毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
本来は『バレエ』に関する素朴な疑問・質問にお答えする、Q&Aコーナーなのですが、お答えできるご質問にはすべて答えてしまいましたので、ご質問がいくつか届くまで、しばらく別の企画をやっています。
題して、
『大人バレエ クイズ』
今週は、先週の問題の答え合わせです。
Q.バレエ発表会の小品集では出演者が次のことをまったく同じにすることが多いのですが、それはなぜでしょう?
・衣装
・髪型
・メイク
・タイツやシューズの色
・振り付け
お教室や先生によって色々な理由がありますが、今回はサウラバレエの場合は・・・でお答えください
A.個性を際立たせるため。
“書道”というヒントをだしましたが、いつだったか、テレビで有名な書道家さんがお話しされていて、その方は毎日、確か1000枚と言われていたと思いますが、同じ字を練習されるとのことでした。
師匠のお手本を見ながら、『夢』なら『夢』という文字をまったく同じになるように書き続けるのだそうです。
そうやって、繰り返し繰り返し、『型』にはめようとしてがんばっても、どうやっても出てきてしまう違い、それを『個性』と呼ぶのだ、とその方は言われていました。
「よく、好き勝手やって、それが『個性』だ、なんて言いますけど、僕からしたら、それは『型』がないだけで、いわゆる『型なし』なんですよね。『個性』じゃない。」と。
私もまったく同じ考えです。
クラシックバレエにも『型』があります。
ポジションやポーズ、エポールマンなど身体のことからはじまって、ヘアメイク、衣装、音楽、立ち居振る舞いなど、すべてにおいて『型』があります。
その『型』を丁寧に丁寧になぞり、繰り返し練習して身体に叩き込み、それでもなおにじみ出る何か。
それが、その人の『個性』だと思っています。
たとえば、パリ・オペラ座バレエ団にしろ、英国ロイヤル・バレエ団にしろ、ロシア・マリインスキーバレエ団にしろ、日本のバレエ団にしろ、主役は、選ばれた数名の人達です。
バレエ団はシーズン毎に同じ作品を上演することが多いですが、例えば白鳥の湖を上演する場合、その期間中の主役は1人ではなく、Aさんが踊ったり、BさんやCさんが踊ったりします。
観客はシーズン中、どの舞台を観に行くかを、多くの場合はどのプリマバレリーナが踊るのかで選んだりします。
まったく同じ劇場、同じ演目、同じ衣装、同じオーケストラ、同じ舞台装置に照明、同じ演出家と振付家、そして同じ振り付けなのに、です。
そして、その好みのダンサーを選ぶ、というのはそのダンサーの“個性”を見ているのではないかと私は思います。
少なくとも、私はそうですね。
ですから、初心者の頃に踊ることが多い『小品集』は特に、みんな同じに揃えて、自分の個性を磨く準備をしているのです。
私はどちらかというと、キトリやオディールのように赤や黒の衣装でハキハキ踊る役が似合うと言われています。
生徒の中には、オデットやジゼルのように白い衣装で儚げに踊る役が似合う人もいます。
そういう“個性”はまだ、役を演じる『全幕物』と言われる作品に出る前から磨いておくのがバレエを踊る上で効率が良いと私は思っています。
個性的な髪型をしている人、
個性的なメイクをしている人、
個性的なファッションをしている人、
これらは、『髪型』と『メイク』と『ファッション』が個性的なだけであって、それはその人の『個性そのもの』ではないですよね。(いわゆる“センス”につながるものではあるかもしれませんが)
隠しても隠してもにじみ出るもの、それを人は“個性”と呼ぶのだと私は思っています。
だからこれは、私はいわゆる『全幕物』の“群舞(コールド)”が一糸乱れず動きや衣裳を揃えるのとはまた目的が違うと思っています。
全幕物のコールドが同じ衣装、同じメイクなのは、あれは額縁(フレーム)の役割をしているから、というのがあるので、誰か一人が目立つのではなく、全員が同じである必要があるのだと思います。
だから、“個性を際立たせるため”というのとは少し目的が変わってくると思います。
ただ、コールドの中でみんなとまったく同じように踊っているはずなのに、なんだか目立ってしまう人がいた場合、その人はソリストになり、やがて主役への階段を駆け上がっていくことになるでしょう。
それは、その人の“個性”が“個性”を超えて、“魅力”になっているのでしょうね。
さて、わかった方、いらっしゃいましたか~?
また来週も、クイズをしていきたいと思います。
お楽しみに!
◇
こちらのブログでは、桜への質問を募集中です!
どんなことでもOKです!
バレエに関係あってもなくても大丈夫!
答えられることにはお答えしていきま~す!
下記をクリックしたら、フォームサイトになります。
掲載採用の際はお名前は表記しませんので、ご安心ください。
全てに答えられないかも知れませんが、出来る限りお答えしようと思います。
ご質問、お待ちしています!
◇
みなさま、ぜひ観に来てくださ~い
◇
あなたもバレエをはじめてみませんか?
サクラバレエは、いつでも見学・体験レッスン受付中です!
↓さあ、こちらをポチッと
ビジター、チケット会員の方向けのレッスンネット予約はこちらをポチッと↓
サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
クラシックバレエを大人向けに、1人1人にレベルを合わせたクラス設定によりきめ細かい対応を図り、1年間のカリキュラムを設定し、一貫したバレエ指導を行います。
「大人だって、バレエが好き!」
「大人だって、バレエが上手になりたい!」
「大人バレエって楽しい!」
あなたも、私たちと一緒にレッスンしませんか?
大人からバレエをはじめても、きちんと丁寧にレッスンをすれば、必ず上達します。
バレエ経験がまったくない方、大歓迎です!
私たちが大切にしていることです。
“大人だからこそ、きちんと言葉で説明してもらえること”
“大人も子供と同じように、細かいクラス設定で段階を踏んで学べること”
“教師の思い付きではなく、全クラス同じカリキュラムのレッスンを受けることが出来ること”
“大人を出来るだけケガなく安全にバレエを踊らせてあげること”
“大人を上手にすること”に松岡修造さんばりに情熱を燃やす教師が、ここにいます
そう、一番大切なのは“情熱”です。
私も大人になってからバレエと出会いました。
そして、同じような気持ちを持つ、あなたに出会えるのを待っています
ぜひ、一緒にバレエを楽しみましょう
◇
サクラバレエのホームページ