毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
今週も、
『サクラバレエ』や『大人からはじめるバレエ』に関する
素朴な疑問・質問にお答えする、Q&Aコーナー
です
先日、「このコーナーの質問がもうないです!助けて~
」とお願いしたところ、「まかせて~
」と、一番に質問を寄せてくれた方の質問にお答えしたいと思います。
一番最初に、こんな応援メッセージを書いてくれていました。
『二回目の質問です😆
さくら先生の人柄が現れているこちらのブログに出会って、大人からバレエを始めた私にとってものすごく励みになっています! 』
こちらこそ、いつも読んでくれてありがとうございます!とっても嬉しいです
また、この場をお借りして…
時々、この方のように、SNSやメール、お手紙やカードで熱いメッセージや応援の言葉をよせてくださる方がいます。
お返事なかなか出来ませんが、文章やメッセージは、いつも隅から隅まで何度も読んでいます。
励みになりますし、元気をもらえます。
この場を借りて、本当にありがとうございます
話を戻しますが、今回の質問者さんはきっと、私の質問募集の記事を読んで、
(たいへん桜先生を助けてあげなくちゃ
)と思ってくれたのでしょう、たくさんたくさん、質問を書いてくださいました
ありがとうございます
1回で答えると、ブログ記事の長さが、過去最長記録をたたき出しそうな気がするので、2回に分けてお返事したいと思います
Q.
質問です。 横開脚はかなり開くのですが、縦開脚(スプリッツ)が、バレエ始めて丸四年、今だわずか5~10センチ地面から浮いてしまいます😵
骨格によって出来ない人もいるとか、大人から始めたらつくようにならないとか、色々聞きますが、実際どうなんでしょうか😵
自宅でのストレッチはまめにしていますが、なかなかつくようになりません😵
足を持ったY字バランスも、I字になかなかなりません😵
おすすめのストレッチや、筋トレなどあれば教えていただきたいです!
それから、トウシューズですが、先生が愛用しているブランドや、大人からはじめた方にオススメなトウシューズはありますか?こういう足の人にはこれがおすすめなどあればぜひ知りたいです!!
ブログ楽しみにしています💕
A.
自宅でストレッチをまめにしていて、バレエ歴4年でスプリッツがあと5~10センチでつきそうだとは、がんばり屋さんで素晴らしいですね
まず、横開脚が180度開くかどうかは骨格によります。
それから、縦開脚(スプリッツ)はやり方次第では、誰でも180度開くと思います。
私はよく“身体のことにくわしいバレエ教師”と言われますが、それはあくまでもバレエ教師としては詳しい、というだけの話で身体の専門家ではありませんので、そのつもりで聞いてくださいね。
ただこれは、私の身体をみてくださっている整体師さんやボディーワークの先生がおっしゃっていたのですが、横開脚は股関節の形によっては、特に大人は180度は開かないケースもあるのですが、縦開脚(スプリッツ)は伸ばしたい筋肉をきちんと伸ばすことが出来れば、理論上はペタッとつくようになるそうです。
私も、そう思います。
けれども、これが本当にむずかしいのです…。
正しくやらないと綺麗なスプリッツにはなかなかなりません。
その上、たとえば筋肉の一部が身体の奥の方で硬くなっていたりして、そこを伸ばそうと思ってもその部分が勝手に“スルッ”と逃げてしまって、肝心の箇所をピンポイントでストレッチすることがむずかしかったりもします。
多分、多くの方が、自分のどの筋肉がスプリッツの邪魔をしているのかを知ったら、火曜サスペンス劇場ばりに、
(…ま、まさか、あなたがっ)と思うような箇所の筋肉さんだったりするんですよね。
そして、もし、そこを伸ばすことが出来たら、(はぁっ今までの人生で伸ばしたことのない場所が伸びてます~
)ってなると思います。
極論を言うと、これは本来、身体のプロであるパーソナルトレーナーさんや整体師さんに直接身体を見ていただいて、指導を受けられるのが一番安全で確実です。
ちなみに、私の鍼灸治療院の先生いわく、「縦開脚だったら、多分、針でも開くようにしてあげられると思うよ?」とのことでしたので、鍼灸院でもいけるかもしれません。(私はまだ試したことはありませんが)
とはいえ、大人は忙しいのでバレエを習いながら、スプリッツのためだけにそういったところへ通うこともむずかしいかもしれませんし、バレエのレッスンもグループレッスンで、個人レッスンではありませんので、なかなかむずかしいところです。
また、整体師さんやパーソナルトレーナーさんのブログやインスタなどにも詳しいことが載っていたらりもしますが、あまりに専門的すぎて逆によくわからなかったりしますよね
バレエ教師である私の言葉でお伝えするとしたら、スプリッツのコツは3つです。
1.最初のうちは前と後ろに分けてストレッチをする
2.筋肉を怖がらせないようにする
3.1ヶ月以上続けて効果がないストレッチはやめる
1と2は共通しているのですが、筋肉は脳が(怖い!)と思うと緊張して硬くなる性質があります。
ですから、前後同時に開いた時にお尻が地面から離れていて、脳が(怖いな~、危ないな~)と思っていると、無意識に自分を危険から守ろうとして固まりますので、いくらやってもそれ以上、開かなかったりします。
ですから、すべてのストレッチのポイントは、必ず“イタ気持ち良い”ところまでで止めて、股関節まで空気が届くイメージでゆったり深く呼吸するようにします。
そのまま30秒はキープしてください。どんなに早く効果を出したくても、ぜったいに反動はつけないでください。
理由はすべて同じで、『筋肉が怖がるから』です。筋肉さん、デリケートなんです
そして、こういった可動域を広げるためのストレッチは、身体が充分に温まっている時(レッスン後、運動後、お風呂あがりなど)に、自分の身体とお話をしながら、無理のない程度におこなってくださいね。
では、実際に半分ずつ分けたスプリッツのためのストレッチの方法をお伝えしていきますよ。
とはいえ、とてもシンプルでスタンダードな方法ですが。
縦開脚(前に伸ばす脚のストレッチ)
まず、床に座って片脚を自分のまっすぐ前に伸ばし、もう片脚は膝を曲げてお姉さん座りをします(スプリッツから、後ろの脚の膝だけを曲げて、カカトがお尻についている状態ですね)。
後足は邪魔にならずに楽なところに置いている感じです。
それで、息を吸って体を上へ引き上げてから身体を前へ倒します。
この時のポイントは脚の付け根を伸ばしたい訳ですから、出来るだけおへそが脚につくようにします。
すると、前足の後ろ側が伸びますね?
ちなみにこれは、バーでやると、片脚をバーにかけて前に倒すリンバリング(バーを使ったストレッチ)になります。
この時のポイントもやはり、出来るだけおへそが脚につくようにすることです。
ちなみに、スプリッツで伸びる筋肉のストレッチは、床に座ってやるよりも、バーを使って体の一部(足首)を固定した方が、筋肉がよく伸びます。間違えた方法でやると危ないのですが、自宅などでやる時は椅子や低い机を使っても良いと思います。
縦開脚(後ろに伸ばす脚のストレッチ)
先ほど前に伸ばしていた足は、膝を曲げて自分のほうに引き寄せます。
次に、先ほど曲げていた後ろ脚を今度は真後ろに真っ直ぐ伸ばします。(つまり、スプリッツの後ろだけしている状態です)
そして、骨盤をできるだけ立てます。
これだけで、後ろ足の付け根がつらい人もいると思います。
出来る人は、両手を前について、後ろに少し反ります。
この時、腰や胸からではなく、骨盤から動くようにしてください。
ちなみにこれをバーでやると、後ろ足をバーにかけて、上体を後ろに反らせる、レッスンのリンバリングでよくやる、あの動きになります。
これも自宅でする時には、低い机やベッドなどを使うと伸びやすいです。
でもこれも、やり方を間違えると腰を痛めますので、出来ればレッスンでリンバリングが正しく出来るようになってからをおすすめします。
正しくやれば、逆に腰痛予防などになりますので、がんばってください。
さて、前と後ろ両方やってみて、どちらの方が硬かったですか?床から離れていたでしょうか?
「前はペタンとつくけど、後ろはすき間が…」という方は、後ろのストレッチを。
「前が痛すぎて全然おへそが脚に近づいて行かない…」という方は、まず前のストレッチから。
どちらも同じくらいの硬さで、あと少しでお尻が床につきそう!という方は、前後同時に開脚して、その時にお尻の下にサッカーボールくらいのゴムボール(100均にも売っています)を敷くと、身体が怖がらずにスプリッツが出来ます。この時のポイントは、ボールに空気を一杯に入れず、7~8割のふくらみ加減にしておくことです。
なぜなら、ボールに目一杯空気を入れてしまうと、上に乗れないからです
もし乗れたとしても、乗ったとたんにお尻がクルッと回転して床に落ちてしまうので
ちなみに、私は自分が生徒で本気でレッスンしていた頃は、スポーツ用品店で買った、携帯用のゴムボール(普段はペタンコで、使う時だけストローで空気を入れます)をバッグにいつも入れていて、待ち時間などにいつでもストレッチ出来るようにしていました。便利グッズです。
そして、この“スプリッツ”ですが、ひたすら真面目に前と後ろに伸ばしているだけでは、180度ペタンとつくことはむずかしく、『脚がきちんとターンアウトしていること』『足が縦に引き伸ばされていること』つまり、『骨盤から脚が引っ張りだされていること』も大切ですし、柔らかくしていく過程でも、場所によっては、少しだけひねりを入れたり、回転をかけたりする必要もあります。『右足を伸ばす時は左耳の方向にも伸ばす』など、コツもたくさんあります。直接でないと、上手くアドバイスすることはむずかしく、大人は身体に個人差もあり、一筋縄ではいきませんが、ここで
3番目の『1ヶ月以上続けて効果がないストレッチはやめる』
というポイントになってくるんですね。
1ヶ月以上続けて効果がないストレッチは、思い切ってやめて、違う方法を探す、ということをおすすめします。
1ヶ月以上続けても、(ほとんど変わっていないかも?)と思いながらも、なんとなく続けているストレッチがあるとすれば、それは今のあなたには効果がないということです。
もしかしたら、やる方法が少し間違えているのかもしれませんし、自分が伸ばしたい箇所ではないところにアプローチする方法なのかもしれません。どちらにしても、別の方法を探した方が時間が有効に使えると思います。
ちなみに床に座ってスプリッツを行うと、関節が圧迫されて押し込まれてしまい、スペースが出来にくくなりますので、仰向けに寝て、ゴムバンドなどで、押し込むのではなく、引っ張り出すようにしてストレッチする方法もおすすめです。
それから、Y字バランスは実は脚を前に上げているのではなく、横に上げていることになるので、グループ分けすると、スプリッツではなく横開脚と関係していると思います。
つまり、これはI字になるかどうかは個人差があるということですね。
文字だけだととても伝わりにくいと思うのですが、少しは参考になりましたでしょうか?
おすすめのストレッチや、筋トレ、トゥシューズについては、また次回にお話ししたいと思います
お楽しみに!
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