毎週日曜日に連載中の『私が大切にしている言葉たち』シリーズ
私がこれまでに出会った恩師やダンサーの方たちの言葉の中から、大切にしているものを紹介していきます。
今回も、昔、所属していた教室のS先生の言葉からです。(イニシャルは同じですが、先週とは違う先生です。)
『先生に上手にしてもらおうと思たらダメだよ。自分で上手にならなくちゃ。』
S先生は、身体のことに詳しい先生で、基礎的なレッスンの中で細かい身体の使い方を教えてくださる先生でした。
バレエって、スタジオに行ってレッスンを受ければ、それで上手になるって思っている人がとても多いのですが、実は自分を上手にするのは自分で、先生は案内人、車で言うならナビのような役割なんですね。
(こっちの道が正しいですよ。)
(こうした方が、安全ですよ。)
先生は、自分の身体や言葉を使って、生徒たちを導いていきます。
最初は言われるままについていくしかないのですが、それをずーっと続けていても、残念ながら、あまり上手にはなりません。
たとえば、料理をする時に、先生に言われた材料を揃えて、先生に言われるように洗って切って、先生に言われた分量の調味料を用意して、順番に入れて…ってしていたら、一応料理は出来ますが、それを何年繰り返しても、段取りは良くなるかもしれませんが、“料理が上手になる”とは限りません。
なぜなら、それは“言われたとおりに作業しているだけ”だからです。つまり、“受け身”だということですね。
それよりも、自分で家で料理をつくってみて、うまくいかなくて、それで料理教室で先生に言われたとおりにやってみたら、それを憶えて、自分で何度も作ってみて、改良したり、アレンジしたりして、お料理が上手になっていきますよね。
つまり、“自分で考える”ことや“自分で感じる”作業、“自分でためしてみる”ことや“自分で工夫して改良してみる”作業などが必要になってきます。つまり、“自主的”だということです。
どちらが、上手になるのかは、お料理の例えでも何となくわかっていただけると思います。
バレエも同じで、上手になるかならないかは、この“受け身”か“自主的”かであることが大きいです。
サクラバレエでも、上手になる人は、必ず自分で目標を立てていますし、自習にも来ます。
何でもそうですが、どんなに努力していても、誰かの言いなりでは、上達に限りがあります。目標を達成するのに限界があります。
なぜなら、自分のことは自分が一番良く知っています。
先生はどうやってもあなたにはなれず、あなたの体を動かすことはできない。
また、先生は何人もの生徒を同時に見ていますから、自分を付きっきりで見てあげられるのは自分だけだからです。
先生はサポートはしてくれますが、あなたを前に歩かせてあげることは出来ません。
あなたの本当の望みも言葉にしなければ伝わらないし、もしかしたら言葉にしてもまだ伝わらないかもしれない。
身体のコンディション、気持ちのモチベーションも、今どうなのかは、本人にしかわかりません。
だから、自分が行きたい場所に自分を連れていくのは、いつも自分自身です。
S先生はこのことを言われていたのだと思いますが、私もまったく同じ意見です。
ただ、バレエってどうしても先生の力が偉大で、自分で自分を上手にするのはむずかしいように感じてしまいがちなんですよね。
バレエのシステム自体が受け身になりやすいように出来ていますから。
例えば、レッスン中は先生以外は話をしてはいけなかったり、レッスンはすべて先生が取り仕切るなど。
S先生にこの言葉を言われた時、私は心のどこかで、自分で自分を上手にすることをあきらめかけていたのかもしれません。
S先生に出会う前に所属していたの教室では、大人が上手になれるシステムや先生の本気のサポートはありませんでしたから(とはいえ、世界中探してもあまりないと思いますが)、自分で自分を上手にするしかなく、ただそれも、先生のサポートなくしては不可能に近く、やみくもにやっていて、ケガが絶えませんでした。
もはや新しく教えていただくことになったこの先生の指導に頼るしかないとどこかで思っていたのかもしれません。そして、S先生はそれを見抜かれたのだと思います。
そのことがあって、私は自分が指導する時に、出来るだけ、注意を口にしすぎずに、生徒が自分で考えられるようヒントを出して、あとはそれをやるかやらないか、取り入れるか取り入れないかはそれぞれの生徒に任せることにしています。
本人たちの選択により、それぞれの未来が出つくられていきますから、やるかやらないかは自分で選べば良いと思っています。そこには必ず結果がついてきますから。
とはいえ、大人が子供に比べて、優れている点のひとつが1つが、この
“自主的に動くことが出来る”ことであり、“自分で自分を上手にする能力は本気になった大人は子供よりも高い”と思っています。
他にも集中力があること、言葉で説明されたことを理解する能力、時間のペース配分、自分の行きたいところへ自分を連れて行ってあげる能力、コミニケーションスキルなど、大人が得意なことはたくさんありますが、“大人からはじめるバレエ教室”であるサクラバレエでは、私はこの“自主性”というものを大切にしたいと思っています。
それは、あの時のS先生の言葉とリンクするものでもあり、だからこの言葉は、私が大切にしている言葉のうちのひとつです。
◇
サクラバレエは大人からバレエをはじめる人のためのバレエ教室です。
クラシックバレエを大人向けに、1人1人にレベルを合わせたクラス設定によりきめ細かい対応を図り、1年間のカリキュラムを設定し、一貫したバレエ指導を行うことを目的としています。
大人になってからバレエをはじめた教師が、大人が仲間たちと協力しながら輝ける場所として、サクラバレエをつくりました。
夢は大人だけで、バレエの全幕公演で客席を一杯にすること。
野望は大人バレエの地位の向上です。
「大人だって、バレエが好き!」
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大人でもベストをつくしてレッスンすることにより、成長する楽しさ、協力して前へ進むやりがいを感じることが出来ます。
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