音のストリームの目指しているところは発音を良くする事でなく、聞いた音のストリームを理解して、覚えて使えるようにする事です。
そのために基本例文500の発音の練習をします。しかし、500例文では十分なものでなく、セカンド・フェーズでは、その音のストリームの聴き取りや発音練習をします。
この基本練習から次の移行が難しく感じています。聞いた音をどんどん覚えて発音できるかと言えば必ずしもそうではなく、かなり苦労する人もおります。
学ぶ人の環境やこれまでの学習量、そして英語の音に関する関心などいろいろな事が影響を与えています。これを克服できる学習方法を探しております。
現在、最初からテキストを見せてやるべきか、どうかも迷っています。その理由はテキストを見せると、視覚情報で音を作るようになってしまいます。その表現に関する発音の学習は速いのですが、音のストリームが目指すのはどんな音でも覚えて使えるようにできる、汎用的な聴覚的な能力です。
目指すのはネイティブの音声を聞いただけで、聞いた人が理解できる音を作り出す事です。我々日本人も英語文化圏の人もやっている事で、母語であれば普通の能力です。
その能力がつけば、音声を聞く事がテキスト無しで学習できることになります。この先の英語学習を考えると大変に大きな違いが生まれます。
私は何をやる場合でも自分が貴重な実験台だと思っています。私の場合に米国留学や通訳をやっていた時よりは、現在の方が発音も聞き取りも良くなっております。それは多くの方と個人レッスンをしておりますから、受講者の方とのレッスンで私は発音とかリスニングを受講者の方の数と時間数を掛けただけやっている事は大きな理由となっています。
しかし、米国留学や通訳の時代の方が発音やリスニングをする時間だけで言えば以前の方が何十倍も多かったのです。60才以降に発音やリスニングが大幅に改善できたのは、音のストリームの練習だと確信しております。
問題は自分の場合、いろいろな事をやっているため、さてどうして効果的に教えるのが最も良い方法か研究中です。文字を見ないで音を再現すると言う試みは正しいと思っています。
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