お正月も7日を過ぎ、寒い日が続きますね。
今年も毎週水曜日に新連載をしたいと思っています。
まずは、先日お話しした『教えて!サクラバレエ』シリーズから。
昨年の秋ごろからスタジオに見学や体験レッスンに来て下さった方達にアンケートを書いてもらうようになり、そこで頂いた質問などに答えていけたらと考えています。
今まであまり紹介してこなかったサクラバレエのことも、紹介していきたいと思っています。
また、アンケートで質問されていなくても、これまで入会前の方と電話やメールでお話ししていて気がついたことや、
私から情報発信したいと思うことも含めた連載になると思います。
◇
1回目の今回は、私発信のお話しです。長くなりそうなので、何回かに分けてお話ししますね。
サクラバレエには、~大人からはじめる本気のバレエ教室~というサブタイトルがあります。
この“本気のバレエ教室”というワードが少しわかりにくいのかな、と実は思っています。
このタイトルをつける前のサブタイトルは、「大人からはじめるバレエ教室」でした。つまり、“本気の”がなかったのです。
すると、人によってその解釈はさまざまで、皆さん自分なりのイメージで、
(大人ばかりだから、年齢をまったく気にしなくて良いバレエ教室なのかな?)
(大人でも、気軽にはじめられるバレエ教室なのかな?)
(大人だから、先生が手加減してくれるバレエ教室なのかな?)
(大人だから、のんびりした楽しいバレエ教室なのかな?)
次に、「大人からはじめる本気のバレエ教室」としました。
するとやはり、人によってその解釈はさまざまで、皆さん自分なりのイメージで、
(先生がスパルタでめちゃくちゃ怖い、バレエ教室なのかな?)
(一生続ける覚悟で通わなきゃいけない、バレエ教室なのかな?)
(生徒同士がライバル争いをしていて、火花がバチバチ散っているバレエ教室なのかな?)
この頃は、電話やメールでも、
(将来は結婚や出産もしたいと考えていますが、大丈夫でしょうか?)
(もしかしたら、仕事で休んでしまうこともあるかもしれませんが、許されますか?)といったような問い合わせもありました。
もちろん、どちらもOKです!
その人が幸せになるためのバレエですから!
それで、これはもう少し丁寧に説明する必要があると、私は考えました。
「大人からはじめる本気のバレエ」その本当の意味。
先日、あるテレビ番組で、読売ジャイアンツの原監督が野球について語っておられました。
それを聞いて、思わず手を打って、「ああ、そう、そういうことです!」と思わず叫びそうになったこと。
原監督は、「監督は今、ご自分では野球をされていないんですか?」と質問されて、「まったくしてないね。」と答えられていました。
「だって、野球って準備がいるんですよ。キャッチボールして、バッティング練習して、身体つくって…しないとケガするでしょ?それがめんどくさいから、自分は今はやってない。だから、いきなり日曜日に集まって野球やる人たちいるけど、、考えられないね。」といったような内容でした。
真剣に野球を愛して野球と取り組んで来られた方ならではの言葉だと思います。
バレエも同じなんです。
バレエも、踊るために準備がいります。
バーレッスンで身体を引き上げて、脚の動きを重点的に練習します。
次にセンターレッスンで、脚と腕と顔を一緒に動かす練習をします。
そこから、ジャンプの練習をして、女性はトゥシューズの練習をして、舞台で踊る練習をします。
また、そのために日々のストレッチ、筋トレ、栄養学、料理、食事、ボディケア、健康でいるために必要なこと…。
精神力も大切です。自分で自分を励ます力、立て直す力。
さらに音楽力、セルフマネジメント能力、スケジュール管理力、客観性、美意識、コミニケーション力、思いやり、意志力、計画性、品格、人間力、見られる練習…。
沢山沢山、準備がいります。
だからこそ、自分を磨けます。
だけど、めんどくさい。
自分1人じゃ、まずムリです。
だから、教室に通う。
10年続けるって覚悟して始める。それくらいの意志がないとやめちゃう。
ペットショップで「かわいい」って飼いはじめてみたら、世話が面倒。
食事、散歩、トリミング、鳴く、吠える、思い通りにならない。こんなはずじゃなかった。
めんどくさい。
じゃーもういらないってなりますよね。
だから、覚悟がいる。
セキセイインコを小学生の時から30年以上飼い続けている私にとって、ペットをいきなり衝動で飼うのは考えれられない。
ペットショップから10年前にお迎えしたうちのフクちゃんでも、家に連れて来るまでには、半年以上色々なお店をのぞいて、フクちゃんと出会ってからも3回通って、10年後まで幸せに暮らせるようにしてあげられるかどうか考えて考えて、覚悟してお迎えした。
あれから10年、彼女はまだ幸せそうです
寄る年波には勝てず(人間で言ったらかなりのおばあちゃま)、ヨボヨボ感は隠せませんが、1度の大手術を超えて、今日も一緒にいてくれています。
それは、バレエも一緒。バレエもある程度の覚悟と心の準備がいります。
だから、“本気のバレエ”なのです。
ペットで言ったら、大型犬を飼うくらい、バレエはパンチが効いています。
けっこう、めんどくさいです。
一度バレエをやめた人が、もう一度バレエを再開して挫折するのは、このめんどくささも大きいです。
だけど、楽しいんです。
面倒くさいことも、好きなことのためならできてしまうんです。
好きな人とデートする時に、服を選んで、お店を選んで、予約して、あれこれ下調べして、連絡して…って本当はめんどくさいですけど、でも楽しいですよね。これって、好きな人とだから出来るんですよね。
どうでもいい人、どうでも良いことに、それだけエネルギーかけられない。
だけど、大好きな人との海外旅行。世界一周旅行。宇宙旅行。
めんどくさそうだけど、めちゃくちゃ幸せで楽しそうでしょ?
さて、あなたはめんどくさいけど楽しいこと、準備が必要だけど幸せなことをする覚悟がありますか?ってことなんです。
ペットをお迎えするみたいに。
人生のパートナーを選ぶみたいに。
どうせめんどくさいなら、しっかり準備して、幸せなところをめざしてみませんか?ってことが、「大人からはじめる本気のバレエ教室」だということなんです。
つづく