その日、私は緊張して日比谷公園にいました
目指すは公園内にあるレストラン「松本楼」
我が師、ネリー・エンジェルのヒプノセラピスト認定コースで出会った「Mariaさん」と会う為でした。
Mariaさんとのエピソードは
こちら↓のブログに書きました。
「まーくん、今『コーチング』のモニターを募集しているんだけど受けてみない?」
そんな、お誘いを受けたのは少し前の事でした。
ただでさえ、おそらくは過去世の影響で目の前に行くだけで緊張してしまう彼女なのにマンツーマンで会うなどあり得ない!と思いつつ、私は彼女と会う日程を決めていました。
過去世で王だった私は、彼女の不思議な能力を恐れて処刑した罪悪感が残っています。
これはひっくり返せば、それだけ、恐れるほどに彼女の能力を信じていたからです。
それは今も変わっていませんでした。
ですが、私は「昔の記憶の罪悪感」より「今の自分への好奇心」が強かったようです。
しかも、指定してきた場所は
「首掛けのイチョウ」で有名なパワースポットであるレストラン・松本楼。
ーーーー神木…。
そんな言葉が頭をよぎります。
やっぱり過去世にて私は、神木と呼ばれる大樹を斬り倒し、持病が悪化して死んだという記憶があります。
やはり、その時もその土地を治める領主の様な立場でした。
偶然だ!!
たまたまだ!!
こんな話はMariaさんにはしていないし、そもそもが自分の中の何かの妄想なのかもしれない!
でも、Mariaさんは待ち合わせ場所を決めた時に確かに言いました。
「まーくんと会うのに何処が良いかな?と考えた時、ここが真っ先に浮かんだんだよね」
Mariaさんと「首掛けのイチョウ」と呼ばれる大樹。
自分の中の記憶。
私は不安と好奇心とを持って松本楼に着きました。
時間より早く着いた筈でしたが、既にMariaさんは到着して、外のテラス席に居ました。
しかも、首掛けのイチョウの真下!!
いわば、テラス席の特等席です。
私に気がつくとニコニコして手を振っていました。
さぁ!行くぞ!!
と、私は第一歩を踏み出しました。
せっかく来たんだ!臆していたらもったいない!!
その頃の私はとにかく何かに焦っていました
自分にはもっと違う環境があるはずだ。
自分はこのままで良い筈がない。
自分はもっと何かをしなければならない。
ですが、それが何かわからず、どうしていいかわからず、ただただ「何とかしたい!」という思いだけが強く強くありました。
コノママジャイケナイ
ココジャナイ
と。
私はMariaさんにそんな事をポツリポツリと話し始めていました。
Mariaさんが
「導いてくれるよ」
と、言って渡してくれたクリスタルのガネーシャ像を握りしめて話し出すと、自分でもビックリするくらい色々な事を話していました
自分は性同一性障害の当事者である事
父親との不仲の事
常に何かに負い目を感じて生きている事
今までから、そしてこれからどうして行くのが良いのかわからず、今ひたすらに焦燥感に駆られている事…。
…今思うと、Mariaさんとはじっくりと会話をしたのはこの日が初めての筈なのに、私はいつの間にか話をするつもりが無かった事まで話していました。
時折、右手に握りしめていたクリスタルガネーシャがビリビリとしました。
私の話を、ずっと聞いていてくれていたMariaさんがやがて私に尋ねました。
「ねぇ、その話を1番誰に聞いてもらいたい?誰にわかってもらいたい?」
え?…誰?
…言われてみれば誰だろう?
「すぐ近くにいるはずだよ?聞いて欲しい人が。
自分がどうすれば良いのかわかってくれる人が。それは誰だと思う?」
うーん‥誰だろう?
「○○さんかなぁ…」
「遠い!!もっとすぐ近くにいる!!」
え?もっとすぐ近く?
「じゃあ、兄弟とか…」
「まだ遠い!もっともっとすぐ近く!!」
クリスタルガネーシャが一層ビリビリしてきます。
すぐ近く??
もっともっとすぐ近く??
あ!
まさか…
いた…
自分!!
そうなんだ!!
自分だ!!自分なんだ!!
自分自身が納得する!!
事なんだ!
なんだそんな事?と思われてしまうかもしれませんが、その時の私には「目から鱗」でした。
頭の中のモヤモヤがサーっと晴れ渡って行く様でした。
自分自身でいいんだ。
ワタシは「私」だ!
そう!自分が納得すればいいんだ!
誰の許可もいらない!
私は男である!
私は王の魂を持つ者、故に悪夢に悩まされる事もある!
自分自身が納得しているのであれば焦る必要も何もない。
あぁ、そうか…
そうなんだ…
焦っていたのは考え方が間違えていた事。
考え方の角度、次元が違っていた事。
コノママジャイケナイ
ココジャナイ
「考え方を切り替えろ」
という魂の警告だったんだ!
まるで、分厚い甲羅が剥がれ落ちていく様に、今までキツキツに絡まっていた糸が綺麗に解けていく様に、私は自分自身が軽くなっていくのを感じました。
「生まれ変わる」というのはこんな感覚なのか、と感じていました。
今、思い出してもMariaさんには感謝しかありません。
「私は何もしていない。まーくん自身が見つけた『気づき』だよ」
と、Mariaさんは言いましたが、これはMariaさんが相手でなければでは気づかなかった事でしょう。
それはきっとMariaさんに対して、私は何の疑いも持っていなかったからだと思います。
ほぼ100%自分の気持ちを預けるかの如く、向き合っていました。
無意識にそんなスタンスで向き合ってしまうのも、Mariaさんが「不思議な能力を持った魂」だからなのでしょう。
(これもこの日自分自身で納得した事です)
いつかの私が殺してしまう程恐れた魂なのだから。
だからこそ「自分自身が納得する」答えに気づく事が出来たのです。
人によっては
「お前の都合の良い解釈だ」
と言うかも知れません。
でも、私はこの「気づき」から生きる事が楽になりました。
私自身の「魂」が納得したのです。
ですが、同時に他人にこの「気づき」を納得して欲しいとは思ってはいません。
(してもらえればそれは嬉しい事ですが)
あくまでも「自分自身」です。
それで良いのです。
あの日から、私の乱雑だった心はひとつひとつ整えられていきました。
「自分自身でいる」
という事に自信すらつきました。
余裕も生まれました。
その変化に周りも驚きましたが、何より私自身が驚きました。
それは、あれだけ嫌って…いや、憎んでいた父親との関係にも大きな変化をもたらしました。
(↓父親との関係を綴ったブログはこちら)
私の魂の話4・後日談 〜祟り神〜 に続きます。