毎週日曜日に連載中の『私が大切にしている言葉たち』シリーズ
私がこれまでに出会った恩師やダンサーの方たちの言葉の中から、大切にしているものを紹介していきます。
今回は、はじめてバレエを習った教室のアシスタントH先生の言葉から。
『バレエが上手になる方法?…レッスンを休まないことですね。』
人生ではじめてバレエを習いはじめて1ヶ月ほどたった頃の私は、鏡にうつる自分の姿のあまりのカッコ悪さ、レッスンについて行けなさにボーゼンとしていました。
バーレッスンから、先生のお手本も、一緒にレッスンを受けている人たちも、自分自身でさえ、何をやっているのかがわからないほど。
ただひとつ、確実にわかっているのは、(このクラスで私が一番下手)だということ。
そして、フロアを移動しながら踊る、センターレッスンで、(私は確実に皆さんのジャマをしている)ということ。
当時、クラスには同じ20代から40代の方まで10名ほどいらっしゃって、40代の方たちは大人からはじめて10年くらいたっていたので、上手だったんですね。
一番の新人さんは私と年齢が近く、私より2年ほど前に入会した方でしたが、バレエを習いはじめた当時の私にとっては、それ以上の大きな差があるように感じていました。
(…今のままでは、あまりにも悪目立ちしすぎている!)
(…このままでは、他の方たちに迷惑をかけてしまう!)
そう感じて焦った私は、その教室でアシスタントを務めながら、レッスンを一緒に受けられていたH先生に質問に行きました。
「H先生。」と呼びかけると、
「いえいえ、私なんてまだまだ下手だから、先生なんて呼ばないでください。」と言われるほど、謙虚で自分に厳しい方でした。
とはいえ、私には優しかったですし、比較的質問しやすかったH先生に、私は勇気を出してこうたずねました。
「あの・・・バレエが上手になるには、どうすれば良いですか?」
すると、H先生はこう答えられたのです。
「レッスンを休まないことですね。」と。
さらに、H先生はこう続けられました。
「週1回のレッスンだと、1回休むとレッスンとレッスンの間が2週間空くでしょう?そうすると、色々なことを忘れちゃいますから。」
(…なるほど!)と思いました。
そして、そこから私は本当にレッスンを休まず、その教室で半年後に大人向けのクラスが増えた時には、迷いなくレッスンを週2回に増やしました。
(これで1回休んでも、間が1週間もあかなくなったから、大丈夫!)
バレエは筋肉に動きを記憶させますので、出来るだけレッスンとレッスンの間があかない方が良いのです。
プロのバレエダンサーは、毎日(最近は週6日で1日休んだ方が良いとされているようです)レッスンするのは、そういった理由から。
それに、レッスンを週2回に増やすと、練習量が2倍になり、2回のレッスンのうち、1回は復習にあてられます。
バレエに慣れるスピードも2倍!
振り付けを覚えるスピードも2倍!
おかげで、不器用な私でも、少しずつ少しずつ、出来ることが増えていきました。
だからH先生のこの言葉は、私にとっては本当に大きなターニングポイントになったものです。
おかげで、大人からバレエをはじめても、子供たちと同じように、バレエと向き合い続けることが出来、バレエが大好きになり、ここまで来ることが出来たと思うからです。
ただ、レッスンを増やす時というのは、やる気に満ち溢れているので、ワクワクしますが、1度レッスンを増やすとなかなか減らせない。
自分がレッスンに行っていた曜日や時間になると、ソワソワするです。
(なぜ、私は今、家にいるの?!)
(みんな、今ごろレッスンして上手になっているんでしょうね!いいな、いいな!)と。
まるで、みんながパーティーに行っているのに、1人家で留守番をしているシンデレラのような気分になるのです。
だから、レッスン回数を増やす時は慎重に。
お休みしないで、続けられる回数を選ぶことを私はおすすめします。
その後、「やっぱり、もっとレッスンしたい!」と思ったら、レッスン回数を増やしたり、チケットでプラスしてレッスンを受ければ良いと思います。
それから、私は最終的に週6日レッスンを受けるようになったのですが、当時はお友達からの遊びの誘いを一切断って、ひたすらレッスンしていたため、友人たちとすっかり疎遠になってしまいました。
今考えてみると、楽しく遊ぶことも、人生にもバレエにも大切なことだったなと思います。
遊んでいないと、バレエも遊びがなくなってしまって、楽しめないように思います。
うちのスタジオ生たちはみんな真面目で、それは本当に本当に良いところだと自慢に思っているのですが、1週間のレッスン数が多い人ほど、バレエの時間が増えるほど、もしかしたら周りの家族やお友達、そしてあなた自身が寂しい思いをしているかもしれません。時には思い切って休んで家族や友人と遊んだり、充実したひと時を過ごしてHAPPYでいて欲しいと思います。
私がとてもびっくりしたのが、少し前の話になりますが、1年間まったく休まずレッスンに来ていて(すごいな~、がんばるな~、えらいな~)と思っていたスタジオ生が、ある日、
「先生、来週のレッスンお休みしても良いですか?」というので、(あらめずらしい!)と思いながら、
「いいですよ~。」と答えたら、
「私の結婚式なんです。」と言うではないですか!
「・・・えええ??け、結婚式?!あ、あなたの!?おめでとう!っていうか、もちろんもちろん!休んでください!むしろ来ないで~!」とあわてて伝えました。
後に、彼女はそのバレエに取り組む真面目な姿勢が評価されたこともあり、主役を踊ってもらうことになるのですが、この時は本当にびっくりしました。
とても印象深いエピソードです。
上手になるためには、レッスンをお休みしないことが大切。
だけど、楽しく踊るためには、時にレッスンをお休みすることも大切。遊ぶことも大切。
「レッスンを休まない」ということは、上手になるためにはバレエにおいて基本中の基本で大切なことですが、「レッスンを休みたくないほどバレエが好き」なら、自然と上手になりますので、バレエを楽しむことも大切です。
H先生には、他にも色々と教えていただいた言葉があるので、またこちらでご紹介しますね。
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