毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
本来は桜が皆さんからの質問にお答えする、Q&Aコーナーなのですが、ご質問が集まるまで、別の企画をしています。
題して、
『大人バレエ クイズ』
今週は先週の答え合わせです。
Q.一般的な(子供が中心の)バレエ教室では、同じ先生に習っていたとしても、、本気で上手になりたい子供と、本気で上手になりたい大人では得ることが出来るものが違うのですが、それは何でしょうか。
正解は複数あります。
A.
一般的なバレエ教室で、子供が得ることが出来て、大人が得ることが出来ない、または得にくいもの。
段階を踏んだ学び
子供はベビークラス、小学校低学年、小学校高学年、中学校、高校と年齢や学年ごとにレベル別にクラス設定がありますが、大人はあっても初心者レベルと経験者レベルの2パターンほど。
自分の年齢や身体にあったレッスン
子供はベビークラスの時はこの柔軟、小学生になるとこの柔軟と筋トレ、高校生はこのトレーニングといった風に年齢別、レベル別に教わることが違いますが、大人は20代~60代までみんな同じ。
先生の本気の教え
子供のクラスは将来のことを考えて、先生も本気で教えるが、大人には先生はそこまで本気ではない。
子供のクラスを受けたら、先生が別人のように厳しかった、というのはバレエあるある。
段階を踏んだ、舞台実習(発表会)
子供はベビークラスや小学校低学年くらいまでは、それぞれの年齢や時期にあった踊りをみんなで一緒に踊ります。
小学校高学年の頃から、子供作品のアンサンブルやソロ、主役を踊る子たちが出てくる。
また、本気の生徒はコンクールに出るためヴァリエーションの練習などをしはじめ、発表会でも踊るようになる。
中学生になると、全幕作品にも出るようになり、週1回の趣味としてバレエを習っている子と、週3回以上レッスンに通い、コンクールにも出ている子ではキャスティングに差が出るようになる。
高校生になると、主役、準主役を踊る人たち、ソリストを踊る人たち、コールドを踊る人たちがある程度決まるようになる。
大人は、最初は立っているだけの貴族の役か、キャラクターダンスをみんなで踊ることが多い。
ワルツ作品をみんなで踊ったり、子供の人数が足りないところに、上手な人がキャスティングされることもあるが、何年通っていても、主役や準主役に選ばれることはまずない。
やる気がある人は、ヴァリエーションを踊らせてもらえることになるが、貴族やキャラクターダンスばかり踊っているため、その間に必要なコールド、アンサンブル、ソロなどを段階を経て踊れるようになった経験がないため、突然、はげしく難しい課題に取り組むようになる。
近所の山にハイキングくらいしかしたことがないのに、いきなりエベレストに登るくらい落差が激しい。
そのため、体力的にも段階を経ていないため、ケガをしたり、アクシデントに見舞われる率が高い。
その先は、心が折れるか、逆に「もぅ、バレエったらむずかしいんだからでもがんばる
」と、健気にひたすら山頂を目指すかどちらかになる確率が高い。
礼儀やマナーについての指導
子供が礼儀やマナーに欠いた言動をした場合、先生は注意してくれるが、礼儀やマナーに欠いた言動を大人がした場合は、レッスン中もそれ以外も関りを持たず辞めてくれるのを待つ。
そのため、バレエを習っている子供たちやゲストダンサー、ゲストティーチャーから眉をひそめられることが多い。
ものを習う時の心構え
子供は多くの場合、先生と師弟関係であるため、レッスンは休まないこと、注意されたことはその場ですぐ吸収して次のレッスンからなおすこと、振り付けは1回で憶えることなど人に何かを教えてもらう時の基本姿勢、心構えを教えてもらうことが出来るが、大人は何も言われない。
協調性
子供は普段から「みんなで協力して」ということを教えられるが、大人は自由。
バレエを習っている大人の中には、もしかしたら、
(がんばれば、いつか私も、プロは無理でも、発表会で主役を踊っているあの高校生くらい踊れるようになるかしら?)と憧れる人がいるかもしれないのですが、ザッと思いつくだけでこれだけのことが違う、つまり、一言で言うと、
「習っている大人が本気でも、教える方が本気の体制ではない」
とういことです。
つまりね、もしかしたら先生個人はレッスン中は本気で教えてくださるかもしれませんが、それはね、恋愛に例えると・・・
会っている時は、
「君が一番だ!愛している!絶対に離さない!結婚しよう!」と超真剣に言ってくれるけど、でも実は別の人と結婚していて、離婚するつもりもないパートナーのようなものかもしれません。
(むむ、なぜかジゼルのアルブレヒトが浮かんできましたよ・・)
その愛は、その瞬間瞬間には確かに本物かもしれないけれど、相手にはこちらの本気を受け入れてくれるだけの体制は出来ていない、そこまでの覚悟はないという状態なのです。
大人が子供向けのバレエ教室の大人クラスや、オープンクラスなどでバレエを習うということは、つまりは残念ながらそういうことなのです。
それでも、大人でもバレエが習えるだけ幸せって思わなきゃ・・・なんて、どこかで思っていたり、先生に憧れて、先生を信じて健気についていっている大人の何て多いことか・・・。
でも、その先生、子供の頃からバレエを習っていますから、つまりはちゃんと段階を踏んで教えてもらった人ですからね~!
そこは、絶対にわかっていて欲しいと思うところです。
はぁぁ、今回は書いていて、昔の自分を思い出してね、ちょっと切なくなってしまいました。
(この先生は、私を本気で上手にしようとしてくれている)って信じてたんです。
そして、それは嘘じゃなかったんです。その瞬間、瞬間、その時々ではね。
でも長くて大きな目で見た時に、それは違っていたんですね。
冷静に考えればわかりそうなものですが、当時はバレエに夢中だったのでね、気がつかなかったのです。だって、当時はそこしか知りませんでしたからね。
その後、色々な経験をして、色々な知識を得て思うのが、(バレエを習うということにおいては、大人って切ないなぁ、フェアじゃないなぁ)ってこと。
(それでもいいの、私は幸せなの)って思える人は良いのですが、残念ながら最終的に、私はそうは思えなかったので、サクラバレエをつくりました。
大人も段階を経てきちんとバレエを習えば、ちゃんと上手になるんです。
もちろん、身体にも心(考え方)にもクセがついている分、苦労はしますが、そこを乗り越えて、成長出来た時の喜びは、何物にも代えがたいと私は思っています。
大人でバレエが好きな人が、もっともっと、当たり前のように、沢山のものを、そして先生からの本気の愛と情熱を受け取ることが出来る世の中になれば良いなと、切に願っていますし、行動していきます。
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サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
クラシックバレエを大人向けに、1人1人にレベルを合わせたクラス設定によりきめ細かい対応を図り、1年間のカリキュラムを設定し、一貫したバレエ指導を行います。
「大人だって、バレエが好き!」
「大人だって、バレエが上手になりたい!」
「大人バレエって楽しい!」
あなたも、私たちと一緒にレッスンしませんか?
大人からバレエをはじめても、きちんと丁寧にレッスンをすれば、必ず上達します。
バレエ経験がまったくない方、大歓迎です!
私たちが大切にしていることです。
“大人だからこそ、きちんと言葉で説明してもらえること”
“大人も子供と同じように、細かいクラス設定で段階を踏んで学べること”
“教師の思い付きではなく、全クラス同じカリキュラムのレッスンを受けることが出来ること”
“大人を出来るだけケガなく安全にバレエを踊らせてあげること”
“大人を上手にすること”に松岡修造さんばりに情熱を燃やす教師が、ここにいます
そう、一番大切なのは“情熱”です。
私も大人になってからバレエと出会いました。
そして、同じような気持ちを持つ、あなたに出会えるのを待っています
ぜひ、一緒にバレエを楽しみましょう
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サクラバレエのホームページ