第四に基本となる500例文を1週間以内で終えています。普通は5回から10回のレッスンつまり5週間から10週間くらをかけています。この部分だけをとれば普通の方の5倍から10倍くらいの速度で学習を進めました。
第五に一方的に自分の方法でやりたいから止めたいと言いました。
現在は進め方は学習者の方が決めておりますから、ほとんどの場合にある程度時間があり、問題があれば学習方法の変更も可能ですが、怒涛の学習ではその時間もなく、学習が進み、大事な修正も変更もないまま最終決断がなされてしまいます。
私から見た場合にこの3人の方達の問題は私の音のストリーム・ベースにした最適性理論を良く理解しておりません。発音とか雰囲気を気に入っていたようでした。
最適性理論をベースにする学習方法は音のストリームの繰り返しの学習です。毎日のようなレッスンですとその先に進む速度が速く、繰り返しが非常に少なくなります。通常はレッスンは約1時間ですから、怒涛の学習ではほとんど前に進む時間となってしまいます。
対話練習では現在一つの話を5回から6回くらいをやります。つまり5週間から6週間に渡ってやります。怒涛の学習ではこれが数日とか1週間くらいになってしまいます。
つまり、現在ではレッスンの15%が先に進む時間で、85%が復習になります。しかし、怒涛の学習ではほとんどが進むための時間となります。
怒涛の学習者の方は単に覚えれば良いと考えているかのように、ひたすらに覚えて次の教材をやりたがります。同じ話を数日から1週間で覚えるのと、5週間から6週間でやるのでは大きな違いがあるようです。
忘れない前に復習するよりは、ある程度は忘れた頃に復習をする方が効果があるような感じがしております。残念な事に過去の3人のケースでは繰り返しの良さを分からないまま、学習意欲を無くして止めてしまいました。
もしかするとブレーキを掛けなかった指導者の私の問題かも知れません。しかし、まだ怒涛の学習が即良くない学習と証明されたばかりでありません。
その怒涛の学習者の当初の情熱はとても感動的で、とてもブレーキを掛ける雰囲気ではありません。ブレーキを掛ければそれで止めていたかも知れません。
もし、次の怒涛の学習者が来たら、上記の前例を話し、もう少し注意深く学習を進め、まだ私はその方に付き合います。とにかく最初の段階での学習意欲は凄いものであり、少なくともそれは演技ではなく、教える者を嬉しくさせる本当の情熱です。
それが6ヶ月も続くのどうか、続いていたらどうなるか、私はそれが知りたいのです。