霧の立山黒部アルペンルート | 柴犬さくらの旅日記

柴犬さくらの旅日記

yahooブログ終了によりこちらに引っ越しました。
九州から北海道まで全国を旅する柴犬のさくらです。
緑豊かな美しい日本の自然探訪と山歩きを中心に
旅で出会った皆さんとの触れあいを綴っています

富山県八尾町からスタートした春の上信越の旅の締め括りは、やはり富山にしようと思い

立山に登りました。

春の立山観光の目玉、室堂付近の雪の壁の中を走る観光バスを雪の上から撮ってみたくて。

それに30年以上も前、まだ雪の大谷ウォークなど無くほとんど歩く人もいなかった頃、

誰かと歩いた記憶も辿ってみたくて。

今回は、さくらがその誰かの代わりなので、乗り物には多分乗れないから歩いていきます。

ルートは称名滝手前の八郎坂を登ってアルペンルートに出て、後は道路沿いの木道を

ひたすら雪の大谷へ向かって歩くという、全くお金の掛からない単純な方法です。


午前7時に桂台から称名滝駐車場へのゲートが開きます。この日ゲート待ちをしていた車は

10台ほど。全員が登山の格好です。


ここで、挨拶を交わした隣の富山ナンバーの人から、八郎坂は登山道の崩落で通行止めの筈だ

という、嬉しいような嬉しくないような話を聞かされました。

私を除く全員は大日岳の方を目指すみたいです。


近くの食堂のおじさんたちに尋ねてみると、

「崩落個所は幾つか有るが、通れることは通れるよ。後は自己責任だ。」との嬉しい返事です。

勿論、どんな山だって、登山はすべて自己責任ですからね。

空は青空も見えて来ました。うまく行くとバスが行く白い雪の壁の間から覗く青い空という

狙い通りの写真が撮れるかも知れません。


駐車場から望む悪城の壁も朝陽を浴びて輝いています。

イメージ 1



ここから30分ほど歩くと称名滝で、その手前の飛龍橋を渡ると八郎坂の入口です。

イメージ 2



下のルート図は八郎坂の上部の弘法を現在地としたものです。

イメージ 3



やはり、入口はバリケードが備えてありました。

イメージ 4



最初の崩落場所ですが、別にたいしたことはありません。

イメージ 5



八郎坂を30分ほど登ったところです。

イメージ 6



二番目に大きな崩落場所です。

イメージ 7



八郎坂の中ほどにある称名滝の展望所です。だんだん霧が出てきました。

イメージ 8

イメージ 9



滝口と同じくらいの高さまで登りましたが、霧はますます濃くなってきました。

イメージ 10


途中落し物をしてタイムをロスしたため、2時間掛けて弘法に着きました。

やはり一面、霧で閉ざされています。

イメージ 11



それでも、可愛い水芭蕉が咲いているのを見て気持ちが和みました。

イメージ 12


タムシバも迎えてくれました。

イメージ 13



アルペンルートに沿うような木道を歩いているとバスがヘッドライトを点けて走ってきます。

環境に配慮したハイブリッド車の地元定期バスですが、道路の存在そのものと外国人を含む

大勢の観光客の闊歩など、自然環境への影響、動植物へ与える悪影響は甚大でしょう。

そのくせ、自然を愛する会とか何たらの決まり文句というか、バカのひとつ覚えみたいな

「ワンコが山に来ると自然を破壊するから立入禁止」とかの違法看板でも立ててあったら

引っこ抜いて、さくらにオシッコかけさせちゃいますよ。

イメージ 14


この霧の中だったら、雪の壁の中を走っても、どこが霧やら雪やら分からないでしょう、多分。

バスに向かって愛想で一応手を振ってみましたが、乗客の皆さんもきっと面白くないのか、

だ~れも応えてくれませんでした。

霧が出て景色が見えないのは同じなんですが、私たちにはまだ歩く楽しみがあります。

イメージ 15


しかも、木道にはうまそうなキノコがニョキニョキ生えています。

どうみてもこれはシイタケですよ。

イメージ 16



キノコ狩りをしながらなだらかな木道を歩きました。

天気がよければ、谷をはさんで向かいに大日岳連峰や眼下に富山平野が一望できるのですが

仕方ありませんね。

イメージ 17



その木道も雪に覆われてきて、いよいよ分からなくなってきました。

イメージ 18



道を見失った頃アルペンルートの追分料金所に到着しました。

ここまで登山口から3時間ほど、この時期の標準タイムよりは多少早いような気がします。

イメージ 19



追分まではなんとか木道歩きで来れましたが、この先はまったく道がわかりません。

しばらく車道を歩いて木道を探してみました。

でも、見つからないまま、このまま車道を歩くと、霧の中からいきなり目の前に現れるワンコと

オッサンはバスの運転手さんにとって随分腹が立つことだろうし、ストレスになると思いました。

それで、暫く歩いてUターンしました。

イメージ 20


帰り道、霧は小雨に変わっていて、滝への下りは苔の生えた濡れた岩がとても滑りやすく

慎重に歩かざるを得ず、滅多に無いことですが登りと同じ時間を要してしまいました。

八郎坂を下り、四月の称名滝と比較するため滝見台へ行って記念撮影しました。

向かって右側の夏には涸れて消える落差500メートルのハンノキ滝が、四月半ばと

変わらない勢いで流れ落ちています。

イメージ 21


下の画像は今年4月中旬に撮影した称名滝とハンノキ滝です。(参考)

イメージ 22