毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
今週も、
大人の方からの『バレエ』に関する
素朴な疑問・質問にお答えする、Q&Aコーナー
です
先週の方がたくさん質問してくださっているので、今週は2つ目の質問にお答えしたいと思います。
先週記事(1つ目の質問への回答)はこちら↓
Q.
はじめまして!
質問が何点かありますが、過去に回答済みになっていたら申し訳ありません。
①大人から始めたバレエで一番の難関はアンディオール(外足?)ではないでしょうか💦
例えば、1番から横タンジュに出すと、出来上がった骨格でない限り、真横ではなくナナメに足が出て、移動するとなると、真横に進むのは困難かと…
もちろん、出来る限り外旋させるのですが…
②パッセからドゥバンに出す際、膝は上向いてはダメですよね?
やはり出来る限り外旋させて出すと思うのですが、バレエの先生や動画を観ていて、普通にパラレルにして出してるようにも見えるのですが…気のせいでしょうか?💦
③アラベスクで後ろに足を上げる際、どこまで骨盤を倒していいのか分かりません。
おへそは前に向いたまま、とか 腰を折らない、とか イマイチ分からないままです。
以上
分かりにくい質問でスミマセン。
どうぞよろしくお願いいたします。
らバヤデールさん
A.
今週はらバヤデールさんの②の質問についてです。
②パッセからドゥバンに出す際、膝は上向いてはダメですよね?
そうですね
これはね、らバヤデールさんも気がつかれている通り、ダメですね。
もしも、“バレエの先生や動画を観ていて、普通にパラレルにして出してるように見える”のだとしたら、
それは“正しく出来ていない”のか、“気のせい”かの、どちらかなのだと思います。
パッセからドゥバンに出す時に関わらず、バレエでは特殊な動き(パ・クーリュなど)以外は、膝は横を向いているのが正解なのですが、ではなぜ多くの人が正しく出来ていないのかというと、答えは
『とても難しいから』で、なぜ、そんなに難しいのかというと、それは、らバヤデールさんの1つ目に質問、
『ターンアウト(アンディオール)』と深く関係があるからです。
常に身体を外に向けて開く「ターンアウト」が身体にクセとして染み込んでいればいれば、どんな動きをしていても、常に膝を外にすることは可能ですが、それでもプロでも気を抜くとゆるみます。
(とはいえ、さすがにプロが人に見られている状態で膝がパラレルになることは稀だと思いますが)
それから、先生のお手本について補足しておきますね。
バレエの先生が見せるお手本には、大きく分けて3つのタイプがあります。
A:身体でアンシェヌマン(振付)のお手本を見せる
B:言葉でアンシェヌマンを指示して、お手本を身体では見せない
C:身体と言葉の両方でアンシェヌマンを説明する
Aタイプの「私のお手本を丸ごと写し取って」というタイプの指導をされている先生なら、膝は絶対に外を向いているはずですし、向いていなくてはいけません。
Cタイプの先生は、お手本を脚ではなく手で表現したりします。けれども、レッスンの中で、毎週ではなくとも、必ず『何が正解で何が不正解なのか』を言葉で説明していると思います。
それは、時に他の生徒への注意として伝えていることもありますので、集中力が必要です。
質問を読んだ印象だけですが、らバヤデールさんの先生は、Cタイプなのかな?と思います。
(日本では、ほとんどの先生がこのタイプです)
中にはあまり説明をされない先生もいるかもしれません。
その場合は、一緒にレッスンを受けている人や、レッスン前後に先生に質問しに行って良いと思います。(スタジオによっては、個別での質問NGなどのお教室もあるかもしれませんので、ケースバイケースでお願いしますね)
先生にとっては“当たり前”だし、“前にも言ったこと”なので、受講者がわかっていないことがわかられていないのかもしれません。
その場合は、質問することで改善されることもあると思います。
また、どなたにも聞けない、などの場合は、本やDVDなどを手がかりに自分で色々と調べて勉強してみることもおすすめします。
これは私の主観ですが、本やDVDの方が、インターネットや動画で溢れている情報よりも、やや正確なものであることが多いです。
バレエは師弟制度なので、正解はバレエ講師しか知らない、ということも多いですが、それでも、どの情報源が正しそうで、どの情報源がアヤシそうなのか、はわかってくると思います。
そうやって、自分で苦労して手に入れた知識は絶対に忘れないですし、後に正解が分かった時に、
「ほら、やっぱり!」だとか、
「ええっ!まさか!ハズレでしたか!」など心の底から思えて、楽しいです。
私は、そうやってかつてバレエと1つ1つ向き合ってきました。
大変だと思うのか、楽しいと思うのかは人それぞれですが、もし先生やお友達になかなか質問出来ない環境で、それでもそこでバレエを続けたし、上手になりたい!というようでしたら、よければチャレンジしてみてください。
最後に、「お手本してもらわないと困ります!」という声が多発しそうな、Bタイプの先生ですが、実はこのタイプの先生はバレエ講師として大変優れていると言えます。
先生がお手本を実際にやって見せると、どんなに素晴らしいお手本だったとしても、憧れるし、わかりやすい反面、先生のクセが生徒にうつってしまいやすいのです。
踊りが上手な、たとえば元プロバレリーナの先生など、表現力が豊か素晴らしいのですが、逆に言えばクセのある動きをする、ということになります。
ですから、生徒のクセを抑えたいバレエ講師は、自分のお手本を本当にシンプルに正確にして見せるか、お手本を見せずに言葉だけで生徒を上達させるかの2択になります。
これは、どちらもとても難しいです。
動いてただお手本を見せる、ということは、比較的誰でも出来ますが、それを正確にクセなく見せるのも大変ですし、ましてや言葉だけでの説明となると、本当にその動きの本質や正解が分かっていないと出来ません。
だから、Bタイプの講師が一番優れたバレエ講師だと言う風に言われています。
ロシアのバレエ学校では、美しくお手本を見せる先生は、ほとんどいません。
みなさん、洋服を着たままだったり、椅子に座ったまま言葉だけで指導している姿を、DVDやYouTubeなどで見ることが出来ると思います。
あれが、最高峰で理想のバレエ講師像です。
ただ、趣味で通って来ている、どちらかというとお母さんの方がやる気がある、小さな子供にまったくお手本を見せないでバレエを学ばせてあげることはとてもとても難しいですし、大人も初心者のうちは目からの情報がないとハードルが高いです。また、美しい先生のお手本に憧れてモチベーションを上げる人も多いのではないでしょうか。
と言う訳で、日本のバレエ教室のほとんどの先生はお手本をやって見せますので、一概にはいえませんが、順序立ててレッスンを積み重ねている教室では、上のクラスにいくほどお手本が最低限になり、必要以上にやって見せなくなる傾向があります。
どんな先生でも、ご自分を上手にするのは、自分自身。
先生はそのサポートです。
よければ、こうやって、色々な人に質問しながら、楽しんで勉強してみてください。
来週は③のご質問についてお答えします。
お楽しみに
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サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
クラシックバレエを大人向けに、1人1人にレベルを合わせたクラス設定によりきめ細かい対応を図り、1年間のカリキュラムを設定し、一貫したバレエ指導を行うことを目的としています。
先生のお手本を見よう見まねで練習するのではなく、言葉で説明することを、私たちはとても大切にしています。
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“教師の思い付きのレッスンではなく、全クラス同じカリキュラムのレッスンを受けることが出来ること”
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