眼球滞留時間と計測方法 | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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門田氏は人間が文字を読む時にどのような行動をとるかを研究しており、詳細に解説しております。英語学習の研究者でこれ程詳しい研究をする方はほとんどおりません。



しかし、この眼球滞留に関する計測方法は間違っていると思います。



門田氏はEye-Mark Recorder EMR-8、ナック社製の計測機を使い、調べております。下記サイトにはその一部の記述がありますが、本にはかなり具体的に説明されています。



http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/user/ikari/jsss/2006.htm



このEye-Mark Recorder EMR-8は人間が何かをみる場合に視線がどのように動くかを調べるものです。もちろん、だから眼球滞留時間が計測できないと言う理由はありません。



しかし、Eye-Mark Recorderの被験者は頭に目の動きを見る機材を付け、画面の画像をみることによりその視線の動きが画像と一緒に記録され、それから眼球の滞留時間が計測できます。



すると被験者が読む英文は画面に映し出されます。本に掲載されている英文テキストの画面では英文は画面に1段の状態で表示されています。



多分に目の動きを最少にするために英文を2段にしなかったのかと思われます。



問題は画面で文字をみるのは印刷物と比べると解像度が低く、読みにくいのです。英文テキストの幅が人間の読みに大きな影響を与えます。



この機材を頭に付けて文字を読む姿勢が、机に本を乗せて読む場合と比べかなり読み難そうな姿勢にならざるをえません。



A4サイズの場合に1段で組んである場合と2段で書いてある場合では2段の方がずっと読み易くなります。文字の大きさも問題になります。



私がアメリカの大学でスピードリーディングのクラスを取った時は印刷物か、スクリーンに映す時は新聞の記事のような文字列を映し出し、速度を変えて読む練習をします。



新聞のような段組みの記事であれば、慣れてくると目を動かさないで次から次の行へと読む事が可能です。もしこのような形で眼球滞留時間を測ればゼロかもしれません。



門田氏は上記の方法で計測して次の平均値を出しています。



1.眼球滞留時間             平均200~250ミリ秒
2.眼球移動時間             平均30~40ミリ秒
3.1回の停留で知覚する文字数    ほぼ8文字



私はこの数値は間違った計測方法による結果だと思っています。