毎週日曜日に連載中の『私が大切にしている言葉たち』シリーズ
私がこれまでに出会った恩師やダンサーの方たちの言葉の中から、大切にしているものを紹介していきます。
今回は、昔、ボディーワークとメンタルトレーニングを教えていただいた、W先生の言葉から。
『やりたくないことをやっていると、人生が狂っちゃうよ。』
このW先生のことは、このシリーズの2回目でもお話していますが、鍼灸・整体・カイロプラクティック・メンタルトレーニング、その他も含めて、心と体について沢山の治療法を学ばれている方です。
このW先生は、『心と身体はつながっている』という考えのもとに、治療をされます。
当時、NLPというメンタルトレーナーの資格を取るために受けていた授業の中で2人ずつペアを組んで、セラピストとクライアントに分かれてカウンセリングの練習をすることになり、そこにトレーナーさんが1人ずつついて、3人で話をしていた時のことでした。
私はその時、クライアントの役割だったので、当時所属していたバレエ教室をやめて、独立する先生についていくことにした、という話をしていた時のことでした。
W先生は部屋の中をゆっくり回りながら、それぞれのグループが上手く練習出来ているかを見て回られていました。
いつの間にか、私たちの近くに来て話に耳を傾けられていた先生は、うんうん、とうなずいてから、笑顔でこう言われたのです。
「やりたくないことをやっていると、人生が狂っちゃうからね。」
それから続けて、
「もし、やりたくないことの先にしか、手に入らないものがあるのだとすれば、それは腹をくくってやるといい。でも、そうじゃないなら、やりたくないことは、しない方が良いですよ~。ふふっ。」
とだけ言われて、そしてまた、ふら~っ歩いて他のチームのところへ行ってしまいました。
当時の私は、たくさんやりたくないことをしていました。
亡くなった先生のために、先生がつくりあげたバレエ教室のために、先生の追悼公演を成功させるために、ガマンして、プライベートを犠牲にしていましたし、自分のことしか考える余裕のない人たちに囲まれていました。
先生のために、みんなのためにと、やりたくないことも歯をくいしばってがんばり続け、自分の時間や健康や身体や心をたくさん犠牲にしていました。
それはただ、私にとっては、大切で大好きだった人たちや場所を守りたい一心で、そこには愛しかありませんでした。
ただ、前例もなく、思いもかけない状況、トラブルに次ぐトラブルで、みんなが疑心暗鬼になっていた中、私の、ガマンや犠牲の上に成り立っていた愛情や思いやり、気持ちは、誰にも届くことはありませんでしたが、それでも、私は当時の自分に出来ることはすべて全力でやりきった!という思いだけはあります。
そんな私に、W先生は、
「あなたは、やりたいことをやっていいんですよ。」
「やりたくないことは、やらなくて良いんですよ」
ということを、常に教え続けてくれていたように思います。
やりたくないこと、というのは、嫌いなこと、という意味でもあると思いますが、どちらかというとガマンや犠牲をするな、ということだったと思います。
たとえばですが、自分を大切にしてくれない人と付き合い続ける必要はないよ、自分を大切にしてくれない場所に居続ける必要はないよ、と。
仕事も、上司も、友達も、パトーナーも、習い事の先生も、家族でさえ、自分の意志で選ぶことが出来る。
ここでしか学べない、この人からしか手に入らないと思っているものは、実は他の場所や人からでも現代は手に入ります。
この場所を離れたら、この人から離れたら、このカリスマ先生に嫌われたら、この会社をやめたら、もう私にはチャンスがなくなる、学びたいことを学べる場所がなくなる、自分が成長出来るチャンスはなくなる。
時に人はそんな風に考えたりしますが、他の人や場所から、同じようなことを学べたり、手に入れることは実は今の世の中ではそう難しいことではないように思います。
それよりも、自分に無理をさせて、しんどい思いをさせて、人間不信になったり、体調に異変が出たりして、『自分』という素材そのものが痛んだり、歪んだりして、自分や人間をキライになってしまうことの方がリカバリーが大変です。
子供の頃は、環境や関わる人を自分で選ぶことが出来ません。
でも、大人になると、どこで、誰と、何をするのか。何をして生きていけるのかは、自分で選ぶことが出来ます。
わがまま放題、やりたい放題しても良い、ということではないのですが、自分の人生は、自分の責任で、自分らしく生きていけばよい。
歳をとればとるほど、そう思います。
あれから20年以上が経っていますが、年々、W先生の言われることは本当にその通りだと思います。
今でも、この言葉は私が大切にしている言葉のうちの1つです。
◇
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