毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
本来は『バレエ』に関する素朴な疑問・質問にお答えする、Q&Aコーナーなのですが、お答えできるご質問にはすべて答えてしまいましたので、ご質問がいくつか届くまで、しばらく別の企画をやっています。
題して、
『大人バレエ クイズ』
今週は、先週の答え合わせから。
Q.センターレッスンでのアンシェヌマン(コンビネーション)や発表会の振り付けなど、バレエはおぼえることが沢山あります。大人からバレエをはじめた人は、この振り憶えが苦手なことが多いのですが、あることをマスターしておけば、振り憶えが格段に速く、かつ正確になります。それは何でしょうか?
A.基礎(クラシックバレエのポーズとポール・デ・ブラ、お顔のつけ方、教室の8つの方向、パの名前など)
サクラバレエでは初心者クラス、つまりバレエを習いはじめてすぐにこれらのことを習うのですが、自分で意識してこれらをしっかりと身につけておくのか、ぼんやり流すのかによって、将来の振り憶えの速さがと正確さがまったく変わってきます。
バレエは振り付けを憶える時に、
自分のこと
1.脚の動き
2・手の動き
3.お顔の動き・目線
4.身体の向き
5.表情・気持ち
6.表現の大きさ
全体のこと
7.自分が踊る場所
8.自分が踊るルート
9.周囲の人との距離感
10.音楽とのあわせ方
少なくとも、これだけのことを同時に憶える必要があります。
バレエを習ったことがない方でも、これは大変そうだな、集中力がいりそうだな、というのはわかりますよね?
けれども、バレエの『基礎』が身についていれば、1~4は考えなくても無意識出来るようになります。
特に、クラシックバレエのポーズ(クロワゼ・エファセ・エカルテ)や4つのアラベスク、ポール・デ・ブラ、基本的なお顔の付け方、これを無意識に出来るレベルまでマスターしているかどうかが振り憶えのポイントになってきます。
基礎がないと、お手本を脚、腕、身体、顔の4つの動きをいっぺんに全部丸暗記しようと思うから、プチパニックになって(何一つ覚えられない!)だったり、(とりあえず身体の向きと顔は捨てて、脚と腕だけ覚えよう)ということになってしまい、踊ってみるとおかしな感じになっていたりします。
それが基礎がある人は、例えば
『第2アラベスク・ソテを2と8の方向に1回ずつ』
で終わるものが、基礎を知らないと、
『左足でプリエ、右脚は右の斜め前に25度くらいの高さで出し、左脚で踏み切って右脚で上に跳び、その時は左脚を後ろに伸ばしてつま先は45度くらいあげている。手は左手が前で右手が横。顔は客席の正面よりちょっと後ろくらいを見る。次に、右脚プリエで着地をしたら、身体の向きを左斜め前に向けて、同じことを左方向でやる。』
と、なります。
振り付けを憶える1曲というのが、例えばこの8カウントが30個くらいつながっているとすると、それぞれに×30となるわけで、するとどちらの方が振り付けを早く、正確に憶えられるかは一目瞭然ですよね。
これが、基礎をコツコツ積み重ねている人、うちで言うと初心者クラスを何回もおかわりしている人と、外から移籍して来て、初心者クラスをきちんと受講していなくて、先生のお手本を見よう見まねでレッスンしている人の、振り憶えのスピードの差です。
ちなみに、演劇など表現の経験がある人は5や6、ダンス、体操などの経験がある人は7、8が得意ですし、団体競技の経験がある人は9、音楽を学んでいたり、音楽が身近にある人は10を無意識にこなすことが出来ますので、バレエを踊る上で活かせることが多いです。
けれども、1~4が身についていないと、そもそもクラシックバレエにならないのです。
たた、この“基礎”は実は講師自身がきちんと習った経験がある人が少なく、また習う方もこれは“踊り”ではなく、最初は意識して、次には無意識におぼえる“勉強”のような要素が多いため、大人にも子供にも受けがあまりよくなく、そのためバレエ界で“趣味のバレエ”とカテゴライズされている大人がこれをきちんと教えてもらえる教室は、ほとんどありません。そのため、99%の大人は見よう見まねで、振り憶えにめちゃくちゃ苦労しているのではないかと私は思っています。
お時間のある方は、こちらの動画の1時間13分12秒から5秒ほどの振り付けを見てみてください↓
サクラバレエの今年の発表会にも、これと同じ振り付けがあるのですが、基礎がある人は、
・脚のステップ
・腕の動き
・顔の向き
・身体の向き
・音の取り方
は、ほとんど何も考えなくてもよく、(フェッテアラベスクを大きい手で右左交互に6回)だけですぐ覚えられるんですね。
この動画のステップの場合、必要な基礎力は、手足のポジションはもちろんですが、クラシックバレエの大きいポーズからポーズへのお顔の向きや手の位置が身体に入っているかどうかがポイントです。
この動きは例えばエカルテの大きいポーズからエファセの大きいポーズをつなぐ動きと、お顔や目線が一緒なのです。
ですから、バレエの大きなポーズの動作と、ソテと、アラベスクと、4分の1フェッテがマスター出来ていれば一瞬で出来るし憶えられます。(サクラバレエでは、下から2つ目のクラスである基礎クラスを受けていれば出来るはずです。)
ところが、基礎が身についていないと、腕の位置で迷ったり、お顔が違う方向を向いていたり、目線がさまよったりするので、「ちがいますよ~!」と注意されてしまうのです。
でも、どう違うのかがわからないし、どう直せばよいのかもすぐにはわからない。
一方、基礎が身についている人は、腕や脚の通るルートは決まっているし、お顔は勝手に正しい方向を向くので、どうして間違えるのかがわからない。
ポーズからポーズの練習を繰り返しやって身についているかどうかだけで、こんなにも違うのです。
だから、うちは大人にも、大人だからこそ、そして将来楽をさせてあげるために、バレエを習い始めたばかりの人に、バレエっぽく楽しく踊ったり、すぐにジャンプや回転練習をさせる代わりに、ポーズやポール・デ・ブラなどの基礎をじっくりと学んでもらっています。
コツコツ真面目にバレエを続ければ続けるほど、楽になっていき、上手になっていくように。
バレエときちんと向き合っている人が損をしないように。
もしあなたが振り憶えで苦労しているのだとしたら、少し立ち止まってみてください。
(私、基礎ってちゃんと習ってたかな?)と。
(ポーズの名前と動き、ぜんぶすぐ出て来るかな?)
(4つのアラベスク、名前と手足の位置、すぐ出て来るかな?)
そして、もし習っていないのなら、ぜひ基礎を身につけてください。
絶対にその方が近道ですから。
こういった基礎を大人が学べる機会は思いのほか少ないもの。
バレエを基礎からコツコツ学びたい方は、ぜひサクラバレエへ!
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サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
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バレエ経験がまったくない方、大歓迎です!
私たちが大切にしていることです。
“大人だからこそ、きちんと言葉で説明してもらえること”
“大人も子供と同じように、細かいクラス設定で段階を踏んで学べること”
“教師の思い付きではなく、全クラス同じカリキュラムのレッスンを受けることが出来ること”
“大人を出来るだけケガなく安全にバレエを踊らせてあげること”
“大人を上手にすること”に松岡修造さんばりに情熱を燃やす教師が、ここにいます
そう、一番大切なのは“情熱”です。
私も大人になってからバレエと出会いました。
そして、同じような気持ちを持つ、あなたに出会えるのを待っています
ぜひ、一緒にバレエを楽しみましょう
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