毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
見学や体験レッスンに来てくれた方達が書いてくれたアンケートの質問への答えや、私発信でサクラバレエについてのお話しをしていきます。
8回目の今回は、~本気のバレエ教室ってどういうこと?~の続編になります。
前回は、“バレエ教室のクラス数からも先生が本気かどうかがわかる”というお話しでした。
ちなみに前回の記事はこちら↓
https://ameblo.jp/sakuraballet/entry-12441141859.html?frm=theme
サクラバレエが“大人を育てるのに本気”だというお話をするよりは、普通のバレエ教室が“大人を育てるシステムにはなっていない”というお話をした方が早いということに最近気がつきました。
これって、バレエの世界では常識なんですけれど、これからバレエを習おうとしている人たちは全く知らないことなので、いずれにしろお伝えすることは大切だと思いますので、引き続きお話ししていきたいと思います。
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さて、今回からは“バレエ教室の本気”というよりは、レッスンを受ける“バレエを習う生徒の本気”についてお話ししていきたいと思います。
サクラバレエが“本気のバレエ教室”だと聞くと、かなり本気の人じゃなきゃ、入会はもちろん、見学や体験レッスンにも行ってはいけないような気がしませんか?
だけど、これはバレエに限らず、何かをはじめるときに、そのことに本気になるかどうかなんて、誰にもわからないと思うんです。
私自身、バレエにこんなにハマるなんて、本当に夢にも思いませんでしたから。
だから興味があって、のぞいてみたいなと思ったら、見に行ったり、体験してみたり、入会しても良いんです。
最初から、「先生!私、プロを目指すくらいの覚悟で来ています!
「先生!私、本気です!本気なんです!レッスン絶対休みませんし、何があっても10年続けます!必ずプリマになってみせます!」
と言われでもしたら、ちょっと心配になると思いますから。
だけどね、バレエ教室って、相撲部屋みたいなものだと想像してみて下さい。
その部屋には親方がでーんといて、弟子達が日々稽古を積んでいます。
そこに見学や体験に行く、と考えると、「インスタ映え」のためだけや「友達と面白半分」で行くのはちょっと気がひけますでしょ?そういう感じです。
しかも、相撲部屋って他の部屋とはライバル同士ですから、どんな人がいて、どんな練習をしていて、どんな指導が行われているのか、というのは、それぞれの部屋での企業秘密だったりします。
時に、「見学させて下さい」と言って来た人が、ライバル教室のアシスタント教師だった…
「スパイだスパイだ、スパイに違いない!」と大騒ぎになった…なんて話も小耳にはさんだこともあります。
そんなこともあり、100%遊びでの見学や体験というのは、リスクもありますし、あまり歓迎されません。
ただ、少しでもバレエに興味があって、純粋にどんな練習をしているのか見てみたい人はもちろんウェルカムですし、そういう気持ちは伝わりますから。
バレエ楽しそうだな、習ってみたいな。
新学期だから、何か習い事したいな。
ブログ読んでこの先生に興味があるな、ちょっとのぞいてみたいな。
この教室が家から割と近いんだけど、同じくらいの年齢の人いるかな。
最初にバレエ教室の見学や体験に行くのは、そんな動機で充分だと思います。
大切なのは、そこから「入会しよう!」と決めるまでの時間です。
これだけは…と思うのは、少なくとも「バレエを習っています」と胸を張って言えるためには、週1回のレッスンを1年以上続けられるかどうか。
もちろん途中で気持ちや考えが変わるのはOK。
だけど、最初にそれを、しっかり自問自答して、頭の中でタイムスケジュールをプランニングすることが出来なければ、残念ながらおそらく途中で一度やめることになるでしょう。
やっぱりバレエが好き、バレエをもう一度習いたいと思っても、同じお教室にもう一度入会するのは、なかなか勇気がいります。
(うちはウェルカムですが)
とはいえバレエは相撲部屋と同じだと考えると、簡単に部屋を変えること、親方、師匠を変えることは難しい。
そうなると、自分の未来の選択肢が少なくなってしまう訳です。
だから将来、自分が困らないためにも、バレエ教室に入会する前には、ぜひ一度そこのところは自分のために考えてみて欲しいと思います。
これは、うちに限らず、どんなバレエ教室でも一緒だと思います。
ちなみにフィットネスなどのストレッチメインのバレエやバレエ風エクササイズなどはこの中に入りませんが、お料理に例えると、最初に『時短料理』や『5分で出来る簡単レシピ』、『全部レンチンでOK!』な料理教室に通った後で、『出汁からとる本格日本料理教室』に通い続けられるかなぁ?ってちょっと心配になります。
楽なことは楽なりの、
時間と手間をかけたことは、かけたなりの結果が待っていると思っているので。
つまりはどちらが良い、悪い、ではなく、あなたはどちらが好きで、どちらを選びたいですか?ということだと思います。
バレエのどの部分に惹かれるのか。
それはつまり、自分が何が好きで、何を求めているのかを知るための旅でもあります。